意識高い系の言葉から距離を置きたくなった私が、リゾートバイトを志すまでの話
私はかつて、いわゆる「意識高い系」の言葉に頼って生きていました。
「個人で稼ぐ」
「フルコミット」
「経済的自立」
「圧倒的な結果」
「スピード」
こういったフレーズが、私にとっての大きな原動力でした。
Webライターとして奮闘していた私
私が何に対してそんなに頑張っていたかというと、Webライターの仕事です。
人と話すのが苦手だった私にとって、なるべく対人関係を避けながらお金を稼げるWebライターの仕事は、会社員時代に副業でしていた時から、唯一の希望でした。
そして、会社員を辞めた後は、唯一の「命綱」のように感じていたこの仕事。
とにかく文字を書いて生活できるようにならなきゃ!と、毎日必死でパソコンに向かっていました。
「仕事で成功する」「毎日の積み重ね」「モチベーションがなくても無視してとにかく作業」「引き寄せの法則」「フルコミット」──そんな言葉を自分に言い聞かせ、朝から晩まで作業に没頭する日々。
今振り返ってみると、「早く生活できるくらい稼げるライターにならないと」「若い今のうちに頑張っておかないと」「SNSで活躍しているライターはもっとすごい」と、焦りや不安に突き動かされていたな…と思います。
目標達成の直前、突然のブレインフォグ
当時の目標は、ライターとして月収10万円を稼ぐことでした。
ライターの収入が月3万円しかない状態で会社を辞めた私にとって、月10万円という目標は、月の生活費のほとんどを補えるという点で、大きなボーダーラインでした。
しかし、2〜3ヶ月ほど全力で頑張り、ようやく月収9万円を達成した頃、突然頭が働かなくなったのです。
パソコンの前に座ると頭にモヤがかかって、全く文章がまとまらない…
簡単な数行の文章を書くだけで、何時間もかかってしまう…
いわゆる「ブレインフォグ」の状態でした。
文章を書くことで生計を立てようとしていた私にとって、本当に致命的。
でも、これが頭の疲れによるものだという自覚はあったので、運動や食事を改善したり、頭のマッサージを試したりしたものの、状態は一向に良くなりませんでした。
徹底的な休養で気づいた「解放されたい思考」
どうにもならなくなった私は、すべての作業から距離を置き、1週間徹底的に休むことにしました。
近くの温泉に行き、好きなものを食べて、勉強の啓発本ではなく、純粋に読みたい小説を読む。そして、昼間でも時間を気にせずひたすら寝る。
こうした生活を続けているうちに、久しぶりに地に足がついた感覚がしてきて、心が少しずつ落ち着いてきたような感じで、頭も回復して、再び文章が書けるようになりました。
しかし…。
同時に、それまで私を奮い立たせてきた「意識高い系」の言葉が、途端に受け入れられなくなっていたんです。
どうしても心が拒絶してしまうというか…ライターの仕事に対する情熱も、以前ほど湧かなくなっている自分がいました。
今までずっと思ってきた「個人で稼げるようにならなきゃ」「今のうちに頑張らなきゃ」「自立しなきゃ」という考えからも、解放されたい気持ちが湧いてきて、つい数週間前までの自分との落差がすごくて、正直ショックでした。
パンクして気づいた、押し殺していた感情
「とにかく仕事が欲しい、とにかく作業量を増やしたい」の一心で、頑張ってきたライターの仕事だったのに、次第に面倒くささやつまらなさを感じるようになったのも、この頃でした。
急にそう感じるようになったのは、ただ頑張りすぎてパンクしたからではなくて、本当は興味のない内容を書き続けることや、それに時間を取られる感覚に疲れていたのに、それを無視して努力でカバーしようとしていたからだ、と気づいたのです。
会社員時代から、心の支えとしてもライターの仕事に依存してきた私は、会社を辞めてからもそれ以外の選択肢を考えたことがなく、「会社に馴染めない自分は、これしか道がない」と無意識に自分を追い込んでいました。
幸せとは何か、根本から見つめ直した
「Webライターの道が望む道でないなら、私はどう生きていけばいいの?」
どこに向かって進んでいけば良いかわからなくなった私は、今まで自分が感じてきた「辛さ」と「幸せ」について、根本から考え直してみました。
まずは「辛さ」から。
私は昔から組織や集団が苦手で、孤立感を感じて過ごすのがとても辛いことでした。学生時代から社会人になった今まで、私の感じてきた辛さのなかで、もっとも大きなウェイトを占めるのは、この「集団に馴染めない孤立感」だと思います。
だから、できる限り組織や集団から距離をおけるように、プログラミングを学んで在宅ワークの仕事に転職し、最終的にはWebライターで、組織に属さない働き方をするようになりました。
その結果、どうなったか?
確かに孤立感からは解放されたし、自分が傷つくことはなくなりました。
でも、私生活で人との関わりが全然ない私は、会社での人間関係がなくなった結果、本当の意味で一人で過ごすようになり、その結果、心から幸せを感じることもなくなったのです。
じゃあ、私が「幸せ」を感じるのはどんな時なのか?
それは、人と心から繋がれたと感じたり、相手と楽しい時間を過ごせたと思えた時です。
私は、友達がほとんどいなかったから、社会人になってからの人間関係は、ほぼ会社が中心でした。
「会社」という性質上、組織という苦手なものに対してすごく辛さを感じていたけど、その中で深い関係を築けたごく少数の人が、私にとって大きな救い(=幸せ)になっていたのも事実でした。
一人でいることは、集団の中で感じる孤独をなくすけど、同時に幸福も奪ってしまうんだということに、改めて気づきました。
親密な関係を築く理想を捨てたくない
大学生になってから、集団に馴染むためだけに、無理して友達と仲良くすることをやめた私。その結果、必然とひとりで行動することが多くなりました。
その過程で、生まれた頃から一緒に暮らしていた家族と縁を切らざるを得なくなったり、それまで仲良くしていた友達が突然音信不通になったり、ショックというか、大きな喪失感に傷つくこともありました。
同時に、自分が相手に対して音信不通にしてしまったこともあって、今となっては本当に申し訳ないのですが、関係を絶ってしまったこともありました。
そういう経験が積み重なって、人との関係を信じて良いのか、関係を築いたところで、結局また傷ついて終わるだけなのではないか?という気持ちが湧いてきて、さらに人付き合いを避け続けてきたように思います。
でも、その裏では、仲が良い親密な関係に憧れている自分がいることにも、なんとなく気づいてました。
今は正直、久しく友達がいないから、どうやって友達と話していたのかも忘れてしまったし、新しい人間関係を作ることに対しても不安や怖い気持ちしかありません。
でも私は、人と親密な関係を築く理想を、捨てたくないのです。
ライターの仕事を続けるにしても、他の仕事をするにしても、また会社で勤めることになったとしても、人との関わりで私が感じている「心のブロック」を少しでも和らげることができたら、私の人生はもっと生きやすくなると思います。
それは、「無理して外交的になろう!」とか、「もとの性格を頑張って変えてジョークをぶちかまそう!」とか、そういうことではないのです。
だた、私が人に対して作ってしまっている心の壁を、傷ついても良いくらいの覚悟で、外して振る舞ってみる、ということだと思います。
ライターを離れてリゾートバイトに挑戦する決断
リゾートバイトは、家も仕事も生活も、すべての環境がガラッと変わる場所でスタートできるという点で、私にとって魅力的な選択肢でした。
私は、今受けているライターの仕事を手放して、リゾートバイトに行くことに決めました。
今受けている案件を手放せば、別の誰かが代わりをするだけ。今までの仕事はもうすべて失うかもしれない、という不安もあります。
でも、やったことのないことに挑戦してみることで、新しく得られる何かがきっとあるのではないかと思うのも事実です。
今まで、過度に人付き合いを避け続けてきた私ですが、このまま人と関わることを恐れて、私生活でも仕事でも一人で死ぬまで過ごすことを考えると、気が遠くなりそう。
このままでは今の状態から抜け出せないけど、新しい土地でなら、勇気を持って飛び込めるかもしれないと思ったのです。
私のこれからについて
ライターの道が遠のいた今、正直、これからどう生きるか自分でもわかりません。もちろん不安です。
だだ、今私がしたいことは、リゾートバイトで新しい生活を送ること。
今までは将来のために備えるばかりで、今を見過ごしてきたように思います。
だから、今回は、今やりたいことをリアルタイムに今頑張りたいのです。
これが私のこれからの人生にどう影響するのかわからないけど、きっと何か意味が得られるんじゃないかと漠然と思っています。
私の人生全般に言えることだけど、数ヶ月後、ないしは1年後に自分が何をしているのか、全く想像がつかない…(^^;)
この先どうなるのか不安だけど、その一方で、1ミリはちょっと楽しみな所もあります。笑
1年前の今頃は、会社を辞めるなんて微塵も考えてなかったし、リゾバなんて単語も全然頭になかったからね…笑
そんなこんなで、また新しく準備を進めて行こうと思います!
それでは、また( ˆ ˆ )/