インストミュージカルってヤツ1
私Maysico、曲つくり屋の楽隊屋。
曲つくりの中では、長年コンセプト長編作を作りたいなと考えていたが、ついに2020年着手できる機会がやってきた。
コロナ禍⇒仕事がない⇒ヒマ!!
やるぞ!
何かのおはなしをテーマに音楽を作ることに。
その手法構築の経緯は以下。
●ものがたりのテキストをそっくりそのまま活かし、書かれているテキストをほぼそのままメロディ化しシーンごとに曲にする。
●かつそのメロディはいわゆる歌唱(ミュージカル)ではふつーになっちゃうし、あたしゃサックス吹き、インスト奏者。
●メロディはインストにしよーじゃないか、で、それとテキストを同期させたら、「しゃべるのは楽器」っていうミュージカルになるやん!
そういうわけで第1作に選んだのは、ベタだがシンデレラ。
著作権の問題がセンシティブなだけに、使用させていただく版を慎重にチョイス、ふた月ほどで音楽は完成した。
ここまで語っておいて、しかし今日ご紹介するのは、第2作に選んだ作品の断片。(笑)
赤い蝋燭と人魚など数々の作品で知られる小川未明作、「月夜とめがね」
おそらくこのおはなしを知っている方は多くないと思う。
月夜の一晩のなんということもない風景を描写した作品だ。
シンデレラが大抒情スペクタクル作品だっただけに、盛り上がらず静かでほとんど動きのないおはなしを、どう音楽で表現できるかの大チャレンジになりそうだった。
過去、私は別の場所で長い間ブログを書いていて、そこにこういった経緯も詳しく綴ってきた。(既に全消去)
よって内容もだぶるし、まあ変わり映えはしないけれど、少しでも違う視点で紹介してみたい。
さっそく。
これは上映用の映像。
クリックトラックをドラマーに送り、モニターしながらバンドで演奏するというしくみ。AIも含め、今は技術的によりクールで自由なかたちに進化できるはず。予算なしのまさにはじめの一歩バージョン。
ただクリックが流れる1分30秒の映像だ。
次に、逆順だがこれはどんなメロディでどんな曲か。
仮歌をつけてデモを作ったもの。
私の下手すぎるボーカルを世間に公開するのもほんとうに恥ずかしいが、
自分に合っているとかいう問題ではないキー設定のためジャイアンボーカルになっている言い訳。
演奏メンバーには、おはなし全体のテキストとこうして元がどうなのか、
どんなお話なのか、それを十分わかったうえで演奏してほしいので必ず作る。
参考までに、インターネットで青空文庫 小川未明 月夜とめがね
と検索していただくと、
町も、野も、いたるところ、
緑の葉につつまれているころでありました。
おだやかな、月のいい晩のことであります。
と、冒頭からそっくりそのままのものがたりが展開されていることを確認できると思う。
ということでジャイアンボーカル版。ジャイアンに失礼か。
そしてこれを実演ではサックスまたは何らかの楽器でメロディをとるのだ。
他の楽器ももちろんすべて生音で。