20XX年 Excel警察からの逃亡(おそらくExcelあるある)

20XX年、東京。私は、Excell警察によってこの身を追われていた。罪状は5つ。恐らく、一度拘束されてしまったら、もう太陽を拝むことはないだろう。Excel警察の権限はすさまじかった。容疑者を裁判を通さず、銃殺することができたし、もし裁判があってもそれは最初から判決が決まっているものであった。有罪、死刑、銃殺、と。この国には、他にもExcel警察に似たような組織がある。Word警察とAccess警察、そしてPower Point警察。ただ、これらの組織と比べても、はるかにExcel警察は血の気の多い集団だった。

そして私はその組織から、もう5年にもわたって逃げてきた。だがやがて捕まり銃弾で穴だらけにされるだろう。今まで見てきた、指名手配犯と同じように。逃げ切れないことは分かっている。だから、後学のために私の犯した罪をここに記そう。いつか、この手記を見たあなたが、私と同じ罪を犯すことをしないように。


罪状1.Excel方眼紙

Excel方眼紙

最初に私が犯した罪は、この「Excel方眼紙」だ。これは古代より行われており、一説では、日本の歴史上の重大な事件である「大化の改新」は「曽我氏がExcel方眼紙で作成後A4で印刷した文書を提出した際、中臣鎌足が『そんなことするならば、最初からwordでやれ』と反旗を翻したことにより起こった」とも言われている。現代でも、「Excelを方眼紙として使うのならば、wordを原稿用紙の書式に設定して使えばいいじゃん」と言われる。そう思う。

罪状2.幻のシート2とシート3

Exceel幻のシート2、3

私が次に犯したのが、空白のシート2とシート3を削除せずにメールに添付して送信してしまうという、「幻のシート2とシート3」だ。私がこの罪を犯していたことに気づいたとき、私は自らの身に何があっても良いように遺書をしたためた。その遺書をExcelで作成したのだが、その遺書自体が、また「幻のシート2とシート3」になっていたので、もう一部、遺書を作成した。友人に相談したら、「オプションでデフォルトのシート数を1個にしておけよ」といわれた。私はその「オプションでデフォルトのシート数を1個にしておけよ」という言葉を、額縁に入れて和室に飾っている。

罪状3.セル結合異常発生

Excelセル結合

あれは、東京で桜の開花宣言が出された日のことだ。よく覚えている。過ごしやすい春の陽気が、私を平和主義者にした。平和主義つまり、「お前ら、そんなセルの中で対話を拒否していないで、一緒になって話し合おうぜ」という主義へと私を駆り立てた。途中、私はExcelではなく、テトリスをしている気にもなっていた。友人に渡したところ「後から使う人がいるのならば、加工時に余計な手間をかけさせることになるから、やめた方が良い」と言われた。周りの人に、いくら「タバコをやめろ」と言われてもやめなかった私だが、セル連結はやめた。

4.スペース多用によるセルの二段構成

Excelスペース

この罪を犯した日、私の逮捕のためにExcel警察が動いていることを知った。セルを二段にするために「学校あるある」と「テロリストを倒す妄想する」の間にやたらと空白(スペースキー)を入れたのだ。私は昔2畳の部屋に住んでいたことがあり、心の奥深くで空白;スペースを求めていたのかもしれない。また、私は陰で他人から「スペースの人」と呼ばれていることを知った。友人には「【Alt】+【Enter】を押すこと、そして人に頼ることは恥ずかいことではないよ」と言われた。彼の胸で一晩中泣いた。

5.ヤドクガエル

画像5

誤解されないように断りを入れておくが、私は「アンチ・ユニバーサルデザイン活動家」ではない。じゃあ、何故このような文書を作成したのか?【前日に飲んだほろよいのアルコールが残っていた可能性】、【かけていたブルーライト用メガネが、赤と青のセロファンを張った学研のおまけ3Dメガネだった可能性】が考えられる。友人には「子ども人気はありそうだが、弁解の余地はなさそう」と言われたあっ、警察来t