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PIPE DREAM(2019) ⑦人の匂い

2019年1月14日 
京都府立文化芸術会館にて

 京都府立文化芸術会館での稽古開始。
 28年来の京都府民でありながら、恥ずかしながらも人生初京都府立文化芸術会館。河井朗が「自転車でいける」「自転車のほうがいい」と言って憚らないので今回の行き来は自転車に決めていた。
 Googleマップをたよりに府立文芸まで行く。途中何度も迷いながら、1時間かけなんとかたどり着くことができた。遠くない? 大丈夫? 不安が過ぎる。
 とはいえ稽古場は2人には広すぎるほどで、防音もばっちり、贅沢なものです。

 NIKEのアプリを使って、さっそくアップをはじめる。
 河井朗は手慣れたようすでアプリを操作し、音声指示に従って身体を動かしている。河井朗、体幹がしっかりしている。見よう見まねで同じようにやってみようとするも、バランスがとれない、なんでそう動くんだ、ほんとうに分からない。身体がぐらぐら揺れる、あっちへこっちへ転がりたおす。日頃の運動不足を呪った。

 15分のワーク、30分のワークを終え、河井朗はとんでもない量の汗をかいていた。「代謝がいいから」と笑っている。
 アップを終えるとお昼ご飯。これアップ後すぐ休んだら意味あるのかな。演劇にあかるくないのでよく分からないんですけれども。
 お昼ご飯を買い忘れた私に、河井朗はいなりずしを施してくれた。ラブ。
 演出に際して、重要なアイディアがひとつ出る。すばらしいとおもった。

 今なら劇場の中覗けるよ、と言われ河井朗の後をついてゆく。ホールではこの日、子供向けの人形劇をやっていて、むせ返るような子供の匂いに満ちていた。親子連れの隙間を縫い劇場を出ようとする流れに逆行し、客出し中の劇場を覗く。大きい大きいとは聞いていたが、想像していた以上に大きくて立派だった。気が引き締まる。
 稽古を終え帰りに府立医大のコンビニに寄ると、そこは老人の匂いがした。

 稽古後、河井朗と烏丸まで移動して飲む。2件はしごして、なかなか酔っ払ってしまう。食べるものも飲むものもおいしくて幸せ。食べることのよろこびというものは、根源的でとてもよいものだなとおもう。


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Kyoto�演劇フェスティバル
京都府文化芸術会館 U30支援プログラム
ルサンチカ『PIPE DREAM(2019)』
会場:京都府文化芸術会館 ホール
時間:2019年2月16日(土) 17:30
料金:一般|前売 ¥1,000- / 当日 ¥1,200-
   高校生以下|前売 ¥500- / 当日 ¥700-
予約:https://www.quartet-online.net/ticket/u30
WEB:https://www.ressenchka.com/


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