【お題:肋骨貸す魔法】肋骨の折れたお姫様
昔々、事故により肋骨が折れて寝たきりのお姫様がいました。
お姫様は溜め息を尽きました。
「あぁ、今日は舞踏会があるのに。こんな身体じゃ……王子様と踊るなんて夢のまた夢」
お姫様が悲しんでいますと、妖精が現れました。
「心配しないで! 肋骨を君に貸してあげるよ! アバラカセボネ〜!」
妖精が唱えると、お姫様は動けるようになりました。
これにお姫様は大喜びし、妖精にお礼を言いました。
妖精は明日の0時になったら骨を返すように約束して消えました。
元気になったお姫様は舞踏会に行き、念願の王子様と踊りました。
期限の深夜0時になり、妖精は貸した骨を返すように言いました。
お姫様は言われた通りにしました。
骨を受け取った妖精は帰ろうとしましたが、何かを思い出したかのように振り返りました。
「忘れていたよ。利子を貰うね」
妖精はそう言うと、お姫様をタコみたいにフニャフニャにして、消えてしまいました。
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