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忘れてはいけない気分のままに
25歳の夏、初めての場所で、初めてのことをした。行ったことのないライブハウスで、人前でやったことのない自作の曲の弾き語りをした。
(2024/8/9 楠井まりか主催『くすまりうむvol.8』 @盛岡BeOneBox w/天国もも 出演。今回は、その日記。)
よく知った仲間が土台を築いてくれた場所とはいえ、知らない奴が知らない曲ばっか歌ってすんません……という気持ち半分、下手くそだけど今できる一番良いもん見せるから……!という気持ち半分。臆病風に吹かれまくり性根も曲がりきった頃、久々の新しい挑戦だった。正直自分じゃ思ったように出来なくて、緊張して、悔しいところも山ほどあるけれど、この場所の温かさの中でこの経験が出来たことは本当に心強い糧となった。絶対に下手なのにたくさんの人が真剣に聴いてくれて感想まで聞かせてくれて、卑屈になってばかりもいられないな、と奮い立つ。
下手くそだった頃を観た人がいつの日かちょっと特別な気分になれるように、もっと頑張ろうと思う。そんなことを帰りの車でふと話した。
多分たくさん恥も晒すけれど、人生は恥のかき捨てレースだと思っているし、カッコついてたことって人生で一度もないしな。
今回共演した2人も今までと違った挑戦として弾き語りをしていて、なんだか仲間がいる感じと刺激を同時に受けた。2人のことは少しずつしかまだ知らないけれど、それぞれの憧れや原動力のかけらをそこに見た気がした。この気分は絶対に忘れてはいけない気がして、人に見せる日記として残してみる。
思えば、出来ない理由探しと自分への言い訳ばかりの人生だった。好きなものを好きとも言えず、やりたいこともやらず。それがここ数ヶ月で少しずつ変わってきている。恥はかき捨てなんて言っておきながら、人一倍恥をかくことを恐れているし普通に落ち込む。それはもう仕方ない。ここまで散々保身して残してきた命を削って、磨いて、いつかショーケースに並んでやろう。
たくさん下手くそを見に来て。見てられなかったら去ってもいいから。戻ってきてくれるくらいになるまで頑張る。要領がすこぶる悪いからペースは遅いかもしれないけれど、やめたくない。
あ、これって一種の呪いだ。後に引けなくなりたい。音楽って好きだもん。