火曜日
2024年は火曜日で終わる。
今日は最後から9回目の火曜日だ。世間は連休明け。最後の国民の休日は土曜日に被っており、今年はもうカレンダー上の連休がないということに気がつき始めている人もいる。
今日から年が明けるまで、丸8週間を駆け抜けるのだ。
自身はカレンダー通りの仕事ではないため、実際あまり関係ないが、学生の頃の名残でそういったことをまだ気にしてしまう。
1年という、人間の定めた区切りの終わり際には、何故だか寂しさや焦りを覚える。
今年の自分は何か成し得たのか。いつからかそんなことを考えるようになった。
音楽、芸術、仕事にしている人もいるが、主に趣味と括られることの多い分野において活動していると、それらを自分が続けることの意義を度々考えさせられる。自分そのものへの承認欲求はあまり高くなく、兎に角制作するもの、表現の先を良いと言ってもらいたい。自分は表現の依代にすぎない。そうは思っていても、多くの人に見てもらうためには依代も綺麗に磨いておかなくてはならない。それに最近は創作活動も怠っていて、兎に角金を稼がねばならないと睡眠と仕事を繰り返している。しかしそれも言い訳で、本当はぼんやり自分の作るものへの自信の喪失もある。それはひとえに、人に見せていないからというところでもある。醜態を晒してでも人前に出るという決心を数ヶ月前にしたものの、言い訳ばかりして自分自身の表現活動を疎かにしていた。
カレンダーを見て、急にそれを思い出した。今年は残り2ヶ月、8週間、57日。人それぞれどう感じるかはあるだろうけれど正直残り少ない。人生スパンで見たら1年なんてちっぽけだが、自分のような人間は区切りを設けなくては一生動き出せない……。
何をすれば良いかわからない。そんな奴はもう辞めてしまえと頭の奥から聞こえる。好きでやっているだけなのか何か成し遂げたいのか、どちらかに寄れたらどんなに楽だろう。
憂鬱はいつも火曜日に訪れた。
一番嫌いな曜日をバンドの名前に付けた呪いのようなものが、未だこの身に絡み付く。あの青春をいつまでも見続けている。学祭前に軽い気持ちで付けた名前だけれど、それ以上の意味をどこかその頃から感じていたのかもしれない。
スポットライトに満たない実力。表現を求めても追いつかない技術。考えすぎた頭では、それすらただただ愛おしい。
火曜日。
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