【要約】100年の価値をデザインする【あらすじ&日本と海外の働き方の違い】
実は日本人は団体力よりも、個人力に優れてます。
・日本人は海外と比べてどうなのか知りたい。
・日本人のセンスとは?
・日本人の素晴らしさの引き出し方は?
日本でしか働いたことのない状態だと、海外との違いを全く知りませんよね。
そんな海外と日本との働き方の違いを知れる本が「100年の価値をデザインする」です。
「100年の価値をデザインする」は、2013年に発行。
海外でフェラーリやマセラティのデザインした、奥山清行さんが著者です。
本の内容を
・世代ごとに家を建てる日本人
・日本人は団体力よりも個人力に優れている。
・国による交渉術やクレーム対応の違い。
・海外と日本の会社に対する考え方の違い
についてまとめ。
読んだ感想と要約を、わかりやすく紹介します。
日本人ならではのセンスを活かしたい方に、おすすめの本です。
本物のクリエイティブ力をどう磨くか
著者:奥山清行
「100年の価値をデザインする」を読んだ感想
■世代ごとに家を建てる不思議
本当に不思議ですが、私も親の家を使おうという思考自体がないです。
家を建てないとしても、賃貸をある程度の築年数で引っ越したいもの。
家賃の負担がなくなれば、毎月3分の1はお金が楽になるのに。
日本人ならでは、なのでしょうか?
海外の古い家は石造りが多く、日本の古い家は木造が多いのも理由かもしれません。
とにかく家に関しては自分は、完全に日本人思考だと気づかされました。
■日本の製品の現在について
アップルのような心ときめく製品が、今の日本メーカーに足りないと感じました。
家電売り場では日本メーカーどこいった?ってかんじで、海外メーカーだらけになりましたよね。
たとえば車なら、トヨタの車はめちゃくちゃ性能が良いのに同じ性能の外車より安い。
性能は良いのに外車より安くしないと、みんな外車を欲しがるからです。
SONYのウォークマンや日本製が世界的に売れたのは、品質の良い物がいきわたっていない時代だったから。
今は、品質の良い物であふれています。
日本人も制作ストーリーやデザインを、想いを伝えるようにしたい。
性能で差がつかない時代について、尾原和啓さんの本「プロセスエコノミー」でも追及されてます。
「100年の価値をデザインする」のあらすじ
簡単にまとめ
・日本人は団体力よりも個人力に優れている。
・日本人の感情と文化
・それぞれの国の交渉術ジョーク
・会社に対する考え方
・物作りの違い
・本書で紹介されている奥山清行さんデザインの作品
日本人は団体力よりも個人力に優れている。
生まれ持ってのクリエイティブな能力の差は、ほとんど無い。
後天的なセンスと、経験から得たスキルでクリエイティブは得られるもの。
クリエイティブとは、これからどうすべきかをアイデアとして提案できる能力。
日本人は団体力よりも個人力に優れています。
これは日本人は団体の中では個を殺す風潮があり、日本人の判断力を制限しているため。
不可能と思えても夢を持ち続けて努力すれば、いつかは実現できると耳にしますよね。
日本人の素晴らしい個人力をフルに活かして、たった1人りでも世界に打って出てほしい。
日本人の感情と文化
■切り捨て文化
日本人が古くから得意な切り捨て文化。
盆栽のように、小さいところに宇宙を込める。
旅に行くには最小限の荷物で、など。
これは、できるだけ少ないもので興味の対象や哲学を表そうと考えたため。
■ハレ着とケ着
日本社会はハレ着のように、表側の部分にしかデザインがない。
ハレ:晴れの舞台での衣食住や振る舞い
ケ:普段の衣食住や振る舞い
「普段の生活スタイル」を見せれるようなデザインが、日本にはありません。
しかしイタリアでは、普段の生活スタイルにも個性や統一感、デザインが溶け込んでいる。
■日本人は100年持つ家を建てない
世代ごとに大借金をして家を建てる日本人。
ヨーロッパには古い家がいくらでもありますよね。
イタリアでは親の家を継承するので住宅ローンが不要。
100年持つ家を建てて、子と孫をローンから解放してやろうと考える日本の親が出てこない。
自分が去っても、自分が関係したことや人は残る。
この感覚が日本人には必要。
それぞれの国の交渉術ジョーク
それぞれの国の交渉術ジョークです。
100円が妥当な商品を売るとき。
■中国の交渉術の場合
最初にいきなり3,000円でふっかけ相手を驚かせる。
そして高いと言われると150円と猛烈に値引きをする。
それでも本当は高いが、値引きの大きさで混乱させるテクニック。
■アメリカの交渉術の場合
いきなり99円とバーゲン価格を打ち出す。
相手が財布を開いたら、これも一緒に買うと198円といろいろオマケをつけてくる。
冷静になって計算すると結構高い買い物に。
■日本の交渉術ジョークが、世界では出てこない。
小学校3年生からディベートの訓練をするアメリカ、幼稚園から討論をするイタリアと比べ日本は議論や交渉の学びや経験が少ないため。
日本の小学生には英語より交渉術を教えるべきでは?
間違いを見つけたときの、それぞれの国の対応
日本は「何が何でもやれ」と命じて、責任を取る声の大きい人がトップにいないと、変化の時代に対応できません。
イタリアではシートに傷があることを指摘され、そういう商品なのでと言い返す。
機械生産ではなく職人技で作っているという、魅力や深さを伝えるチャンスでもある。
間違いを見つけたときの、それぞれの国の対応。
■アメリカのクレーム対応
・間違いを見つけたら修正しなさい。
・でも謝るな。
■イタリアのクレーム対応。
・間違いだと思ってもそのまま通せ。
・方針を変えるな。
・誰も知らないところで、こっそりと直しておけ。
■日本のクレーム対応。
・間違いを見つけたらすぐ対応。
・そしてすぐ謝れ。
会社に対する考え方
会社に行って仕事をするようになったのは、ごく最近のこと。
第一次産業革命より前の時代は、ほとんどの人が家で仕事をしていた。
工場や会社で仕事をするようになったのは、たった200年くらい。
当たり前と思っている会社も、歴史からすればほんの一瞬。
アメリカやイタリアでは
・会社はいつか辞めるものと考えるのが常識。
・会議でも別々の考えの違いを認識しあう。
日本だと意見の違いや合体は無く、みんな同じ。
誰か上の人に判断してもらうのが、普通とされているため。
物作りの違い
■必要なものと、必要なくてもほしくて仕方がないもの
人間と動物の違う点として、動物にはニーズしかありません。
しかし人間は必要のないものにも、こだわる。
生きていくために必要で仕方なく買うNeeds
Needsは、安ければ安いほどいいと人は思いますよね。
必要なくても、ほしくて仕方がない快楽や趣味のWants。
Wantsは、高いお金を平気で払うという特性がある。
■性能の良い日本時計より、スイス時計が売れる理由
スイスの高級腕時計を手にしている人は、時間を見ていません。
実は、腕時計そのものを見ているため。
自分の肉体が滅んだあとも、時を刻み続ける時計を眺め。
未来から見た自分に、想いを馳せている。
日本の物作りも、こうあって欲しいですね。
本書で紹介されている奥山清行さんデザインの作品
・椅子(ORIZURU)
・鉄瓶(MAYU)
・新幹線E6系(スーパーこまち)
・フェラーリ・エンツォ
・マセラティ・クアトロポルテ
・ソファ(TRUSS)
・メガネ(サンリーブと共同作成)
・カーペット(オリエンタルカーペットのMOMIJI)
まとめ:日本人の優れたセンスとは?「100年の価値をデザインする」
僕は日本でしか働いたことないですが、海外との感覚の違いを本を通して得れました。
最後におさらい
・世代ごとに家を建てる日本人
・日本人は団体力よりも個人力に優れている。
・国による交渉術やクレーム対応の違い。
・海外と日本の会社に対する考え方の違い
もし気になったら、実際に手に取って読んでみて下さいね。
さらに詳しく日本と海外の違い、そして日本人のセンスが知れます。
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。
それでは、またー