いい女には、なりたいけれど
「いい女になりたい」
そう願い、漠然といい女を目指してきた。
だけど「いい女」って、そもそもどんな女なのだろう?
いい女に憧れ始めて早幾年。2000年代、2010年代、そして今や令和で2020年。いつの時代も確かに「いい女」は存在したし、私もその時々で「いい女」を思い描いていた。例えばそれは、小悪魔的魅力で相手を振り回すだとか、或いは仕事でピリっとする場面でも笑顔と機転で切り抜けるだとか、またはふとした所作が綺麗で色っぽいだとか。
ところがそのいい女像が、どれも今の私にはしっくりこない。(魅力的だとは思うけれど!)
以前とは生活スタイルが変わったから、という単純な理由もある。
だけど一番の理由は、「『いい女』って、一体誰にとってのいい女?」と、思うようになったから。
以前の私は、「いい女」になれば、世の中を軽やかに渡っていけると思っていた。軽やかに渡っていければ、もっと簡単に幸せになれると思っていた。誰かに評価されて、必要とされて、それで満たされると思っていた。だから、いい女になりたかった。そして自分磨きに走った。
だけどある日、急に疲れてしまった。漠然と「いい女」を目指して、漠然と幸せになりたいと思ってるけど、それって誰にとっての「いい女」? 私にとっての幸せって、どういう状態? と。
そうしていざ自分を振り返ってみると、結局私はふとしたきっかけで仲良くなった人達と、自分が気に入ったもの、好きなカルチャー(漫画とか怪獣とか映画とか雑貨とか)に囲まれていればそれで幸せだった。どっちかっていうとオタク気質だし、あまり社交的ではないし、気の合う人とずーーーっとおしゃべりできればそれで満足だった。恋に限らず人間関係の駆け引きとか非常に面倒くさく思うタイプだ。
仕事も美容もバリバリこなして完璧を目指すのではなく、「真面目に丁寧に、だけど身体壊すまで頑張りすぎない」くらいがちょうどいい。
だから今の私の「いい女」とは、自分にとって「心地がいい女」。
それはつまり、たとえ他人から見て「いい女」に見えなくても、自分の心地よさのために時間と労力をかけることができる人。自分で自分を満たすことができる人。
今は、この定義がしっくりくる。
というわけで、私が私にとって「心地がいい女」であるために、ゆるくつづけている日々の工夫や好きなもの、物選びのこだわりなど、好き放題に書き綴りたいと思います。