心地いい、お風呂でのボティケアの模索・前編
映画やドラマで、めちゃめちゃかわいいバスルームが出てくる。
情報媒体で、【お風呂美容】といった類の記事を見る。
そうなるともう、「お風呂時間の充実こそが、丁寧なボディケアこそが、美への、いい女への近道じゃあああ!」という思いに囚われ、「なにはともあれこれがなくては始まらん」という焦燥とともに、やたらめったらボディケアアイテム(ボディスクラブとかボディクリームとか)を買い漁る、それがかつての私であった。
加えてそういうアイテムは、やたら見かけがかわいいものが多い。もう持ってるだけで、お風呂場に置いておくだけで、「これを使ってる私、もしかしていい女なのでは…」という気分にさせてくれる。夢と実益を兼ね備えた非常に優秀な品々である。
しかしボティケアを始めとするお肌のケアというものは、基本的には継続してこそ効果が発揮・あるいは維持されるものである。(まぁ1回やっとけば長期間効果が維持されるものもあるけれど)
この論理展開から読者諸賢は薄々感づいておられるやもわからんが、つまりわたくしは「買ったはいいけどボディケアが継続できない女」であった。いや、過去形ではない。今でもわりとそう。ほーんと困っちゃうね!
継続できない理由は様々だけれども、私の場合、ルーティーンワークの増加が障壁のひとつであった。
私の毎日のお風呂でのルーティーンワークは、
1.湯船に入る 2.全身洗う 3.お風呂後のケア
端的に言うとこの3項目。(身体冷えがちなときは2と3の間に「再び湯船に入る」があったりするけど)
しかし各項目をさらに細かく書き出すと
1.1 その日お風呂で使うボディケア用品を準備する
1,2 服を脱ぐ
1.3 湯船に入る前にかけ湯をする
1.4 湯船に入る
1.5 クレンジングのために顔にオイルをなじませる
以下略
みたいな細かい作業項目が延々と続く。
一つ一つは些細なことに思えるので、「ボディケアアイテムが1つ増えるくらい、訳無いことよ…」と気軽に追加してしまう。しかしアイテムを1つ増やすからといって、作業項目の追加も1つで済むとは限らないのだ。
例えば「ボディスクラブをしよう」思い立ったとする。
ボディスクラブの場合、作業項目としてはまず[スクラブをする]。しかしスクラブは結構ゴリゴリ肌の角質を落とすため、どうしても乾燥が気になる。そうなると[保湿をする]も追加となる。さらにスクラブは毎日やるものでもないので、お風呂に入る前に[今日はスクラブをする日か判断する]も追加される。
もちろんスクラブすることだけが目的であれば、項目の追加は[スクラブをする]のみで済む。だけど私がスクラブをする目的は、スクラブによって得られる、すべすべモチモチ肌である。よって「ボディスクラブをする」という行為のポテンシャルを最大限発揮するためには、項目は少くとも3つは増えることになる。
1つだけ増やしたつもりが3つも増えていたなんて! ズボラの私が続くはずがない。
まあ、そういった面倒事も含まれるのがボディケア、そこを楽しめるようになってこそいい女…とも考えられる。
しかし、ある日私はふと思った。
「そもそも私、なんのためにボディケアしとるの…」
冒頭に書いたように、その答えは「いい女になりたいから」。
しかしなんで、いい女はボディケアしないといけないの…?
そうして私は今一度、「いい女とボディケアの関係とは」という原点に立ち返ることにしたのだった。
つづく
(前振り長いね!)