ラクロスの「みんなスタートラインが同じ」という嘘
新歓でよく使われるキーワードですね。
「みんなスタートラインが同じ」。
いきなりですが、この言葉は嘘です。
「スタートラインは同じ」という言葉は間違っているのですが、心持ち的にはこの言葉の通りに自己研鑽をした方がいいと思うので、全否定するわけではないですし、新歓を非難する話ではまったくないです。
勝てる成長をするために正しくスタートラインを認識しよう
という話です。
どちらかというと入部時点で遅れを取っているのに気付いていないかもしれない人のための内容です。
ラクロスを始めるまでの経験が色濃く出る
実際ラクロスを一斉にはじめてみると選手自身がすぐに気付くと思いますが、それまでの経験が色濃くでます。これは避けられない事実です。スタートラインは同じではないんです。
バスケットやサッカーでフィードを出す役割をしていた選手が、ラクロスにおいてもフィードがうまかったりしませんか。ラグビーをやっていた選手がプッシュ強かったり、ダッジがキレキレだったりしませんか。
ラクロスを始める前までの経験は必ずラクロスに出ます。活きます。それまでの経験の積み重ねが濃ければ濃いほど差が出ます。
もちろんクロスの扱いについては、ほとんどの選手がはじめてなので、比較的スタートラインが同じな部類に入ります。
しかし、細かくみるとこれまで道具を使ったり投げる動作をするスポーツをしてきた人たち(野球、テニスなど)の習得が早かったりすることもあります。野球経験者の横ぶりのシュートが速かったりするのも経験の差です。
これまでフィジカルについて書きましたが、
・勝負事におけるメンタリティ
・リアルタイムに変わる状況での判断力
・チーム力を高めるためのリーダーシップ
・目標にコツコツと打ち込める胆力
など、フィジカル以外の能力についても、ラクロスをはじめるまでに身につけた能力や経験は如実に出ます。
ゴーリーのスタートライン
では、ゴーリーというポジションはどうかというと、これもまた如実に初期能力に差が出ると感じています。これまでこの選手のセーブはちょっとレベル違う…と思った選手は野球が多かったです。
特にやばいと思ったのは、野球のキャッチャー出身の東大大嶋くんと、軟式テニス前衛出身の早稲田林くん。段違いのセーブ力でした。(※スポーツ間違ってたら教えてください。)
ここからは予想ですが「近距離で速い球を真正面から受けて反応する」という経験値が圧倒的に違うと思うのです。仮に大学生になるまでに6年ほどこの経験を積んでいたとすると、大学生の4年間で差をひっくり返すのは本当に難しいことです。
だからこそ、もしゴーリーでトップレベルの選手になりたいのであれば、スタートラインで大きな差のある選手が他にいるということを認識して、その差を埋めて超えるために、彼ら以上の量と質で努力する必要があるとわかっていなければなりません。または彼らとは別のベクトルの自分の能力で突き抜ける必要があります。
いずれにせよ、なんとなくでもいいので、入部時点でそういった差があると認識することで、自分の努力量が足りているかどうかということは考えられるようになると思います。
なお、ちょっと前まで日本代表の1本目を長く続けられていたシノゲートこと篠原さんはバスケ出身です。
差を認識してもゼロからスタートする気持ちは大事
これまでの話で、自分はアドバンテージがあると思った人はちょっと注意した方がいいです。変に自分には既にスポーツの経験があると思っていると、先輩やコーチの有用なアドバイスを受けつけづらくなります。
同じスポーツといえど、ラクロス固有のノウハウは数多くあります。もちろん共通点も多くあるので、それはがっつり流用してもよいと思いますが、まずはまっさらな気持ちでラクロスと向き合ってみると、最初の伸びが違うんじゃないかなと思います。
吸収できるものは吸収して、あとで振り返って、必要なければ捨てるなり、過去の経験からもっとよいものがあれば、それを使えばいいんです。
「うさぎと亀」のうさぎになってしまったら、後方で亀だと思っていた選手がいつの間にかうさぎになってて抜かれて追いつけなくなっていた…なんてこともあります。
あと、もしチーム内でアドバンテージがあると感じても、実際に対戦するのはチーム外の人です。自分よりももっとアドバンテージのある選手が他のチームに集まっていて、全くアドバンテージがあると思わずに猛烈に練習をしているかもしれません。
本当にその成長スピードで大丈夫ですか?
勝てる成長をしましょう。
なんやかんや書いたけど楽しむのが大事
・スタートラインの違いを正しく認識することは大事
・ゼロからスタートする気持ちが大事
今回は、こんなことを書きました。
ですが、悲観的になりすぎないでほしいです。
ラクロスは楽しんだもん勝ちです。ラクロスが楽しくて夢中になっちゃってる選手が一番うまくなりますし、何よりそういった選手が増えるとラクロス界全体が盛り上がって、もっと楽しくなります。
僕はそういう楽しい選手を見たいし、一緒にプレーしたいです!
今回は以上です!
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