Google Patentsで海外特許を調べてみた
¡Hola! マイコです。
ここのところ職場も家庭もChatGPTの話題で持ちきりですね。
私も色々試してみています。
さてさて、現在、業務外で技術の調査をしており、論文や特許をあさっています。研究員時代に特許は書いていたのですが、海外特許の調査は知見がないのでChatGPTを頼ってみようと思いました。
が、ChatGPTも特許調査は得意ではないようです。
たとえば、MicrosoftのKinectに使われている特許をリストアップしてもらおうとしたら、US7898394B2「Systems and methods for community tagging」というRed Hatの特許、US8384690B2「Interface device with integrated solar cell(S) for power collection」というIBMの特許などがリストアップされました。
私のお願いの仕方がよくなかった説もありますが、ChatGPTを調教するよりも王道の方法で調べてみる方が早そうです。
そこでGoogle Patentsを使ってみることにしました。
Google Patentsを使ってみた
Google Patentsにアクセスします。トップページはこんな感じ。
引き続き、物体検出(object detection)に関するMicrosoft社の特許を探してみます。フィルタバーをクリックして詳細設定画面に行きます。
画面左側に検索ワード、日付や発明者、権利者などで条件を指定する欄があります。
物体検出(object detection)でMicrosoft社が米国で権利を持つ、英語で書かれた特許を検索条件にしてみます。
検索結果一覧が表示されました。
最上部にAbout 26,415 resultsという表記があり、かなり幅広くヒットしていそうです。
1番上に表示されているのが"social networking gaming"とあるので、なんだか遠そうな気もしますが、どんなものか詳細ページを開いてみます。
権利者はMicrosoftになっています(当たり前だけど)。Cited byをみると1396回も引用されています。基本技術の特許のようです。
キーワードで指定した"Object detection"を探すと、"Cited by"に1箇所だけありました。"Wearable augmented reality devices with object detection and tracking"という特許に引用されているようです。
これは欲しい情報ではないですね。
精度がよくなかった原因は、"Full documents"を検索対象にしていたからのようです。そこで、タイトル、要約、請求項を対象に、"object detection"というフェーズが含まれるように条件を再設定します。
今度は306件がヒットしました。かなり絞り込めています。
ここまできたら、具体的な技術などで絞っていけばお目当ての情報にたどり着けそうです。
さらにCNN(畳み込みニューラルネットワーク)を使用した特許に限定してみましょう。
"CNN"と"convolutional neural network"両方の書き方をOR検索します。
結果はこちらです。13件にまで絞り込めました。
タイトルと概要を上から見ていくと、欲しい情報に到達できているようです。
リストをCSVでダウンロードできるのもよいですね。
気になるタイトルの特許”Object detection and classification in images”を開いてみると、先ほど検索したキーワードがハイライトされています。
スクロールダウンしていくと、2段組みで明細書本文が書かれています。左側は背景から、右側は請求項が書かれています。
右側の請求項に検索キーワードのハイライトが多く含まれており、視覚的にもCNNを使った物体認識技術であることがわかります(特許は読み進めるかどうかの判断が大事)。
このあとは、請求項をChatGPTに読み込んでもらったり、わかりやすく解説してもらったりなどができます。
私の研究員時代の記憶によると、実務では特許は広めに捜索するのでOR検索を多用して広げていく探し方をします。
しかし、今回のように業務外で関連特許をさっと調べるという目的では数は少ない方が使えると思いました。
以上、この週末はGoogle Patentsを使って海外特許の調査をしてみました。Google Patentsのよりよい方法やUSPTOの方が使いやすいよ、などあればぜひコメントください。
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