労働基準関係法令違反に係る公表事案全国まとめ #0104/1000
本日、労働基準関係法令違反をして会社名が公表された案件を、全国都道府県ぶんまとめたものがアップされました。
対象期間は令和3年6月1日~令和4年5月31日公表分です。
件数はナンバリングがなく、今日はカウントまでできませんでしたが、1年間分、68ページにわたる内容です。
主な事案は、以下のとおりでした。
1.きちんと行なうべき安全衛生管理を怠ったこと(高所での措置など)
2.労基署に出すべき私傷病報告などの届けを怠ったり虚偽の内容を記したこと
3.賃金未払いがあったこと
4.労働時間に法違反があったこと
3.の賃金未払いには1000万を超えるものが2件ありました。
労働者7名に1年8か月間の定期賃金合計 約1,028万円を支払わなかったもの(つくばみらい市の有限会社)
労働者5名に、1年10か月の定期賃金合計 約1,109万円を支払わなかったもの(山口県の水産会社)
よほど経営が苦しかったのかもしれませんが、労働者がその間どうしていたのか気になるところです。
4.の労働時間については、大きく3つに類型されます。
⑴36協定を締結・届出せずに時間外・休日労働をさせた
1日8時間、週40時間を超えた働き方には、かならず、36協定が必要ですが、それがされていなかったもの。
ただし今回は「有効な36協定の締結・届出なく」とあるので、会社としては行っていたつもりかもしれません。
有効なものはどうかは大事なポイントです。
⑵36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた
こちらは、有効な36協定はあったものの、それを超えた働き方をさせたというものです。
うちの会社はこの管理が非常に大変です...
⑶月100時間以上の時間外・休日労働を行わせたもの
2019年の法改正により、36協定があっても、月100時間をこえたら1発アウトになっています。
月100時間は、毎日13時間労働(8-22時)を月20日行なうくらいの教務です。
考えただけでも生きていけなさそうてす。
1発アウト、もっと低い基準でもいいのではと本気で思いながら、23時に退勤した私です。
公表事案、変わりだねには、「労働者5名に、1年間健康診断を実施しなかった」税理士事務所さんというものも。
年1回の健康診断、あなどることなかれです。