交換日記33日目「祐介」


今日は11時に起きました。最近は、なるべく生活が乱れないようにと7時半に起きるようにしていたので、いつもよりすぐにお昼がやってきました。不思議な感覚です。たまにはいいよね。

メイビーダージリンのイトウマです。

さて、今日紹介するのは「祐介」という小説です。


でも、その前に少しだけお話に付き合ってください。

今日11時に起きた理由は、深夜の3時まで友達と電話をしていたからです。「クリープハイプ的にいうと"夜中の3時が朝になった時 君はきっと仕事を休むだろう"な時間」まで起きてたのはいつぶりだろう。電話はすごく楽しかったし、真面目な話も出来てよかったし、久しぶりに人とガッツリ話せてスッキリしました。

2時半に終わろうと言っていたのに3時半まで話してしまうのが、楽しかった事の何よりの象徴ですね。僕は2時半を過ぎていたのを気づいていましたが、楽しかったので言いませんでした。


今、この時期に電話をできるというのは、すごく有難い関係だなぁって思います。会えないけれど、人と合っている感覚。


「実際には1人だけど、その時だけは1人ではない感覚。」


その日がどんなに寂しくても、電話という行為をしている瞬間だけは「1人でない」と思えます。例えそれが、その瞬間だけ寂しさを埋めるその場しのぎの方法であっても。昨日の電話はその場しのぎではないが。


「祐介」はそういう小説だと思います。その場しのぎで電話をしているような小説です。この小説の全ての行為や関係が寂しさや虚しさを紛らわすための「その時だけは1人でない」ためのように感じます。終わったらさみしくなるアレです。でもやめれない、関係を切れない。電話を切るのが悲しくなるのと同じように。

そして、2時半を過ぎているのに気づいていても言わずに黙っているのと同じように、この小説は(良いことも悪いことも)気づいても黙っておいて、だらだらと「祐介」の中では生活が流れていきます。でも、それが心地よくも感じてしまうのです。


でも、昨日の電話と決定的に違うところが1つあります。というか対照的です。昨日の電話はすごく楽しかったし満たされた気持ちになりましたが、この小説の主人公はきっとずっと満たされていないし、何かにムカついています。そして、それを埋めるように主人公はその場しのぎで「電話」をしているように思います。


それでも読んでいると人の温もりを感じるし、しっかり這いつくばって生きている「人間らしさ」も感じます。


物語は、やる気のないバンドメンバー、恋をしたピンサロ嬢、アルバイト先のアル中のおじさん、ライブハウスにいた分かった風のポンさんなどの登場人物に、ムカついたりイラついたり噛み合わなかったりして、そういう感情をぶつけながら、もがいていく姿が描かれています。


主人公が惰性で続けるバンドも、なんとなくしたセックスも、ピンサロ嬢に恋をしたことも、全部"大切なこと"に気づいてはいるのに、言ってしまったら終わってしまうのが分かっているから、曖昧にして過ごしているように感じました。


それに、今を誤魔化すために、その時だけの誤魔化し方で「その時だけは1人ではない」と思い込ませたり、その時だけの仲間意識を生み出したりするのです。それが悪いことでは決してないのですが、そういう人間の「人間らしい」部分が深く深く書かれています。そんなところがこの小説の好きところです。




また私の話になりますが、私は高校時代から音楽活動をしていますが、足掻いても足掻いても、結果はどうにもならない日々でした。高校時代に初めて組んだバンドは一回ライブをして自然消滅したし(自分が継続する努力を怠ったのも原因の1つではあるが)、その後は1人でステージに立ったこともあるし、迷ってDJモドキをやったこともあります。バンドメンバーを必死に集めてコピーする曲を決めても全く練習してきてない奴がいて絶望したこともあったし(結局そのバンドは2回くらい練習のためにスタジオに行って解散した)、即席で文化祭に出てライブをしたこともあるし(これはいい思い出)、自主企画のライブを開いたけど友人を3人しか呼べなくて2万くらい自腹で払ったこともあります。ライブハウスで知り合ったよく分からない派手めなお兄さんに誘われて即席の知らないバンドのコピーでライブに出たら対バン相手が怖すぎて自分の出番が終わったら逃げるように帰ったこともありました。

それでも、何か起こると信じて、動き続ければ何か起こると信じて音楽にしがみついた高校の3年間を思い出します。この小説に比べたらなんてことのない3年間だったけど、それでも重ねてしまいます。


この小説は、ダサくてかっこ悪くて、逆流に逆らうようにもがいて流されていった日々を、そっと撫でてくれるような小説です。



ちなみに、主人公がピンサロに行って嬢のライブに行った思い出を聞いているシーンがすごく好きです。ピンサロ嬢の子の感性が好きです。



今日は気合い入れて紹介を書きましたが、いかがでしたか。

ただ紹介するだけでなく自分のことをもっと書きたいな、と思って自分と重ね合わせて読んでいた「祐介」をチョイスしました。ちょうど昨日電話していたこともあり「電話」というもの自体にも似ている気がしたので、その話とも絡めて書きました(小説の内容とは違って電話はすごく楽しかったです、重要なことなので何度でも言います!)。




さて、夏音さんへのお返事。


メメタァ初めて曲を聞いたんですけど、すごく良かったです。

「少年」がめちゃくちゃ好きでした。サビの歌詞がたまんないです。

いいバンドを知れて嬉しい気持ちです、、、ありがとうございます、、、


自分も他人へのお土産はおせんべい布貼箱を買うこと多いです!


夏音さんからの質問は

マイベストディズニーショー(パレ)はなんですか?

でした。

これは自分の中でダントツに好きなのがあります、、、

「ハピネス・イズ・ヒア」です。

理由は、メリーゴーランドの馬に乗ってやってくるので距離が近いのと、曲が好きだからです!!!!!!!

またいつか見たいなぁ。



最後に質問です。

一番、歌詞が好きな曲はなんですか?


自分はクリープハイプの「コンビニララバイ」です。

いや、、、、リバーシブルーも捨てがたい、、、、











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