酒は涙か溜息か(古い)
時は1993年のこと。バブル崩壊なんて言われてはいましたが、それでもまだバブルの残滓があちこちに残っていた時期、どうせこんな不況はすぐ終わるだろうと日本人が楽観的に考えていた時代のお話です。なお終わらない模様。
当時の私は大学生。ついいい気になって「大学ぐらいは遊びサークルに入ってやろう」と考えたのが運のツキ、気が付けば毎週のように飲み会に出されるようになってしまったのです。
生来のお調子者が災いしてか、飲み会に出てはビールを瓶から直接は当然のこと、最後はピッチャーごと一気飲みするわ、焼酎だウオッカだジンだとチャンポンで飲むわ。
その結果。
1:高田馬場で飲んでいたはずなのに起きたら沼袋(西武線沿線)の先輩の家。しかも風呂場が自分のゲ(自主規制)まみれ
2:野球観戦でサークルの1年生は全員徹夜並びをさせられ、その直後に飲み会に突入。その結果山手線を3周半して終電がなくなる
3:高田馬場から神奈川県内の自宅までタクシーで帰宅(料金3万円)、アルコールで目が潰れて視界ゼロの中道路を渡る暴挙に出る。なお買ったばかりの靴がなくなっていた模様
4:新宿のゴールデン街のカイコ棚みたいな小さな飲み屋の壁を頭突きで破壊し、そのまま亀有の病院に担ぎ込まれる(診断:急性アルコール中毒)
これはもはや死ぬしかない!
酒だ、酒が全て悪いのだよ! その結果、私はその後酒を一切飲まない人間へと変貌しました。全ては若き日の過ちが教えてくれたものです。
今の私のモットーはこれ。
「カネにならない酒は飲むな」
仲間内の飲み会だとか、まして家庭で飲むとか言語道断。酒ごときに払う金は1円たりとも無い。日本には酒税って奴がある、ただでさえ消費税が上がっているというのに、これ以上無駄な税金払ってたまるかってんだ。
では「カネになる酒」とは何か。
1.上司と飲む酒
2.社長と飲む酒
3.ビジネス話をしながら飲む酒
これですね! 例えば忘年会、私はグループ内とか友人内の奴には極力参加しませんが(おい)、社長や上司が来るものには顔を出しています。そしてビールが来ると同時に社長たちにビールを注ぎまくる。
「社長! 今年も一年お疲れ様でしたっ!」
脳内には植木等の映像が浮かんでいます。BGMはもちろん「ゴマスリ行進曲」です。普段はまずくて苦くて高いだけのビールが、途端に「カネの味がする黄金の飲み物」に変わるから不思議です。
最初の方で全ての上司にゴマすりまくればこっちのもの、どうせ忘年会の後半なんて誰も覚えちゃいないので、さっさと幹事に代金を払って撤収しましょう。それでも上司は覚えています。「○○君は実にやる気の有る人間だ」と。
酒の味など一生かかっても理解できないでしょうし(理解する気もない)、日本酒だのワインだのは料理の材料、日本酒やワインを飲むのは醤油やサラダ油を直接飲むのと同じとしか思っちゃいませんが、それがカネに化けるならば話は別、学生時代に鍛えた酒飲みテクニックを駆使していくらでも飲んでやりましょうとも。
えーっと、2014年に入ってから自分、酒飲んだかな? 覚えてないw
「競馬最強の法則」にて血統理論記事を短期連載しておりました。血統の世界は日々世代を変えてゆくものだけに、常に新しい視点で旧来のやり方にとらわれない発想をお伝えしたいと思います。