箱根八里は馬でも越すが
静岡県を走る大井川鉄道で、リアル版「きかんしゃトーマス」デビュー。
これは子供達大興奮間違いなしですわ。実際にfacebook等で男の子を持つ人によると「見た瞬間に乗りたがって困っている」とのこと。
いや、女の子ですら乗りたがっているという緊急事態に! 男もすなる鉄オタといふものを女もしてみむとしてするなり!
だが少年。真の鉄オタになるには、トーマスは所詮入口に過ぎぬ。まずはそのトーマスが本来の姿であった時を知るべきだ。
うむ、陸にそびえる鉄(くろがね)の城!
まあC11は本来ローカル線用の小型機関車なんだけど、それでもよし!
そして引いている急行色のスハ43が素晴らしい。この車両自体は大井川鉄道所有ではなく、日本ナショナルトラストが所有していると大井川鉄道の車掌に伺っているのですが、この青色と茶色、昔の自分が憧れた客車の色です。
トーマスはまだしも、後ろの客車(スハ43)がオレンジ色に塗りたくられていたのがどうしても気になったのです。
「まさか、旧型客車最高峰の内装まで変えてしまう愚行は犯しておらぬだろうなッ!!」
大問題です。スハ43の内装の素晴らしさは鉄道芸術ですから(私見)。例えばこのテーブル下のセンヌキが初めて装備された車両でもあります。
真のマニアはわざわざこのためだけに瓶ジュース(ビール)を持ち込むと言われているほどの逸品! まさか無くしてはおらぬだろうなッ!
椅子の上部についた鉄板、これを手すりだと思っていないでしょうか。
これは「頭もたせ」という部位になります。夜行列車で寝る時に、ここに頭を引っ掛けて落ちないようにするためのものです。
そんな素晴らしいスハ43の内装がファニーでキュートでポップなものに替えられていたとすれば、それは日本の鉄道歴史を全て破壊すること……! 極上の料理にハチミツをぶちまけるが如しッ!!
だがそれは杞憂であった。
さすが大井川鉄道さん、中身までは変えていなかった!
ありがとう大井川鉄道! これでマニアも安心して眠れます。
あとはここに集まった子供達のうちの少しでも、是非国鉄型車両の魅力を知ってもらい、本物の鉄道マニアへの道を歩んで頂ければ……
ってかやめろ、人生を棒に振る気か!!
全国の親御さんへ。子供が鉄オタになりかけていたら全力で止めてください。鉄道にハマったら人生それで終わりですよ(割とマジで)。
「競馬最強の法則」にて血統理論記事を短期連載しておりました。血統の世界は日々世代を変えてゆくものだけに、常に新しい視点で旧来のやり方にとらわれない発想をお伝えしたいと思います。