美術館/内的対話
私が美術館巡りが好きな理由の一つに、かつて観た作品との再会がある。
不思議と自分が心惹かれる作品は変わっていないのだ。
日々大量の情報を処理し画一化された気分に陥って個性の有無さえ疑ってしまいがちだ。一方で「変わらない自分の軸があるのだ」と、そこに在り続ける作品たちが静かに語りかけてくれる。
またその際、以前鑑賞した際に思ったことや感じたこと、一緒に観た人が教えてくれたことなどを作品を通して思い出す場合がほとんどである。
美術館を訪れば、過去の自分との繋がりを感じることができる。
作品たちは、飽き性で何も続かない自分を肯定してくれる。
そんな気がするのだ。