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ドルオタではない人間がタイプロの感想を語る

最近、ネトフリで配信されているtimelesz project オーディション(通称:タイプロ)にハマっており、毎週欠かさず視聴している。

私自身「自分はドルオタではない」と思っているのだが、当初の想定以上にハマりこんでしまっており、色々と考えさせられる部分もあるため記事を書いてみることにした。

はじめに(自己紹介)

まず私がどういう立場の人間かについて。

【年齢】
・20代後半(ほぼアラサー)
・Sexy Zoneがデビューしたときは中学生か高校生くらいだったので、自分よりかなり年下の子達がアイドルをやっていることに衝撃を覚えた記憶がある。

【アイドルとの関係性】
・楽曲をYoutubeや配信で聴くことはあるが、出演番組や企画動画を自分から見ることはほぼない。偶然目に入れば見る程度。当然ライブやイベントなんてのは行ったことがない。
・楽曲も再生回数が高いものや名前を知っている楽曲をさらっと聴く程度。流行を感覚で楽しんでいる。
・一方でネットを泳ぐのが好きなのもあり、STARTOでデビューしているグループのメンバーの名前と顔は凡そ一致しているし、話題になったり気になったりすればそのメンバーについて調べたりすることもある。
・K-popアイドルの楽曲も少し聴くが、やはりアイドルといえばSTARTOのアイドルの方々というイメージがある。

【アイドルのオーディション?サバイバル番組?との関係性】
・タイプロ以外は全く見たことがないし、やっていたことも薄ら記憶にある程度。
・番組でデビューしたアイドルをほとんど知らない。名前も朧げ。
・タイプロにだけなぜこんなにハマってしまったのか、自分でもよくわからない。

ドルオタまでいかないが、世間一般的な人に比べると若干アイドル(STARTO限定)について詳しい、という感じだろうか。

timelesz(Sexy Zone)に対する印象

【グループ全体への印象】
デビュー時からずっと個々のメンバーそれぞれの知名度がある一方で、グループでの活動はあまり目立ったものがないという印象があった(ファンの方、すみません…)。
お休みしているメンバーがいる時期もあったので、グループでの活動はメンバー自身あまりしたくないのかな、しんどいのかな、とすら思っていた。
合わせて言えば、セクゾの楽曲を私自身ほとんど聴いたことがなかった。一般的にも知られているような、有名な楽曲を持っているイメージがないというのが理由。デビュー曲は知っているけど他は…といった印象を持っていた。

【メンバーへの印象(現メンバーのみ)】
佐藤勝利くん
センターの人!というイメージがある一方で、ものすごく目を引くような爆発的なパフォーマンス力があるというイメージがあまりなかった。中島健人くんのある種ナルシズム感溢れるパフォーマンスが眩しすぎたのかもしれない。どこかしんどそうという印象がどうしてもあった。
あと、ドラマや映画、バラエティに出ている印象もあまりなかった。タイプロを見ていると口下手な感じもあり、謙虚でありながら、どこか不器用な感じもあってか、あまり表に出てくるような感じにならないのかなあと思ったり(本当勝手なイメージですが…)。デビュー時からずっと自分が目指すものを模索しているような印象がある。

菊池風磨くん
バラエティによく出ているという印象が強い一方で、正直なところグループでの活動のイメージがほとんどなかった。アイドルというよりもタレントというイメージが強い。ここ数年で俳優での活動が増えてきたのかな?でもやっぱり王道ラブストーリー系のドラマの主演というよりは、ちょっと不憫な役やクセの強い役が似合ってしまうところがある印象。でもそこが風磨くんの魅力な気がする。
あとは頭で考えていることの言語化がとても上手。論戦とかも上手そう。でも元からというよりも、アイドルとして生き残っていく上で身につけた処世術なのかな。その努力が見え隠れしている感じが沼な人だと思う。

松島聡くん
アイドルというよりもアーティストというイメージがあった。お休みしていた期間があるのもあり、繊細で真面目で、優しい方、人格者というイメージ。聡くんみたいな人がいないとグループが成り立たないというのは、タイプロぐらいでしか彼らの活動を見ていない私ですら実感している。
勝利くんと同じくドラマや映画、バラエティに出ている印象があまりない。けど自分がやりたい表現ってこれだったんだな、この役は自分にしかできないな、と思えるような作品に出演してほしいな、とずっと願っている。違う一面が見たいというよりも、同じ面を別の角度から見てみたい人。

一方でタイプロをきっかけにして、色々とセクゾの楽曲を聴き始めてからは、いい曲いっぱいある…!と感動すら覚えている。歌詞とか、振りとか、歌声とか、全部すごくいいです。すっごくいいと思うからこそ、本当悩ましい。

タイプロに対する印象

何かのバラエティ番組で風磨くんがタイプロについて「事務所にも反対された」といったことを話していたと思うが、そりゃそうだよな…と正直思った。事務所にとって既存のグループは、グループというカタチを維持していくのが最優先事項であって、何か膨大な労力を注いでまで良くするということは考えられない、考えたくないのかもしれない。
現状、スノやスト、なにわというある一定の人気を確保しているグループが既にあるわけで、ハイ美といったジュニアのグループのデビュー可否の判断もあるわけで、やることは多い。そんな中で、現状のタム(timelesz)にそこまで予算や人員、時間を注ぐ価値があるのかどうか。かけた労力+今後かける労力に見合う価値が、新メンバーを加えたタムに生まれるのか。事務所側から見れば価値はない・生まれると思えないという判断をしたかったのではないかと思う。

一方でタムのメンバーが、これ以上このメンバーではグループ活動を続けられないと思ったのも、納得してしまった。やはり彼らにとってタムーーセクゾは5人でしか成り立たないと思っていたのだろうし、5人から4人へ、4人から3人になった時点で、グループとしてあり続ける意味のようなものがわからなくなってしまったのかなと思う。
今後のグループの未来を想像した時に上り坂が見えない、良くなることなんてのはなくて、現状維持が精一杯、多分下り坂の可能性の方が高いというイメージ。健人くんがグループからいなくなると聞いたとき、私は真っ先にそんなイメージを持ってしまった。
セクゾとは違う別の輝きを3人で見せてくれるかもという期待もあったがーーキンプリがまさにその期待に応えてくれたが、セクゾは、タムはメンバー自身がそう思えなかったんだろうなと思う。それは誰が悪いとか、誰が正しいとかではない。誰のせいでもない。でもしょうがないとも言いたくない。

ただ正直私は、タムのメンバーがグループとしてあり続けることに意味があると思ってくれていたことに、素直に驚いた。なんというか、グループ結成初期とか数年前まではグループとしての活動はむしろ足枷のような、個人での活動の方を優先させたいとメンバー自身が思っているような印象を持っていたからだ。それが数年前から少しずつーーマリウスくんが抜けてしまった辺りからメンバーの考え方が変わってきたのかな、と思ったり。
スノやスト、なにわ、キンプリといったグループがグループとして活動する姿を見て、変わってきたのかな。グループとしてしか出せない輝きのような、美しさのようなものがあることを知っているからこそ、たとえ新メンバーを加えたとしてもグループとしてあり続けることを選んでくれたのかな。ファンのことを考えてとかもあっただろうけど、純粋に自分たちでそう思ってくれていたのなら、それはすごく価値あることだよなと思った。

そしてオーディションのやり方を、一般からの公募中心で、公開型で、しかもネトフリで配信としたのも、そうだよなあと思ったし、それしかなかったんだろうなと思った。事務所としてはジュニアはジュニアで運営管理したいのだろし。
一方で、ジュニアやジュニアのファンの方々は本当〜〜に納得いかないだろうし、悔しくて、腹立たしくて堪らないだろうなとも思う。
ジュニアの方が能力が高いとか努力をしているとかは些細な問題で、一般からでもパフォーマンスが良ければいい、売れる人が選ばれればどうでもいい、という人もいるが、人間なのでやはりそこは抑えられない部分もある。残酷さもエンターテイメントであり、絶望も人生の一部なのだろうし、残酷さと絶望で人間は死なない。けど心が耐えられるかどうかは別だ。
公開型にしたのは炎上も含めた話題性とその持続性を重視したのが一番の理由だろう。公開型にしなければ、ここまで話題にならなかったはず。それは絶対であり、ネトフリはその話題性による収益が欲しかった。
喜劇であり、悲劇だが、そんなエンターテイメントを楽しんでしまっている私自身がいるのも事実だ。

どんな人を仲間にしたいのか

ネットを泳いでいると、タイプロについて「審査基準がよくわからない」という意見を目にすることがよくある。タイプロについてはタムが「仲間探し」だと色々な場面で口にしている気がするが、では彼らが今必要としている仲間というのはどういう存在なのか。

なんとなく思うのは、グループとしてあり続けるために必要な仲間であり、グループの未来が良いものになることを信じさせてくれる存在、なのかなと思う。
そして、グループとしてあり続けるために必要な仲間というのが、自分たちに“合う“或いは“合わないけど一緒のグループでやっていきたいと思える“人でありつつ、加入してもらうことで、今よりもグループとして商業的に成功することできそうな人というのが、本当に難しいと思う。
個人的な意見だが、合わない人間同士であったとしても、それでもお互いに努力をして、少しでもお互いにとっていい人間になれるようにしていくのがプロだと思っている。そういう意味でも“一緒にグループをやりたいと思える人”というだけでは、足りないのだろうなと思う。

この記事を書くにあたり、様々なグループのパフォーマンスや活動を見ておきたいと思い、ネトフリで『WE ARE! Let's get the party STARTO!! 』というSTARTOのアイドルが一同に会するライブ映像を視聴した。
当然タムのパフォーマンスについても視聴したのだが、他のグループとどうしても比べてしまったし、比べてしまうとやはりパフォーマンスがどこか寂しげで、切ないような苦しい気持ちで見ることしかできなかった。
また、YouTubeでの企画系動画としてスノやスト・なにわの動画を見たりしたのだが、やはりあのわちゃわちゃ感というか、グループ単独でのバラエティ番組を維持できるような、そのグループの空気感を全体に行き渡らせるだけの活気のようなものが、今のタムにはないように思えた。だからこそ、グループに活気をもたらせてくれるような、強いエネルギーやセンス、知性を持った仲間が必要なんだと思う。

あと、これは本当〜〜に個人的な感覚だが、グループの世間一般的な知名度を上昇させるにあたり、ドラマや映画で主役級の役を演じられるような人が増えてほしいと思っている。イメージ的には朝ドラのヒロインの相手役を演じられるような、演技力を重視する監督や脚本家による映画の役を演じられるような、そんな存在。実際、アイドルにほぼ興味のない私の母親は朝ドラで目黒くんと北斗くんを認知し、そこからスノ・ストという存在を覚えていたりした。聡くんがいつかのバラエティで「勝利くんじゃない人がセンターに立つ」と言っていたように、そういった仲間がタイプロを通じてセンターに立つようになってもいいのかもしれない。

まとめ

今現在タイプロに残っている12人の誰を仲間に選ぶにしても、選ぶ側であるタムの3人は心の底から怖いだろうし、怖いと思って当然だとも思う。
タムの、タイプロの候補生の、ジュニアの、ファンの、全ての人の思いが報われればいいと思うが、報われない人間というのはどうしたって出てくるのだろう。
傍観者のように当初は思っていたが、私自身も既に候補生の中に推しができてしまい、当事者に片足を突っ込んでいるような状況になっている。
まんまとタイプロという名のエンターテイメントにハメられたが、腐らずに今後を見つめていきたいと思う。

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