私が情報処理技術者試験を受験し続ける理由
こんにちは。私は普段、ITエンジニアとして企業向けシステム開発のプロジェクトに関わっています。ITエンジニアとしてのキャリアは2000年4月から始まり、今年で無事20周年を迎えることができました。
1年目から欠かさず続けていることのうちのひとつに、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の情報処理技術者試験を受け続けることがあります。過去には、
・基本情報技術者
・ソフトウェア開発技術者(当時。現、応用情報技術者)
・データベーススペシャリスト
・情報セキュリティスペシャリスト(当時。現、情報処理安全確保支援士)
・ネットワークスペシャリスト
の5区分に合格しています。(テクニカル系はエンベデッドシステムスペシャリストを残していますが専門外の分野なため、ここでは除外)今後はシステムアーキテクトなど論文系の区分に合格するため日々勉強中です。
で、これらの試験を受け続ける理由ですが、学習力が強みの私にとって、いろいろなことが知ることができる喜び。自己研鑽。試験に合格するまでに得た知識と経験を活用して、お客様の役に立つ喜び。あと、試験勉強をすることで頭のトレーニングにも。
情報処理技術者試験は紛れもない国家試験ですが、国家資格かどうかについては議論が分かれるところです(情報処理安全確保支援士は除く)が、ここでは認定資格ということにしておきます。(暴論)
よく言われるのが、情報処理技術者試験は医師や弁護士のような業務独占の資格ではないため、ITの仕事はこれらの試験に合格していなくても問題なくすることができます。そのため、
「試験では実務に役立たない理論的なことばかり問われ、実際の業務では役に立たないので、取得しても意味がない」
「資格を沢山持っている人ほど頭でっかちで、実際の業務では使い物にならない」
「ベンダーの資格のほうが実践的でよほど役に立つ」
などという心無い言葉を私自身沢山浴びせられてきました。
私はこれらのフレーズは正しくもあり、間違いでもあると思っています。というのは、実際、上に挙げた区分に合格したことで、実務に役立っていることを実感しています。例えばネットワークスペシャリストの場合、Web開発におけるサーバーまたはネットワーク系のトラブルシューティングの際に、合格するまでに得た知識が非常に役立ち、問題解決するまでの時間を短縮することができています。
ベンダー資格は基本的に、特定の企業の製品の使い方を身につけるといった感覚が強く本質的な技術が身につかず、勉強する際に意識しておかないと応用が効かない場合が多いと実感しています。私自信、過去にオラクルマスターシルバーに合格した経験より。
情報処理技術者試験とベンダー試験で問われる内容の違いをざっくりまとめると・・・
情報処理技術者試験 → 10年先でも通用する本質的な技術が身につく
ベンダー試験 → すぐに通用する実践的な技術が身につく
といったところでしょうか。どちらも目指すところが違うだけで、片方がもう一方を否定するものではないと思います。
私としては、10年先でも通用する本質的な技術が身につく情報処理技術者試験を好んで受け続けています。受験料もベンダー試験に比べて2020年現在5,700円と安価でコストパフォマンスは抜群ですしね(情報処理技術者試験は支援士は別)。ベンダー試験は受験料が1万円以上と高額な割に有効期限が数年単位しかないものがほとんどで、資格を維持するためにはさらに受験料を払って試験を受ける必要がありますし。技術の陳腐化が早い。(ベンダー資格を否定するものではありません。ベンダー資格にも良い点はあります)
わたしは情報処理技術者試験を今後も受け続けるでしょう。試験に合格することで得た知識と経験は必ず役に立ちます。あ、2020年の春試験は諸事情により受験申し込みしませんでした。