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読者に伝わる文章執筆のコツ|Kindle出版講座④

ベストセラーを17冊以上で獲得し、投資専門の出版社からご依頼頂いて商業出版本を執筆中の真矢が、Kindle出版や文章執筆のコツをお伝えします!

前回、私自身の成功体験を交えて読みやすい構成の作り方を紹介しました。

今回は、読者にしっかりと伝わる文章を書くためのコツをお伝えします。

読者にとって分かりやすいだけでなく、親しみやすい文章を書くのがポイント!

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1.  簡潔で分かりやすい表現を使う

文章の基本は「簡潔でわかりやすい表現」にあります。冗長な表現や難解な言葉を避け、読者がすぐに理解できるような言葉を選びましょう。以下、詳しく説明します。

(1) 冗長な文章を避ける

冗長な文章は読者を疲れさせ、内容が正確に伝わらないことがあります。一文を短くまとめ、重要な情報を優先的に伝えるのが大切です。

悪い例: 「私は、このプロジェクトの進行状況について、詳細に説明しようと考えています。」

良い例: 「このプロジェクトの進行状況を説明します。」

これ、意外とやっちゃってることが多いです。私も推敲前の文章は冗長な部分が多いです。

まずは書きたいように書いて、後で読み返して推敲する際に冗長になっていないか確認しましょう。

推敲する際は、スマートフォンの画面で見るのがおすすめです。PC画面で確認するときよりも冗長な文章を見つけやすいです。

(2) 専門用語を分かりやすく言い換える

特に初心者向けの文章では、専門用語を避け、簡単な言葉で説明する工夫が必要です。例えば、「金融派生商品」といった専門用語を使う場合は、「リスクの高い投資商品」と言い換えると読者にとって親切です。

悪い例: 「このアルゴリズムはナッシュ均衡を用いて動作します。」

良い例: 「このアルゴリズムは、すべての参加者が最適な行動を選んだ状態で動作します。」


(3) 1つの文章には1メッセージ

一文に複数の情報を詰め込むと、文章が理解しにくくなります。一文で伝えたいことを1つに絞り、複雑な内容は複数の文に分けて表現しましょう。

悪い例: 「この製品は、環境に優しく、高性能であり、価格も手頃なので、多くの消費者に選ばれています。」

良い例: 「この製品は環境に優しく、高性能です。さらに、価格も手頃で、多くの消費者に選ばれています。」


(4) 具体的な数字や事例を取り入れる

抽象的な表現は読者にとって曖昧に感じられることがあります。具体的な数字や事例を用いて、文章に説得力を加えましょう。

悪い例: 「多くの人がこの方法で成功しています。」

良い例: 「この方法を使った人の80%が、3か月以内に目標を達成しています。」


(5) 主体的な表現を用いる

積極的な言い回しを選ぶと、簡潔で力強い印象を与えます。

悪い例: 「この問題は、多くの方法で解決される可能性があります。」

良い例: 「多くの方法でこの問題を解決できます。」


本を初めて出版する時は、自信がないために「~かもしれません」「~と思います」といった文章を書きがちです。

自信のなさが伝わると、読者からの信頼感が減って途中で読まれなくなる可能性があります。

2.読者の興味を引く問いかけを入れる

問いかけは読者に「この内容は自分に関係がある」と感じさせ、さらに深く文章を読み進める動機を与えます。

問いかけを効果的に活用するには、いくつかのコツがあります。

(1) 読者の課題に直結する質問をする
読者が抱えている問題や悩みを明確にし、それに関する問いかけを作ります。

例: 健康に関する書籍の場合
「最近疲れが取れにくいと感じていませんか?」
「日常生活でストレスをため込んでいませんか?」

(2) 興味をそそる内容にする
読者が「その答えが知りたい!」と思うような質問を考えます。

例: ビジネス系の書籍の場合
「本当に効率的なタイムマネジメント方法を知っていますか?」
「成功する人とそうでない人の違いとは何でしょう?」

(3) シンプルで具体的に
長すぎる問いかけや抽象的な質問は避け、わかりやすく端的に表現します。

例:
× 抽象的:「あなたの人生はどうですか?」
○ 具体的:「今の仕事に満足していますか?」

(4) 答えやすい質問を心がける
問いかけは、読者が考えやすい範囲に留めます。難解すぎる質問は逆効果になることがあります。

例:
簡単な質問:「最近、新しいことに挑戦しましたか?」
難解な質問:「挑戦とは何か、哲学的に考えたことがありますか?」

(5) 適切なタイミングで入れる
問いかけの種類や入れるタイミングによって効果が異なります。

・導入部での問いかけ
読者の興味を引きつけるために、文章の冒頭で問いかけを使います。

例:
「あなたは時間を有効に使えていますか?」
「理想のライフスタイルとは何でしょうか?」

・テーマの切り替え時
新しいテーマに入る際に問いかけを活用すると、流れがスムーズになります。

例:
「ところで、効率的な節約方法をご存じですか?」
「次に、なぜ失敗しやすいのか考えてみましょう。」

・まとめや結論部分での問いかけ
読者に再確認させたり、行動を促すために、締めくくりに問いかけを入れます。

例:
「今日から何を始めますか?」
「まず最初の一歩として何ができるでしょう?」

(6)問いかけの注意点

問いかけを入れる場合は以下に注意しましょう。
・多用しすぎない
・問いかけの内容が読者の関心に合っているか気をつける
・問いかけの後に答えやヒントを用意する

3.視覚的に読みやすい工夫をする

文章の内容がどれだけ素晴らしくても、視覚的に読みづらいレイアウトや構成では、読者が読むのを途中でやめてしまいます。

特に、Kindle Unlimitedで読まれて印税を稼ぐには、既読ページ数を増やすことが大事です。そのため、私は読みやすいレイアウトにかなりこだわりを持っています。

紙本と同じようなレイアウトにされているかたもいらっしゃいますが、電子書籍と紙本では最適なレイアウトがまったく異なるので注意しましょう。

以下、 スマートフォンで電子書籍を読むときに視覚的に読みやすくする方法を紹介します。

(1) 段落を短くする
1段落を3~5行程度にまとめると、読者が途中で疲れることなく読み進めやすくなります。

例:
読みにくい文章:
私たちが日常生活で使用する製品やサービスの多くは、背景に高度なテクノロジーや複雑な仕組みが隠されています。これらを理解することは難しいように思えるかもしれませんが、基礎的な知識を持つだけで、驚くほど多くの情報を得ることができます。そして、それが私たちの生活をどのように豊かにするかについて、さらに深く考えることができるようになるのです。

読みやすい文章:
私たちの日常生活で使用する製品やサービスの多くは、高度なテクノロジーの恩恵を受けています。

一見複雑に感じるかもしれませんが、基礎的な知識を持つだけで多くの情報を得ることができます。

それを知ることで、生活をさらに豊かにする方法を考えられるようになるのです。

(2) 箇条書きを活用する
複数の項目を列挙する場合は、箇条書きを使うことで情報が整理され、見やすくなります。

例:
視覚的に読みやすい工夫のポイント
・段落を短くする
・箇条書きを活用する
・適切に見出しをつける

(3) 適切な見出しをつける
小見出しを入れることで、文章全体の構成がわかりやすくなり、読者が興味のある部分を探しやすくなります。

例:
「視覚的に読みやすい工夫」という章の中で以下のような小見出しを使う:
視覚的に読みやすい文章の重要性
視覚的に読みやすくする具体的な工夫


(4) 強調表現を使う
重要な部分は太字や斜体を用いることで、読者の目を引きやすくなります。

例:
簡潔さ、明確さ、そして一貫性を押さえることが重要です。」

なお、強調のために赤文字など色を使っているかたがいらっしゃいますが、Kindle端末はモノクロなので色を使うのはおすすめしません。

また、強調を多用するとかえって読みづらくなることがあります。重要な部分だけに絞りましょう。


(5) 空白を効果的に活用する
文章と文章の間に適度な空白を入れることで、窮屈な印象を避けられます。

例:
視覚的に整理された文章は、読者が情報を吸収しやすくするために重要です。

次に、具体的な工夫について見ていきましょう。

※改行を入れすぎるとスカスカな本と捉えられ、速攻で離脱されるためおすすめしません。

(6) 画像やグラフを使う
文章だけでは伝わりにくい内容を視覚的な資料で補足することで、読者の理解を助けます。図解やグラフが多い書籍は読まれやすいです。

例:
「投資ポートフォリオの配分例」については、円グラフを添える。
「マーケティング施策の効果」を表す場合は棒グラフを活用する。

商業出版のために出版社の編集者と執筆を進めていますが、「ここまでイラスト化するの!?」というくらいたくさんイラストを入れて頂きました。図解やグラフだけでなく、ほっと一息つけるイラストも大切です。


(7) レイアウトの一貫性を保つ
見出しのフォントや大きさ、箇条書きのスタイルなど、デザインを統一することで、文章全体にまとまりを持たせます。

段落・大見出しや小見出しのあとにいくつ改行を入れるかも統一しましょう。

私のWordテンプレートが欲しいというかたは、family-smiles@outlook.jp までご連絡くださいませ。3,000円で販売しております。 ※ 横書き原稿
私の原稿がどんなレイアウトかは、以下のAmazon商品ページの表紙の下にある「サンプルを読む」からご確認いただけます。


4.具体例を取り入れる

具体例を効果的に取り入れることで、内容に説得力を持たせ、読者の理解を助けられます。

(1) 自分の体験を書く
自分の体験談を加えると、文章にリアリティが増し、親近感を持たせられます。

例:
「私は月1万円を積立投資に回すことを始めました。最初は小さな金額だと思っていましたが、10年続けると元本だけで120万円、さらに利回りで利益が積み重なりました。」


(2) 一般的な事例や統計データを活用する
信頼できる統計や一般的な成功事例を用いることで、内容に信憑性を持たせます。

例:
「ある研究によると、週に5時間以上の運動をしている人は、そうでない人よりも寿命が平均して3~5年長いと報告されています。」

(3) 比喩や例え話を用いる
抽象的な概念を、日常的な事柄にたとえることで、読者がイメージしやすくなります。

例:
「資産運用を料理に例えるなら、リスク分散は栄養バランスの良い食事を作るようなものです。1つの食材だけに頼ると健康を害する可能性がありますが、複数の食材を使うことで健康的な食事を実現できます。」

(4) 想定読者に合わせた例を選ぶ
読者層に応じた具体例を選ぶことで、内容がより身近に感じられます。

例:
ビジネスパーソン向け:「会議中に積極的に発言することで、上司からの評価が高まることがあります。」

学生向け:「授業の前に予習をすると、理解度が2倍になると言われています。」

5.親しみやすいトーンにする

親しみやすいトーンを取り入れると、読者との距離が縮まり、内容により深く共感してもらえるのでとても効果的です。

ちょっと高度ですが、以下のようなやり方があります。

(1) 語りかける口調を使う
読者に直接話しかけるような表現を使うと、文章がぐっと身近になります。

例1:一般的な表現
「投資を成功させるためには、リスクを分散することが重要です。」

例2:親しみやすいトーン
「あなたが投資で成功したいなら、リスクを分散するのがポイントですよ。」

(2) 自然な会話のリズムを取り入れる
日常会話で使うような言葉やリズムを取り入れると、読者にとって読みやすくなります。

短い文を交える:「大丈夫、難しくありません。」
疑問形を使う:「これならできそうだと思いませんか?」

(3) 読者の感情に寄り添う
「悩み」や「期待」など、読者の気持ちをくみ取る表現を加えると共感を得られます。

例:「忙しい毎日の中で、健康を意識するのは難しいですよね。でも、ちょっとしたコツで変えられるんです。」

(4) バランスを考える
特に専門性の高いテーマやビジネス関連の書籍では、親しみやすさとフォーマルさのバランスが重要です。軽すぎる表現は、信頼性を損なう可能性があります。

トーンの違いがわからない、ということもあるかと思いますので、以下に同じ内容を異なるトーンで書き分けた例を記します。

フォーマルなトーン:
「健康を維持するためには、バランスの取れた食事が必須です。」

親しみやすいトーン:
「健康を保つには、やっぱり食事が大事なんです。バランスの良いメニューを心がけるだけで、驚くほど元気になれますよ!」

6.最も重要なこと

文章を書く際に最も重要なことは、「この文章を読んだ読者が何を得られるか」を明確にすることです。

読者は時間という貴重なリソースを使って文章を読むため、その見返りとして具体的な知識や洞察、行動のヒントを求めています。

価値を明確に伝えることで、読者は「この文章は読む価値がある」と感じ、最後まで読み進めてくれやすくなります。

(1)読者にとっての価値とは何か?

読者にとっての価値には、以下のようなものがあります。

・問題解決
読者が抱えている課題や悩みを解決する方法を提供すること。

例:
健康に関する記事なら、「簡単に取り入れられる食事改善のヒント」
ビジネス記事なら、「短時間で成果を出すプレゼンテーションのコツ」

・知識の提供
読者が知らなかった情報や新しい視点を提供することで、読後に「学び」を感じてもらうこと。

例:
「初心者でも理解できる、SNS運用の基本原則」
「最新のAI技術を活用した仕事効率化の方法」

・行動の指針
文章を読んだ後に、読者が具体的に行動を起こせるように導くこと。

例:
「これらの3ステップを実践すれば、日々のストレスが軽減されます。」
「次回の面接で成功するための5つの質問対策」

・感情的な満足感
読者に安心感や希望、楽しさ、共感を与えることで、文章を読む価値を感じさせる。

例:
「あなたもこれならできる!シンプルライフで得た幸せな日常のヒント」
「多くの人が感じる仕事の悩み。でも、あなたは一人じゃありません。」

(2)読者にとっての価値を明確にする方法

読者にとっての価値を明確にするには、以下のような方法があります。

・タイトルで価値を伝える
タイトルで読者が得られるメリットを明確に示す。

例:
「この5つの方法で、1か月で貯金が増える!」
「初心者でもわかる!投資で失敗しないための基本ルール」

・冒頭で具体的なベネフィットを提示する
読者が得られる直接的な利益や成果を冒頭で伝える。

例:
「本書を読むと、毎日10分のストレッチで肩こりが改善し、1週間後にはスムーズに動けるようになります。」


・見出しや箇条書きで強調する
文章全体で価値が伝わるように、見出しやリスト形式で整理する。

例:
「この章のポイント」
・時間を効率的に使うコツ
・ストレスを軽減する簡単な方法
・実践可能な目標設定のテクニック

まとめ

良い文章を書くには、読者目線に立ち、簡潔でわかりやすい言葉を使うことが大切です。

また、視覚的に整理された構成や具体例を取り入れることで、読者の理解を助け、説得力のある文章になります。

さらに、親しみやすいトーンも織り交ぜ、読者との共感を生むことで、より多くの人に読まれる文章を作り上げましょう!

読むだけだと難しそう・・・と思ってしまうだけなので、実際に手を動かしてみてくださいね✨

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