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演歌バッグへの道 2

試着の旅

マルジェラのGlam Slamが心の中にどすんと大きな位置を占めながらも、実用面で私の生活にマッチしない部分もあり、バッグ試着の旅は続きます。
バッグ試着のステップは気軽に踏めるようになってきました。
・おっ!と気になったら、「持ってみていいですか?」と鏡の前で持ってみる。
・違う、と思ったら「ありがとうございます」と返す。
・これは候補かも!と思ったら、「比較検討のために写真撮ってもいいですか?」と聞いてみる。
この3ステップで完結!
そして、だいたいのお店が、積極的に写真を撮ってくださるということを、今回はじめて知りました。(今まで、お店で写真を撮るという発想がまったくなかった!)

そして運命の出会い

インターネットで調べて気になったバッグを見に青山へ。そのバッグ自体はピンと来なかったんだけど、置いてあった別のバッグに目が釘付け。

大きさも形も私の用途にピッタリで、ペイントに使われている色遣いも、好きな色!鏡の前で持ってみても、しっくり!
ほかにもいくつか持たせてもらったけれど、圧倒的にこれだ!と思いつつ、私、このバッグのこと何も知らない、いったん冷静になろうとカフェに行き、調べました。ジャック・ル・コーの定番バッグ『リスボン』に乾シンイチロウさんというアーティストがペイントしたという限定品。リスボンは、20年愛されている定番バッグ。なるほど、リュックに代わる仕事の相棒として、めっちゃ頼りがいありそうです。そして、ペイントされていることによって、コンサバは嫌という私の気持ちにも合う。気になることは、このペイントのコンセプトを完全には理解できていないこと。まあでもそれは、持ってるうちにわかってくるかもしれないし、乾シンイチロウさんのホームページの他の作品も面白くて、これは良い出会いなのでは?と買う理由を探し始めていました。
試着写真を夫に送って、いいじゃん!という返事ももらい、よし!と店に向かう途中、コムデギャルソンのショーウィンドウを見て、私は息が止まりそうになりました。
ある!

前に、川久保玲さんの写真で、かっこいいなー!って思ってたバッグが目の前に、ある!!!

口をパクパクさせながら、
「あれ……あのバッグ……持ってみていいですか!」
「もちろん!今日2点だけ入ってきたんです」
「パソコン、入れてみていいですか?」
「どうぞどうぞ!」
なんてやりとりをして、鏡の前へ。
大きい。重い。正直、低身長の私にはもうちょっと小さいほうがいい。ショルダーもできればついていたほうが使いやすい。
でも、でも、「そんなの関係ねー!」
なんだか私たち、上野公園の西郷隆盛とツン(←犬)みたいじゃない?!

西郷隆盛とツン

運命のバッグに出会った時、自分はどんなポエムが浮かぶのか?と思っていたら、まさかの小島よしおと西郷どんでした。
「買います!」と宣言すると、
「どちらにしますか?」と店員さんが2点を並べてくれました。そうなんです。手書き文字なので、掠れ具合とか、文字のバランスとかが微妙に違うんです。
「力強いのがいいなぁ」
「じゃ、こっちのほうが勢いがありますねぇ」
なんて謎の会話をしながら、無事、ガツンと自己紹介ができるバッグをお迎えしました。
どーん!!

購入してから、ほぼ毎日、一緒に出勤しています。
重いけど、全然問題なし。なぜならば、それに勝る気合が漲るから。
私がバッグに求めるものは、使い勝手ではなく、気合だったのだ、ということが、買ってみてわかったのでした。

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