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フランスドライブ旅の顛末…①

ゴールデンウィーク真っ只中の行楽日和!家に籠っていてはなんだかもったいない。この時期限定で街を流れる川沿いに掲揚される鯉のぼりを目指して散歩に出た。

悠々と大空を泳ぐ色とりどりの鯉のぼりを眺めていたら単純だけどなんだか前向きな気持ちになれた。なんかね…いつものことだけど落ち込んだり立ち直ったり心が慌ただしくて落ち着かなくて。

時々、海を見たり自然に触れたりしてこんがらかった頭と心をリセットさせないと煮詰まってしまう。…というわけで今日は鯉のぼりに元気をもらった。

「春風や闘志いだきて丘に立つ」
こういう時…風が吹いているシチュエーションでやる気が出たり強い気持ちになれた時…、よくこの俳句がふっと頭に浮かぶ。高浜虚子だっけ?

闘志と言うほど大袈裟ではないし、丘の上でも春風でもないけど…。過去にこの句が頭をよぎった、印象に残っている場所がある。フランスノルマンディー地方のエトルタだ。

ドイツに住んでいた頃、この時も春の連休だったと記憶しているが、友達家族とレンタカーでパリ、モネの家があるジヴェルニー、世界遺産モン・サン・ミシェルを巡った。海の上に悠然と佇む荘厳な修道院とその街をじっくり堪能した後、旅の最後に訪れたのがエトルタだった。

エトルタ

海岸線に白亜の断崖が続く独特の地形をしたエトルタは、モネをはじめ印象派の絵画にも描かれた有名なスポットだ。

日没前のひととき、風が吹く丘の上から眼下に広がる穏やかな海を眺めていたら強い決意みたいなものが心の中に芽生えた。その時、ふっと浮かんだ例の句。
「春風や闘志いだきて丘に立つ」

あの時の風の感じ、踏みしめた地面の感触も思い出せる、私にとってはまたいつか訪れたい大切な場所。

充足感に浸りながらエトルタを後にし、帰路へつくのだがここからが実は本題。鯉のぼりをきっかけに強烈なハプニングを思い出してしまった。

フランスドライブ旅の顛末…②へ続く。


















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