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「部下がいうことを聞いてくれないんです」というあなたへ

組織にいる以上、人間関係の悩みがない、という方はいないでしょう。もちろん、上司の悩みは尽きません。上司にとっても、部下にとっても仕事をする上で人間関係は重要です。むしろ人間関係が円滑でなければ、仕事を進める上でのコミュニケーションにも支障が出るでしょう。

とはいえ、上司にとっては「全く聞かない」あるいは「指示を受けない部下もいる」のは多くの働く人の悩みだと思います。部下がそのような態度をとる理由はさまざまですが、下記のような理由が考えられます。

● 自分の方がキャリアが長いので指示を受けたくない

● コミュニケーションをとる必要性を感じていない

● 自分の仕事だけに集中したい

● そもそも嫌い、話したくない

本人には本人が理由があり、他人が簡単に否定をしていいものではありません。とはいえ、上司からするとだからといってそんなりと受け入れることができるものではないのです。

「そんなこと言っても仕事だから関係ないでしょう」

そう仕事なのです。個人の感情よりも組織としての動きを重視すべきだし、給与がある以上そうあるべきでしょう。ただ、本当にそのように行動できる人はいるのでしょうか。会社の命令だからすべての”感情”をのぞいて行動をすべきなのか。あなたはそれができているのかということです。もし、完全に個人的な感情を考慮しないとすれば、あなたも部下にイライラすることもないでしょう。あなた自身が部下になにかを期待にをし、それを裏切られた感じてネガティブな感情を持つように部下の方もやはりそうなのです。

人は感情の生き物。感情を理解する。

ではどうすればいいのか。基本は単純です。人は好意には好意を返したくなる。ただ、相手に好意をもって接しましょう。と言われてあなたはどう思いましたか。

「そんなのできるならすでにしている」

人の感情は言葉や表情だけではなく、目に見えない雰囲気にも現れます。笑っていても言葉が丁寧でも相手が怖いことってありませんか?漫画だと背景におどろおどろしい模様があるような。現実でもそんな方を見たことがあるかと思います。いくらあなたが相手に好意的にしているつもりでも、相手を心の中で認めていない以上、雰囲気には出てしまいます。もう一度いいますが、気づかれていないと思っても感情も周りに気づかれているのです。ではどうすべきなのか。相手は気づきます。あなたが相手を嫌っていることを。

まず自分をだましましょう。より細かく言えば、自分の脳を騙します。

第1段階:「◯さん、いつもありがとうござます」

この言葉を繰り返す。これだけです。言う時は笑顔で相手の目を見て、体を向けて言う。お礼を言う時は相手を認めている時です。苦手な相手、褒めるところがない部下に対して、相手を認める言葉を言う。これを聞いた脳は「苦手という感情」と「ありがとうと言った事実」で混乱します。脳は、行動と感情を合わせたいと思う。でも事実は変えられない、脳は感情を変えようとするのです。ありがとうございます。これを繰り返していきましょう。

第2段階:「◯さんの仕事いつも助かってます」
                「◯さんにこの仕事任せると安心です」

相手に認めていることを認知させる。この時に反応がなかったり、反応が薄いと思います。でも繰り返してみましょう。反応があることが目的ではないと考えます。自分が相手に伝えることをまずの行動として、相手の反応は即時ではないものと考えます。そうでないとすぐに反応がないことにたいして不満が生まれるのです。反応はこうあるべき、これは捨てましょう。相手に言葉を伝えることが大事なのです。反応が返ってくることは期待しない。はじめはこの言葉に感情はのらないでしょうし、突然言われた相手も驚くでしょう。あなたの言葉が表面的なご機嫌うかがいだと思うかもしれません。でも継続するのです。この人は自分を褒めてくれる人だ!と相手が認識するまで継続するのです。

第3段階:頼みごとをする。意見を求めて相手の意見を採用する。

人は頼み事をされると断れないようです。もし、頼み事すら断られるのであれば、第1段階・第2段階を繰り返しましょう。そして、その頼み事に答えてくれたら「ありがとう」。そして、相手の意見を聞くのです。「あなたは●●に詳しいから是非意見を聞きたいのだけど、これはどうすればいいと思う?」そして、意見を採用しましょう。もし、その意見が少し違うなと思った場合でも、「これってこういう意味かな?」といったよう誘導し、「あなたのこの意見のおかげで考えがまとまった!」という風に相手の意見で相成ったということを伝えるようにしましょう。

”褒め”による副作用

「それでも私は褒めることができないんです!」という方もいます。私も褒めるのは苦手でした。相手のために褒める、実はそれはだけではないのです。

褒める時は良い言葉を使います。少なくとも自分にとって良い言葉を使います。この言葉は当然相手に響きますが、もっと近くでその声、言葉を聞いているのは誰か。他でもない自分です。

実は脳は主語が判別できません。

人に対してブスと言っても自分に対してブスと言っても脳は同じように捉えるのです。人を褒めたら自分が褒められたと同一状態、ともいえます(やや極論です)どんどん褒めましょう。どんどん褒めることでどんどん自分も褒められていくのです。昇進すればするほど誰にも褒められません。どんどん人を褒めてどんどん自分を褒めましょう。自分のためにどんどん褒めましょう。私は自分を褒めたい、褒められたいのです。だから、周りを褒めるのです。

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