ひとりでイギリスに来たあのころの悩み [イギリス留学で見えた景色]
先日とある友人から、後輩ちゃんを紹介されました。イギリス留学の相談に乗ってあげてほしいとのこと。
イギリスの学校に入学したばかりだと言う彼女は、最初とても不安そうな顔をしていて。
ーーーーなんだか昔の自分にかさねてしまった。
話し終えるころ「もうちょっとやってみようと思います!」と満面の笑みをくれる彼女に、暖かい気持ちになりました。
今日はすこし、わたしの懐かしいイギリス学生生活をつづってみようとおもいます。
• イギリスの大学制度について
• どのように成績上位をキープしたか
• 1日のスケジュール
• 住んでいた家、寮
など、エピソードを交えて語っているので、
イギリス生活や海外の学生生活に興味があれば読んでみてください✨
「海外の大学は、入学より卒業が大変なんですか?」
うんうん。よく聞くよね。
どっちが大変どっちが楽ではなくて、個人的にはどっちも大変だとおもいます。
そもそもイギリスの制度は、
ファンデーションコースまたは A level コース(約1年間)+ 大学(約3年間)
なので、ファンデーションコースから大学に入学するまでの1年間の成績がめちゃくちゃ大事なんですよね。
大学に応募できる数も5校までとかなり少ないうえ、
最終的にたったの2校しか選べないので、
成績に見合った大学しか受けられません。
第一志望と滑り止めの2校に応募し、落ちたら終わり。力試しや保険でもう一校!とかできたらいいんですけどね。
加えて先生からの評価も多大な影響があり、授業や授業外の活動も手を抜けません。
イギリスの大学について、テストや課題の成績基準はこんな感じ。
これだけみると、大学の成績はかなりゆるそうな気がするんですが... 何しろテストといっても記述式の想像するようなものではなくて、ほぼ論文式なんですよね。
2時間のテストで何ページも書き続け手が痛くなった経験も一度や二度ではありません。笑
こういった論文式テストや、他のプレゼンテーションやグループのフィールドワークたち。
何が厄介かと言うと、「高得点はほぼ取れない」からです。
(なぜ70%が最高評価なのかというと、それ以上の人があまりいないから。)
先生や専攻科目ごとの採点の基準はあるので、それに近づけていくしかないんですが、ネイティブでも満点はまず取れません。
※基準を貼っておきますが、細かすぎるので説明や翻訳は割愛します。(ご興味ある方はコメントで!PCだと画像拡大できます。)
また、イギリスの大学は基本的に専門課程からはじまるので、同じ専攻のひととは同じ科目を受けることになります。
そのすべての科目は学期内に取らなければいけない単位(必修科目)なので、もしひとつでも単位を落とすなんてことがあれば、留年!ならまだ良い方で、キックアウトの可能性も(退学=VISAのない我々はこの時点で帰国)。
※一応、resitという制度があります。
この辺が、単位を取り直すことができる日本やアメリカの大学とは違う部分かもしれません。
と、こんなに脅してしまっては後輩ちゃんがかわいそうなので、もちろんわたしなりの戦術?もあるにはあるんです。
「ぜんぜん英語での授業についていけないんです...!」
わかる。いきなり海外に行って、英語の授業ついていける方がすごいもん。今までずっと日本語で授業受けてたのに...
それに、イギリスって留学生もヨーロッパの学生が大半で、英語が当たり前に扱える彼らに圧倒されちゃうんだよね。
わたしは最初、アゼルバイジャンのお友達に「何カ国語話せるの?」って聞いた時に、
「えーと、アゼルバイジャン語でしょ、ロシア語でしょ、トルコ語でしょ、(聞き取れなかった)語でしょ、あとほんのちょこ〜っとだけ英語も話せるかな」(今しゃべってるのは英語)
って返されて本当にびっくりしました。
いや五カ国語かよ!しかもその"ちょっとしか話せない英語"もわたしより上手いってどゆこと笑
カルチャーショックすぎて、めちゃくちゃ覚えてる。のちにそういう人たちともたくさん会うようになるんですけどね。笑
わたしはこれがきっかけで、逆に言語を極めよう!とは思わなくなりました。
世界にはわたしよりこんなに多くの言語を話せる人がいるんだ。もうこの分野は彼らにお任せしよう。(逃げたとも言う)
だからわたしは自分の得意なこと、伸ばすべきことに集中しようと思ったんです。
当時の目標は一に「勉学」、二に「コミュニケーション」、三は「新しいことにチャレンジ」でした。
しばらく観察していると、"英語が得意な彼ら"は、勉強まで得意ではないらしいことに気がつきました。授業中の発言はたくさんするけど、なんとなく先生が聞いてることと違うような... 課題をチラ見してみたけど文法があってないような...
それに比べ、わたしの一生懸命やった課題は頻繁に授業に取り上げられたり、文章のコンテストに誘われたり、
「あれ?なんか結構いけてるかも?」なことが続いてました。
それで、自分の行動を振り返ってみると、
「話す英語ができなくても、勉強だけは負けないように、いやせめて、勉強時間は負けないようにしよう!」
と思って、授業前から授業後の夜まで一日中勉強してる自分に気づいたんです。
あの頃は「時間かけたらさすがに置いていかれることはないだろう」と思って、授業の予習、復習、先生への質問、課題もぜんぶ頑張っちゃってました。
日本の受験期間すらぜんぜん集中できなかったわたしが勉強してる...!しかも無意識に。
いや、無意識だからよかったのかもしれません。
必死についていこうとしてたら実は一番先頭を走っていたようなそんな感覚。
もともとアカデミック英語の基礎がある日本人ですから、あとは上達が早かったのもあるとおもいます。
(日本人の英語のアドバンテージについては下記リンクで語ってます。)
そんなこんなで先生の信頼も勝ち取り、拙いながらも授業で発言するようになると、少しずつ少しずつ自信が芽生えました。
英語も使いようによっては怖くない、と思えて。(この自信がつく方法を掘り下げているのは下記リンクです。)
そして第二第三の目標のためにも、張り切っていろいろ挑戦するようになりました。
ご参考までに ↓
上記に加え、平日の放課後は
• 日本語教室の開催
• EPQ(なんか研究プロジェクト)
• グループワーク
• スペイン語教室へ参加
(それぞれ曜日決まってたんだけど忘れちゃった)。
時期によっては
• 模擬国連
• 模擬裁判
• ビジネスのプロジェクト
にもアサインされていました。
その分休日は思いっきり楽しもうとおもい、友達と遠出したり旅行もしたり、大学に行ってからはバイトも掛け持ちしていました。
改めてみると、「この機会無駄にしたくない...!」感が切実です。笑
今こんな生活してたら体力持たなそう。。。真似して欲しくないので、このスケジュールは後輩ちゃんのお話しではさらっと飛ばしちゃいました!
「イギリスでは、家や寮はどうしてたんですか?」
そうそう、住む場所は本当に大事。
イギリスの学生は、(実家が近くても)学生寮もしくは大学のすぐ近くに住んで、1年(12カ月)ごとのお引越しか基本。
だからわたしも4回引っ越しました。笑
家探しが相当ストレスだったので、寮生活も多かったですね。
でも、1番楽しかったのは間違いなくシェアハウス。
イギリス、エストニア、ルーマニア、スペイン、上海、フィリピン、そして日本。
クリスマスに、それぞれの家庭料理を披露しあったのも良い思い出です。
ちなみにフラットシェアというのは、キッチンをシェアして、あとは自分の部屋にシャワーやお手洗いがついているお部屋のことです。
イギリスの学生寮ではいちばん主流ですね。
日本の一人暮らしのように、一部屋にキッチンまでそろっているワンルームのお部屋は、Studioと呼ばれます。
家賃は高いので、基本的にはみんなシェアですが。
大学はキャンパス内外に学生寮を所有していて、エリアも8箇所くらいあったと思います。
わたしが最後に住んでたのは、24時間開放の図書館のすぐ近くの部屋だったので、とっても便利でした。
お部屋から見た寮のようす。
晴れた日のイギリスはめちゃくちゃ好きです。
まとめ: 憧れの生活と尽きない「悩み」
イギリスで生活するのはわたしにとって長い間、憧れでした。
何年越しの想いだったので、ちょっとやそっとじゃへこたれませんでしたが、それなりにつらいこともあります。
特別な英語力も頭のよさもコミュニケーション能力もないとおもっていたけど、がむしゃらにやってるとそれらは後からついてきました。
でもがむしゃらにやってるときのわたしは、きっとぜんぜんカッコよくはなかった。失敗もするし、もしかしたら笑われてたかも。憧れの海外生活ともすこし違う。
だけど、あのとき悩んでたことや頑張ってたことって、あのときじゃないと悩めなかったことです。あたりまえだけど、解決してしまったらもう悩めないし、いまは今でまた違う悩みがある。
だからこそこうして、いま同じ悩みを持ってる後輩ちゃんに経験を共有できるのかなと思います。
なんだかわたしも、また新しい悩みに向き合おうという勇気をもらえました☺️
普段は英会話のコツや、オンライン英会話のレビューをしていますが、たまにこんな感じでイギリスの生活のことも書いてます。
英語学習中の方、海外や留学に興味ある方、繋がれたら嬉しいです☺️☘️
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