ブログ再開

 ブログを再開してみる。サイトが消失しているので定かではないが、一番最初にブログを書いたのは2003年頃ではないかと思う。当時やっていたラグナロクオンラインというMMORPGのプレイヤーとしてその時は書いていた。Xreaというところを使っていたが、ジオシティーズなどと同様に古の無料ホスティングサービスは時代の変化とともに軒並みシャットダウンしてしまった。若かりし頃の自分がどんなことを書いていたのか、今となっては見ることができないのは結構残念だ。

 個人投資家として新たにブログを始めたのが2005年だろうか。割と日記的に継続していたが、定期更新は2012年を最後に途絶えている。その後も不定期でたまに記事を書いていたが、2018年が最後のエントリーとなっていた。

 ワールドエンドエコノミカの関連記事をアップするためだけにはてなブログを登録したのが2019年。ここでもごく少数の記事を書いたが、続くことなくフェードアウトした。

 そして現在は2025年である。「ちゃんとブログを書いていた」時期を2012年と規定すれば、実に13年ぶりに再開を宣言することになる。このSNS全盛時代になぜ今更のブログなのか。

 理由はいくつかあるが、主要目的は文章力の強化だ。昨年12月からダイヤモンドオンラインにて連載をさせてもらっているが、反響は今ひとつ良くなかった。昔から僕の文章を褒めてくれたり好きだと言ってくれる人はそこそこいたのだが、それはあくまでも素人レベル。もう少しやれるんじゃないかと思っていたのは明確に驕りだったようだ。

 コンテンツとしての質も去ることながら、もう一つ痛感したのは生産力の低さ。これも生業として文章を書いていないからこそ気付かなかったことだろうが、たった4000字を生み出すだけでも途方もない時間がかかる。正直これは想定を大幅に逸脱していた。

 文章力は筋肉などと同じで、書けば書くほどある程度は鍛えられるとの説がある。中身を充実させられるかは才能やセンスに依拠するところ大としても、少なくとも生産力に関しては向上の余地は残されているだろうから、まずはそこだけでも強化できればと考えている。

 実際によし、ブログを書こう!というきっかけになったのは、サイバーエージェントの藤田晋さんと堀江貴文さんの共著、「心を鍛える」を読んだこと。サイバーの自社サービス発展の橋頭堡となったアメーバブログに纏わるエピソードが面白く、藤田さん自身も起業したての頃から長らくブログを書き続けていたことが今の自分には刺さった。

 というのも、僕はもう42歳になるが、今ようやく起業家としてよちよち歩きをし始めたという自覚が芽生えている。この数年で事業承継やM&A、新規事業のマネごとをいくつかやってみて、株以外のことがとことん向いていない人間だということを心底理解するに至った。

 その過程で多くの人に迷惑をかけてしまうこともあったが、それでもやりたいこと、実現したいことが消えたわけではなく、自身の無能や欠点を飲み込んだ上でそれらをどのように形にしていくべきかということを結局は考えてしまっている。

 己は株だけをやっていればいいのだと思うようにした時期もあったが、やはりそれではつまらないし、何より使い所のない金がもったいない。せっかく使える金があるのだから、自分の面白いと思うことにそれを投じたいという意欲は非常にあるわけで、これを満たすにはやはり自分なりの起業家像を確立していくより他にないのだと思っている。

 そんなわけで、自分の頭の中を世間に晒していく努力はもう少しした方がいいのだろうなと思ってはいたものの、どうもSNSは気に食わない。どちらかと言うと見られたくもない人に見られることの方が多いと感じてしまうからだ。

 実際、僕を有名投資家だと思ってなんとなくフォローしている人がほとんどだろうし、競馬関係でフォローしている人もいる。そういう雑多な空間に対して、今こうして書いているような内容を投げかけることに僕は抵抗を感じるし、それはフォローしている側とて同様だと思う。

 そうした葛藤がある中で、最近ハマっているVRChat関連の調べ物をしている時に久々に多くの個人のブログを読む機会に恵まれた。それこそ非常に雑多で、とてもパーソナルなことも多々書いてあるそれらの文章を読むうちに、僕は新鮮な感動を覚えた。見たい人だけが来ればいいと割り切った時に、こんなにも人は自由に書くことができるのかと思ったのだ。

 見られたくないならチラシの裏にでも書いておけ、などと言うが、SNSが知らず知らずのうちに世間に発信するものだとすれば、ブログはただそこに書き置くもの。読みたければ最後まで読めばいいし、興味がなければただ閉じればいい。検索を通じて、何かのきっかけでソーシャル上の繋がりがまったくない人に読まれることもあるかもしれない。その人は僕という人間のバックグラウンドは知らずに、ただその文章だけを読んで通り過ぎていく。その感じがとてもいいし、今の自分に合っていると思った。

 初回から死ぬほど長くなってしまったが、今回の狙いはとにかく更新量。たった一行で終わってもいいからできるだけ更新したいし、内容はカジュアルで無意味なものも多くなると思う。別に誰に読まれたいとも思わない、ただ書くこと、吐き出すことが目当てのブログをこれからやっていく。

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