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長岡花火の思い出

私の祖父母は生粋の新潟県民であり長岡市民だ。高校卒業まで、夏休みは祖父母の家に遊びに行くのが恒例だった。それもちょうどこの時期。
日本三大花火といわれる長岡花火も毎年観ていた。

祖父母の家から会場までは徒歩でも行ける距離だ。私が中学生くらいまでは、祖母と母が準備した食事やレジャーシート、折り畳み椅子などを持ち寄って再従兄弟たちと夜にノコノコ歩いて向かうことが多かった。あまりに暑いときは祖父の車を使ったが。

ブレスレットタイプのサイリウムをお揃いで付けていき、子どもの好きそうなものばかり入ったお弁当を食べながら打ち上げを待った。今思えば、花火よりも再従兄弟たちと会場をうろうろしたり芝生の上ではしゃいだりするほうがメインだったような気がする。

とはいえ、打ち上げ開始になると皆おとなしく座って空を見上げ、「これ何尺玉?」「何色のがいちばん好き?」「今プログラム何番目?」などの会話を挟みつつも花火に集中していた。観たことのある人はイメージしやすいと思うが、三大花火と言われるだけあって規模も迫力も最大級。そしてなにより地元住民の熱量が違う。他を下げるような発言はしたくないが、長岡花火で育つとその他の花火大会に遭遇したときに(なんかしょぼ……😞)と思ってしまう。それくらい気合が入っている。だから、うるさい盛りの私たちでさえも不思議と礼儀正しく座っていた。

最も盛り上がるプログラムは「フェニックス」だろうか。いい席を取らなくても(というか以前は暗くなってから向かっても余裕で観られた。今は予約制なんだっけ)視界に収まりきらない大きさの花火を楽しめる。火が頭に垂れてこないかと、子どもの頃はひやひやしていた。
大河ドラマは一切観たことがないけれど、個人的には「天地人」も好きだった。

ここ数年のことはわからない。最後に観に行ったのは大学生のときだったかな。久しぶりに祖母と母と私の三人で行こうという話になり準備をしていたのだが、私には珍しく酷い生理痛に見舞われてしまい(笑)、急遽会場近くの※アピタでEVEを買って店内のウォーターサーバーで飲み、うんうん唸りながら打ち上げを待っていた苦い思い出がある。それが最後……( ´_ゝ`)
※リバーサイド千秋

また観に行きたいなあという気持ちもあるけれど、なにせ凄い人混みだそうで。私が観ていた頃とはレベチだってね!(散々古参ぶる嫌な客である)
いつからそうなったのかは知らない。有名になれば県外からも人が集まり、地元も多かれ少なかれ潤うだろう。花火師やスポンサーだってたくさんの人に観てほしいにきまっている。慰霊のメッセージを知ってほしいに決まっている。
そう、混雑は本来喜ばしいこと。

でも私は正直ちょーーーっと嫌だったりする😇
思い出が汚される感じがしてさ。インディーズバンドがメジャーデビューしたときに初期のファンが抱える複雑な気持ちに似てる。そう思うのは私がひねくれ者だからかもしれないし、親しんでいたものが突然手に入らなくなりそうな寂しさからかもしれない。そもそも私だって地元民からすれば部外者、お呼びでないだろうけども……。

今年は静かにテレビで楽しもうと思います。
遠くから長岡の地に想いを馳せて。


あ、そうだ。
私のおすすめの場所をひとつ紹介するね。
「新潟県立歴史博物館」
です。縄文文化や昔の新潟が紹介されている博物館で自由研究にも使えるスポット。綺麗で空いてて、とにかく展示にわくわくする!私はなぜか夏に行きたくなるので、その時期に長岡にいるときは絶対に行く個人的テーマパーク。理由はうまく説明できないんだけど、住みたいくらい好き。昔からずーっと好き。

あと「道の駅ながおか花火館」の近くにあるお蕎麦屋さんの"へぎそば"が美味しいから、お近くにお立ち寄りの際はぜひ。

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