Maxon、5月のリリース: Redshift、Cineware for Unreal、カプセル、ZBrush
Redshift 3.5.15
パフォーマンス問題の改善
約1年前のNVidiaドライバのリリースに起因するレンダリングのパフォーマンスの問題がありました。このスローダウンは突然起こることもありますが、最も頻繁に起こるのは、Redshiftの実行前または実行中に、別のGPU使用アプリが起動した場合でした。これまでMaxonとして提案できる唯一の「解決策」は、古いNVidiaドライバを使用することでしたが、これは4xxxシリーズのユーザーには不可能でした(これらのGPUには、破損前の古いドライバが存在しません)。
CUDAドライバチームと連絡を取り、ドライバチームは問題を特定し、Redshiftのコードを少し変更することと、新しいNVidiaドライバを必要とする解決策を提案することができました。現時点では、NVidiaの提案した解決策は、残念ながらすべてのケースで機能しない場合があるようです。現在、その原因を調査しているとのことです。
この問題の解決に向けた進捗が概して遅いことを考慮し、Redshiftでは代替策を模索してきました。先週、私はほとんどのユーザーにとって有効な一時的な回避策を発見しました。これまでのテストでは、速度低下を解消することができるようです。それが、バージョン3.5.15に含まれました。
ここで「一時的」と「回避策」という言葉を強調したいと思います🙂 上記のように、NVidiaが新しいドライバをリリースする必要があり、それには数週間から数ヶ月かかるかもしれません。そのため、私たちはこの回避策を発見したため、すぐにリリースすることにしました。
DistorterノードがCinema 4Dに追加
Cinema 4Dに先行で、マテリアルノードにDistorterシェーダーが追加されました。こちらのノードは、Photoshopのディスプレイスメントと同じ機能で、グレースケール画像をもとに入力されたテクスチャを変形させるものです。
こちらはテクスチャ画像をそのまま貼った状態のものです。
ディスプレイスメントされた結果と適用したグレースケール画像
たとえば、一枚の木目画像をDistorterでタイル状にずらすことで、フローリングパターンもプロシージャルに作成できます。下記の画像の左側は、木目画像にフローリングのパターンを合成したものですが、右はフローリングパターンをDistorterでずらしたことで、パターンごとに木目の連続性がなくなり、より自然なフローリングになります。
Maxon Noiseでループ設定を追加
Maxon Noiseで、ノイズのアニメーションで、ループ設定ができるようになりました。
設定は、Loop Periodで行います。こちらは秒単位のループの設定になっており、30FPSのシーンで0.5と入力すると15F毎、1なら30F毎、2なら60フレーム毎にループするようになっています。
Cinema 4D先行の一部の機能が他のDCCツールでもサポート
Cinema 4Dに先行導入されていた機能のいくつかが、他のDCCツールでもサポートされるようになりました。RSカメラが3dsMaxとBlenderに追加されています。
Backplateは、Houdini、Katana、Blenderに追加されました。
FlakesとpavementシェーダーがすべてのDCCに追加されました。
Flakesについてはこちらの動画をご覧ください。
Pavementのについてはこちらの動画をご覧ください。
AMDのグラフィックスカードをサポート(ベータ)
WindowsやLinuxでAMDのグラフィックスカードのサポートがパブリックベータになりました。現在以下のグラフィックスカードカードをサポートしています。
Cineware for Unreal
RedshiftマテリアルがUnreal Engineでシームレスにインポートできるようになり、Cinema 4DからUnrealのパイプライン全体で高品質な忠実なテクスチャを提供されるようになりました。CWUE 0.2023.7は、無料のプラグインでCinema 4D 2023.0以降を必要とします。
対応しているマテリアルは、ノードベースマテリアルになります。XPressoベースのシェーダーグラフは対応していないので注意してください。
カプセル
Cinema 4D用のカプセルが追加されています。
ビジュアライゼーションのエキスパートであるFuchs and Vogelによって作成された56種類のRedshift用マテリアル。
スプラインに電気エフェクトのように変える新しいElectric Splineモディファイアカプセル
ZBrush 2023.1.1アップデート
調整:
投げ縄選択と、マスクブラシがダイナミックローカルシンメトリと合わせて使用できるようになりました。
GoZがAutodesk Maya 2024と3dsMax 2024に対応しました。
Redshift Matcapプレビューを512x512から256x256へ削減しました。(レンダー>Redshiftから調整可能です。)
ZRepeat Itプラグインが更新されました。
USDプラグイン:一部プログラムへの読み込み / 書き出しを改善しました。
Mayaではトランスフォーメーションのフリーズを行わずとも、USDの位置を維持できるようになり、YとZオフセット数値が正しくなりました。
修正:
サブツールのポップアップが3サブツール以下の時にクラッシュしていた問題を修正しました。
ダイナメッシュのポリッシュとプロキシポーズのポリッシュのショートカットキーが干渉していた問題を解決しました。
Curve Bridgeブラシがエクスポートスケール設定を改変していた問題を修正しました。
ギズモが選択された状態で他プロジェクトを読み込んだ際にクラッシュする問題を修正しました。
マスクの非表示のショートカットキーが正常に動作するようになりました。
IMMブラシとステンシル機能を組み合わせて使用した場合クラッシュする問題を修正しました。
GoZのサブディビジョン書き出しのバグを修正しました。
Redshiftのレンダリング時、ライトを調整するとクラッシュする問題を修正しました。
ステンシル機能とSculptrisProの機能を組み合わせて使用した場合クラッシュする問題を修正しました。