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Cinema 4D 2025 新機能
Redshift GPUが標準に
9月より、Cinema 4Dが価格と製品構成の改訂を行い、Cinema 4DのライセンスにRedshift GPUが含まれるようになりました。そのため、従来のCinema 4D + Redshiftの価格より、お求めやすくなりました。
ぜひ、GPUによる高速なレンダリングをお楽しみください。
9月1日より前に購入されているCinema 4Dには、Redshift GPUは付属していません。Redshift GPUを使用されたい場合は、アップグレードしていただく必要があります。また、更新時は新しいGPU版付きのCinema 4Dになります。
Team Renderやコマンドラインレンダラーライセンスについては、Redshift GPUのライセンスは付属しません。従来通りRedshift GPUは別途購入する必要があります。
新しいホームウインドウ
新しくCinema 4Dを始める方向けに、新しいホームウインドウが追加されました。おすすめのシーンファイルなど表示されるのでそれを開いたり、新規ファイルや最近使用したファイルを開くことができます。
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ワークフロー
アセットブラウザの改善
アセットブラウザのカテゴリー分けやナビゲーションの改善や注目コンテンツなどが追加されより使い勝手が良くなりました。
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カプセルの追加
カプセルも追加されています。パイロのサンプルシーンが20シーン追加されています。
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初心者向けに、プロダクトビジュアライゼーションに使えるシーンやトゥーンレンダリングのサンプルシーンが追加されています。
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オブジェクトプロファイラー
シーンが重くなる原因はいろいろな要素がありますが、その原因を見つけるのは大変です。新しく追加されたオブジェクトプロファイラーを使えば、どのオブジェクトがどれくらいの計算負荷がかかっているかを可視化することができます。見つけたオブジェクトの設定を見直したり、ベイクやポリゴン化することで、負荷を減らすことができます。
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OCIOの改善
OCIOによるカラーマネジメントが改善されました。UIが再構築され、必要な情報のみが表示されるようになり、カラースペース変換のワークフローが簡略化されました。シーン内でカラースペースを変更する際にはダイアログを通じて行う必要があり、異なるガマットのカラースペース間で変換する際にデータの損失が起こらないようにしています。
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レンダースペース変換マネージャ: 新しいダイアログが導入され、ユーザーがレンダーカラースペースを管理できるようになりました。「カラーを変換」チェックボックスがデフォルトでオンになっており、従来のsRGB非線形からACEScgのようなOCIOレンダーカラースペースへの変換が容易になっています。
シーン要素のインスタンス化: シーンエレメントのコピー、カット、ペースト、またはオブジェクトの作成時に、色がソースシーンのカラースペースからターゲットシーンのカラースペースに変換され、整合性が確保されます。
カラーチューザーの調整: カラーチューザーが調整され、従来のカラーマネジメントに似たワークフローが提供されつつ、広範なカラースペースのサポートが追加されました。OCIO設定内で利用可能なカラースペースがリスト化され、入力、表示、および保存スペースがより透過的に処理されます。
カラー変換: すべてのインポーターおよびエクスポーターが、インポート/エクスポート設定で指定されたカラースペース設定に従うようになり、ファイル操作時に適切なカラースペース処理が保証されます。
レンダートークン: $rcs(レンダーカラースペース)と $dcs(ディスプレイカラースペース)の2つの新しいレンダートークンが追加され、トークンシステム内でカラースペースを管理できるようになりました。
USDの改善
インスタンスの新しいオプションが追加され、インスタンス可能なプライム(prims)をインスタンスとしてサポートするようになりました。
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シミュレーションアップデート
パイロ
新しい2つの放射タイプ
nanoVDBを使った新しい2つの放射タイプである「希薄なサーフェイス」と「希薄なボリューム」により、ディテールを保ったままVRAMの使用率やキャッシュが小さくなりました。
シュレッディング
パイロ出力のパラメータに追加されたシュレッディングは、指定したソース(デフォルトは温度)に対して、かく乱させる力を加えます。そのため炎に揺らぎが出たり、煙にモクモクとしたディテールを加えることができます。
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リジッドボディのアップデート
パーティクルの初期速度の継承
パーティクルはリジッドボディダイナミクスと連動可能ですが、パーティクルに形状を割り当てた場合でもその形状は考慮されません。そのため、爆発の破片などをパーティクルで飛ばすと形状がめり込むといったことが発生します。もちろん、クローナーとリジッドボディダイナミクスを使ってパーティクル形状を正確に物理シミュレーションさせることはできましたが、パーティクルの速度などは考慮されないため、意図した結果にすることは難しかったです。
リジッドボディのアップデートで、パーティクルの速度や回転などを継承できるパラメータができ、形状が特殊なパーティクルのダイナミクス計算も正確に行えるようになりました。
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以下は、以前のバージョンの状態です。パーティクルが発生した時点で、リジッドボディの計算に入るため、オブジェクトがその場に落下しています。
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2025では、パーティクルの速度や回転を初期速度として継承できるので、最初はパーティクルと同じ動きをしつつ、衝突判定がオブジェクトの形状を反映されたものにできるので、大きな破片はリジッドボディで計算しつつ、細かい破片はパーティクルで発生させても、衝突判定は正確に行えるので、リアルなエフェクトが簡単に作成できます。
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クローン毎に摩擦や粘着性の設定が可能に
クローナーにダイナミクスを設定したときに、MoGraphウェイトを使ってクローン毎に摩擦や粘着性、反発などの設定ができるようになりました。
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この作例では、粘着性をウェイトでコントロールすることで、ウェイトの高い黄色のところは粘着性が高く塊になり、赤い部分はばらけるようになっています。
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パーティクルアップデート
ポイントエミッター
エミッターの形状にポイントが追加されました。従来の長方形などでサイズをゼロにすれば、ポイントエミッターになりましたが、ユーザーの皆様からポイントエミッター要望が多かったため、すぐに選択できるように追加されました。
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寿命に無限を追加
従来は寿命が0Fの時が無限の扱いでしたが、わかりやすさとアニメーションさせた際に、アニメーションで寿命が0Fのパーティクルにできるようなケースに対応できるようになりました。
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スプラインに追従モディファイア
パーティクルを特定のスプラインに追従させるパーティクルモディファイアが追加されました。これまでパーティクルをスプラインに沿って動かす場合、フィールドフォースを使ってフォースでコントロールする必要があったため、コントロールが難しかったでしたが、新しい〈スプラインに追従モディファイア〉を使えば、簡単にパーティクルをスプラインに沿って動かすことができるようになりました。
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スプラインに追従できるので、スプラインでスイープした血管に沿って、赤血球をパーティクルとして飛ばすことができます。
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パイロ移流モディファイア
パイロ移流モディファイアに、パイロの温度のカラーや回転などをパーティクルに影響させることができるようになりました。炎の火花をパーティクルで飛ばすときに、炎の温度と連動できるので、よりリアリティのあるエフェクトが作成可能です。
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フィールドドライバータグ
オブジェクトやデフォーマ、ジェネレータ、タグなどのパラメータをフィールドでコントロールできるようになるフィールドドライバータグが追加されました。これまでオブジェクトのパラメータをプロシージャルにコントロールするには、XPressoを使う必要がありましたが、フィールドドライバータグを追加することで、任意のパラメータをフィールドでコントロールできます。
クローナーを使わなくても、MoGraphのようなアニメーションができるので、オブジェクト管理がシンプルにしたり、デフォーマに使うことで、デフォーマの動きをコントロールできます。
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このサンプルでは、カップとソーサーにフィールドドライバーを割り当て、Y軸と角度XYZをタイムフィールドで60Fでアニメーションするようにしています。さらに、カーブでアニメーションのタイミングを調整して、ループアニメーションをキーフレームなしで作成しています。
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シーンノードの改善
スプラインモデリングの改善: スプラインカプセルの自動モードや「閉じるに設定」ノードの追加により、スプラインの作成がより柔軟に。
新しいノード: 「ポイントの値を設定」や「ノイズモディファイア」など、新しいノードが追加され、複雑なノードグラフの管理が容易に。
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