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【サブスク】「極悪女王」の凄さと当時の時代性
どうもmaxiです。
先日
見終わりましたよ!!
「極悪女王」
今日は極悪女王を全話見終わった感想を記事にしたいと思います!
極悪女王の面白さ
少し前にも『極悪女王』の記事を書きました。
あらすじや、監督詳細などはこちらの記事を読んでいただければと思います。
Netflixドラマのが面白い特徴として
予算の大きさ
地上波ドラマではできない過激さ
大きくはこの2つが挙げられると思います。
予算で言えば
世界No.1のサブスクリプション動画配信サービス(現在はDisney+とHuluの合算数で負けているという話ですが)
であるNetflixですから、持っている予算は世界規模です。
国内産ドラマよりもお金をかける事ができます。
過激さの話ですが
作品は過激な内容をやった方が面白い!
という考え方があります。
しかし、老若男女誰でもTVを見る環境さえあれば見れる、見れてしまう地上波では難しい…。
そこで有料会員サービスで、年齢制限を(一応)設けて見られるユーザーを限られた物にする事で成立させる事が出来るわけです。
しかし
今言った事と全く逆のこと、
老若男女が誰でも見られるTVで
過激なことを放送していた!!
それが80年代のTVであり、
『極悪女王』の舞台である女子プロレスは生で放送されていたのですから…
ヤベェ時代です。笑
俳優の演技
この『極悪女王』はやはり俳優さんの演技によるものが大きいです!
特に見た人誰もが文句のつけようが無い
芸人・ゆりやんレトリィバァさんは誰も
『凄い』と言うはずです。
【ゆりやんレトリィバァ プロフィール】
性別:女性
生年月日:1990年11月01日
身長/体重:159cm /77kg
血液型:B型
出身地:奈良県 吉野郡
趣味:映画鑑賞(大学で映画研究をしていた)、書道、ダンス、水泳、ピアノ、似顔絵を描く
特技:英語、ダンス
出身/入社/入門:2013年 NSC大阪校 35期生 首席卒業
吉本坂46
多くの人が持っている芸人としての掴ませないような惚けていてながらも尖っているイメージとが、作品の中では爆増して
ダンプ松本として完全一致させていると言った印象を私は持ちました。
さらにダンプ松本さんが本来持っている
松本香としての人間性と
プロレスラーダンプ松本ととしての狂気性
を体現するのが
ゆりやんレトリィバァさんが本来持っている
キャラクターをデフォルメして、再解釈すること
独自で世界観を構築できる力
これらの芸人としての資質と合ったような気がします。
そして、
長与千種を演じた唐田えりかさん
ライオネス飛鳥を演じた剛力彩芽さん
二人の目を見張る名演とプロレス!!
他にも
本庄ゆかり/マスクド・ユウ/クレーン・ユウ役
えびちゃん(マリーマリー)
中野恵子/ブル中野 役 堀桃子さん
横田利美/ジャガー横田 水野絵梨奈さん
などなどたくさんのプロレスラー役の女性たちの活躍が素晴らしかった!!
全女(全日本女子プロレス)の運営松永兄弟役の3人
黒田大輔さん・斎藤工さん・村上淳さんももちろん良かったのですが
この作品はやはり
体重を役づくりで増やし
自らリングの上に立った
プロレスを実際にやった女性達が作った作品だと思います!!
そもそもプロレスが持っている『虚実の被膜』
『極悪女王』は作品の中で
「ブック」や「ブック破り」と呼ばれる表現が度々出てきます。
いわゆる「台本」です。
プロレスは基本的に「ショービジネス」です。つまり観客の観たいものを見せる、観客を喜ばせてナンボと言うことになります。
ですが、現在では(野暮な言い方になりますが)プロレスに脚本があること、
あることを前提として「脚本がない」と言う売り方をするという事
観客側にもわかっている前提で興行が展開されています。
しかし70〜80年代当時は脚本がある事は観客にはわかっていなかったわけです。
言い方をかえると『やらせ』だったわけです。
しかしプロレスの複雑さはここにあります。
通常勝敗を決めるスポーツでのやらせは
勝ちが決まっている = 楽に勝てる
負け側もその分、金銭や物などの何かメリットを享受する
と言うことになります。
しかしプロレスではそうは行きません。
『勝敗が決まっている ≠(ノットイコール) 楽』
楽では無いのです。
なぜかと言うと、
プロレスは技を受けると言う美学がある!
つまりは勝敗までの過程が重要なわけです。
技をかけられ、受け、返し、逆に技をかけ、受けられ、返される…
これを続けると言うことは
勝敗が決まっていても全然楽ではないのです!!
仮に勝つ側が日々のトレーニングをサボり、負け側からの技を受け損ねると
勝敗がわからなくなり
怪我をして
当たりどころや、状況によっては最悪死んでしまうわけです。
プロレスというショービジネスのもつ『虚』
と
プロレスラー達の肉体がもつ『実』の部分。
『虚実入り混じる』これがプロレスの大きな魅力と言えるでしょう。
80年代と言う時代
80年代の日本は景気の波が高度経済成長のピークから
はじけて終わる怒涛の時代です。
日本の好景気でバブル時代から
一気にバブル崩壊で不景気へ入る時代。
カルチャーの世界も
今でこそ新しいと感じられるエイティーズの感覚が溢れて
アメリカやヨーロッパの音楽、文化が、流入してきて日本で独自に解釈され若者の中で浸透していく時代でした。
例えば
MTVが生まれマイケルジャクソンのスリラーがMVと言うものの価値を作り上げ
チェルノブイリ原発が事故を起こし
ベルリンの壁は崩壊して
世界の基準がグラグラする時代です。
家庭にもTVが普通に置かれているし、アイドルやファッションに多くの人が興味を持つ時代です。
人々も
景気の波に乗り時代を乗りこなす人達
景気の波に乗れず端に押し退けらた人達
図らずもどちら側も激しいものを求める時代だった。
怒涛の時代
80年代日本を表現した一つが
女子プロレスだったと言えるでしょう。
終わりに
と言う事で、『極悪女王』について語らせていただきました!
実際の話とは少し異なる事もあり、フィクショナルな部分。ドラマチックにしている箇所もあるようですが、当時の雰囲気を知っている人たちからすると
『記憶が蘇るようだ!!』
との事です。
ハードな話であるし、女性が搾取されていたと言えばその通りでしょう。
この作品は
時代に
境遇に
立場に
抗って
戦った女性達の物語として見てもらえたらと思います。
最後に、
現在ラジオで流れている『極悪女王』のコマーシャルがまじかっこいいです!!笑
聞けたら聞いて見てくださいねー!