【デュエプレ】メイ様は悪なのか?先攻1ターン目メイ様遭遇確率と20弾での立ち位置の考察
はじめに
あなたは《眠りの森のメイ様/お目覚めメイ様》について
どう思っていますか?
TwitterやYouTube上では、
規制を求める方や、挙句の果てにはこのカードに対し強い言葉を使う方が見られます。
特にここ数日は、
公式の動画内でメイ様が使用され、
そのカードに何も変更がなかったために、
規制を逃れたのではないか?という予想がされ、
怒りの声を挙げている方もいらっしゃいました。
確かに先攻1ターン目メイ様から始まる、
4〜5ターン目にマナコストの重い切り札級クリーチャーの着地する
ぶん回りムーブを受けた時の無力感は凄まじいものがあります。
しかし、この事象、
19弾環境でどれくらい起き得たものだったのでしょうか?
この点について不快感による主張が先行していて、
ちゃんと議論されたツイートや記事、動画はほとんどありません。
そこで本記事では、
この事象の発生確率を調査結果を元に考察します。
具体的には、
19弾が出てから開催された2つのランクマッチシーズン、
ライオネルカップとベートーベンカップの
上位100名の中でのメイ様使用率の調査を行いましたので、
その内容を元に環境でのメイ様入りデッキの遭遇率を仮定します。
次に各デッキタイプにおける先攻1ターン目メイ様の確率を、
DMP初動枚数検討ツールを用いて計算します。
これらをまとめ、
19弾環境での先攻1ターン目メイ様の遭遇確率を算出します。
また、20弾のカードが続々と発表されており、
今後のメイ様を取り巻く環境が変わると予想しているので、
その内容について紹介します。
ぜひ読んでいただけますと幸いです。
先攻1ターン目メイ様の遭遇率の考察
先攻1ターン目メイ様の遭遇率を計算していきます。
ここから下を読む前に、大体何%くらいか予想してみてください。
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予想できましたか?それではぜひ以下を読んでみてください。
ランクマッチ上位100名のメイ様採用率
メイ様が実装された第19弾が発売されてから行われた
ランクマッチシーズン、
ライオネルカップとベートーベンカップについて、
NDとADそれぞれの上位100名、計400名の中で
公開されているデッキ内容を確認し、
メイ様の使用率を調査しました。
結果は以下のとおりです。
1番多いもので、ベートーベンカップのNDにて50.00%の方が
メイ様を採用していることがわかりました。
今回はこの割合50.00%をランクマッチでの
メイ様入りデッキとの遭遇率と仮定し、
考察を進めることと致します。
環境デッキにおける先攻1ターン目メイ様の確率
ベートーベンカップ、NDの上位100名の中で、
メイ様の採用されているデッキタイプは以下の5タイプが存在しました。
シータ刃鬼
光自然アガサ天門(タッチ闇、タッチ火闇)
シータディメンジョン
アナカラーザビミラ
ハンター
これらのデッキに対し、DMP初動枚数検討ツールを利用し、
先攻1ターン目メイ様の成功率を計算していきます。
DMP初動枚数検討ツールは、
先攻後攻それぞれで1ターン目メイ様の確率、
2ターン目初動が打てる確率を計算するツールです。
例えば、以下のシータ刃鬼のデッキで考えると、
以下のようにデータを入力し
計算結果は以下になります。
ここから、先攻1ターン目のメイ様の着地率は37.32%とわかります。
これを各デッキタイプに対して行います。
計算に使用するデッキレシピは同じデッキタイプを使用している方の中で、
上位の方のものを使用させていただきます。
結果はこちらとなります。
一番確率が高かったのはアナカラーザビミラの40.85%となりました。
今回はコレを環境デッキにおける先攻1ターン目メイ様の確率と仮定します。
先攻1ターン目メイ様の遭遇率
上記の結果をまとめます。
ランクマッチで対戦相手のデッキにメイ様が使用されている確率を50.00%と仮定
先攻後攻の判定は完全ランダム(50%)と仮定
デッキにおける先攻1ターン目のメイ様着地率を40.85%と仮定
よって、50.00% ✕ 50% ✕ 40.85%で、
先攻1ターン目メイ様の遭遇率は、10.22%となります。
最初に予想した結果と比べていかがだったでしょうか?
予想より多かったとしても、
この位の確率で相手は上振れムーブをしてくるんだな、
と認識しておくことで、
いざ上振れムーブに当たったとしても、
割り切りやすくなるかと思います。
あくまで机上の計算結果であり、
現実の事象とは異なることに注意をお願いします。
是非参考にしてみてください。
20弾での環境変化の考察
来る2023年5月25日、
デュエル・マスターズ プレイス 第20弾カードパック
「レイジ・オブ・インフィニティ -神人類光臨-」が実装されます。
この20弾で、今まで出し得だったメイ様が、
少し立場が悪くなることが予想されます。
以下の動画にて、
メイ様についてクボ研究員が次のようにおっしゃっていました。
このことについて、
いくつかのカード、ギミックを取り上げて
メイ様立ち位置の変化を考察したいと思います。
《天界の神罰》
たった3マナでクリーチャーを確定除去できる呪文が20弾で登場します。
19弾環境ではたった3コスト以下の1枚のカードで《眠りの森のメイ様》を除去できる呪文はありませんでした。
相手の先攻1ターン目メイ様に対し、
このカードを使用することで1マナ加速だけで処理することが可能です。
この呪文は盤面にクリーチャーがいなくても使用できるので、
クリーチャーの出し方によってはデメリット効果は無いようなものです。
20弾で追加されるオラクルの中には、
タップされていることがメリットになる
クリーチャーもいくつか存在するため、
使いようによってはメリット効果になり得ます。
マナ加速なしでも3ターン目にメイ様を破壊できる、
というだけでかなり環境が変わるかと考えます。
《学校男》
自分のクリーチャー2体を破壊し、
相手のクリーチャーを1体破壊する、という、
一見デメリットが目立つクリーチャーに見えますが、
《学校男》しかバトルゾーンに出していない状態で能力を使用した際には、
《学校男》を破壊して、相手が自身のクリーチャーを1体破壊する、
という実は1対1交換が可能なカードです。
これはメイ様に対してかなり強力で、
後攻でもメイ様に仕事させず2ターン目に破壊することが可能となります。
20弾で発表されているカードの中には墓地にクリーチャーが多く存在することでメリットとなる墓地ソースデッキや、
後述する、破壊をトリガーとして
強力なエグザイル・クリーチャーを召喚する
ドロン・ゴーなど、
様々なデッキでの採用が見込めます。
単なるメイ様メタカードとしての側面だけでない強力なカードであると考えます。
P's ドロン・ゴー
ここからはメイ様を破壊できるカードというより、
メイ様がタップ状態で場にいることが大きなデメリットとなる、
そんなギミック、カードを紹介します。
P's ドロン・ゴー は破壊された時に
手札の同文明のエグザイル・クリーチャーを捨てることで、
指定されたエグザイル・クリーチャーとして復活することができる能力です。
現在発表されている変身前のエグザイル・クリーチャーの、
《鼓笛獣 五郎丸》、《超合金 ロビー》はパワーが5000より低く、
《武闘龍 カツドン》に至ってはスピードアタッカーかつ
攻撃時にメイ様と相打ちを取れるパワー5000であるため、
タップ状態のメイ様をアタックすることで、
超強力なエグザイル・クリーチャーに他のカードを使うことなく
変身させることができます。
19弾環境では破壊されることがトリガーとなる
強力なクリーチャーがいなかったですが、
20弾でこのようなクリーチャーが増えたため、
「パワー5000でタップ状態で場にいる」ことがデメリットとなり得ます。
そのため、ドロン・ゴーデッキの流行り方によってはメイ様の採用率はかなり下がると予想しています。
《神聖麒 シューゲイザー》
先日の公式生放送にて発表された超強力なカードです。
メイ様と何の関係が?と思われるかもしれませんが、
相手の場にメイ様がいて、
こちらの手札かマナゾーンに
《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》と《逆転王女プリン》がいる状態で
シューゲイザーを出すと自分のバトルゾーン0体の状態から
ワンショットキルが可能となります。
手順は以下の通りです。
シューゲイザーを出し、効果でキリュー・ジルヴェスを出す。
キリュー・ジルヴェスでメイ様に攻撃し、メイ様を破壊、キリュー・ジルヴェスはマナゾーンに置かれる
キリュー・ジルヴェスの効果でスピードアタッカーとなったシューゲイザーでシールドを攻撃し効果で逆転王女プリンを出す。(2点)
プリンの効果でシューゲイザーをアンタップ
シューゲイザーで再度シールドを攻撃。(2点)効果でキリュー・ジルヴェスを出す。
最後のシールドをプリンで攻撃し、キリュー・ジルヴェスでダイレクトアタック。
もちろんシールドトリガーがない前提での話ですが、
マナ加速、《戦慄のプレリュード》を絡めると、
4ターン目にこのコンボが決まります。
これもメイ様がタップしていて、
こちらのクリーチャーを自壊させることでできるコンボなので、
メイ様の採用率を下げる要因となるかと考えています。
まとめ
本記事では先攻1ターン目メイ様の遭遇率の考察を行い、
遭遇率10.22%という数値を提示しました。
また、現在発表されている20弾のカード、ギミックを紹介し、
メイ様の立ち位置が悪くなる、という考察をしました。
この記事を読んで、
「20弾前にメイ様が規制されなくてモチベーションが下がる」
と言っていた方のモチベーションが少しでも上がり、
20弾を一緒に楽しむことができたら良いな、と思います。
これからもデュエプレを楽しんでいきましょう!
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まだまだ始めたてで動画数は少ないですが、ぜひチャンネル登録して待っていただければと思います。
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蛇足
ここからはメイ様とメイ様に対するユーザーに関する筆者の意見です。
考察というより感情的な意見となりますので、
興味のない方は読み飛ばしてください。
まず、メイ様がなぜここまでヘイトを受けるようになったのかについて。
これは、使いたいカードが使えない悲しみからくるものだと考えています。
19弾発売当初、多くのユーザーが目玉カードのカイザー刃鬼を使用しようと考えたと思います。
カイザー刃鬼は11マナのカード。
召喚でしか効果が発動しないことから、
必然的にマナ加速を多く積んだデッキを使用することとなります。
そのため、19弾初期の環境はマナ加速を多く積んだデッキが流行りに流行りました。
マナ加速してデカイクリーチャーを投げる勝負なら、
メイ様を先に出せたほうが強いのは当然です。
そのため、デュエプレはメイ様を先に出せるかゲームになり、
先1メイ様がトレンドに入ったり、
様々な方がメイ様がやばい、と騒ぐ結果となったのだと思っています。
1週間ほど経つと環境の研究が進み、
青単ジャバジャックやドロマー祝門のようなマナ加速を必要としないデッキも多く見られるようになりました。
それでも最初の印象が強かったのか、
メイ様に対するヘイトはずっと残り続けて現在に至る、
というのが現在の状況なのかなと思っています。
じゃあ、メイ様は悪なのか?
自分は違うと思うんです。
メイ様がやっていることは、マナ加速だけです。
エクストラターンを取るわけでも、
手札とマナを回復しつつ殴りに来るわけでも、
3ターン目にTブレイカーしてくるわけでもなく、
マナ加速だけなんです。
悪いことをしているのはどちらかというと
増えたマナを使っているカードの方で、
メイ様はマナを増やしているだけに過ぎません。
もちろん、メイ様の登場でゲームスピードは一段階上がったと思います。
でもこれって、デュエプレを長く遊んでいればいつかは訪れるものです。
今まさにその転換期なのではないでしょうか。
試されているのはユーザーの適応能力なのではないか、と思います。
20弾はまた環境が変わります。
特に自分が注目しているのはメタカード、妨害カードの実装です。
相手のコスト踏み倒しを抑制する《ウソと盗みのエンターテイナー》
マナを縛る《停滞の影タイム・トリッパー》がその筆頭です。
相手のデッキを推測し、メタカードで相手のデッキを妨害し、
相手のメタカードを乗り越えて自分のやりたいムーブをする、
そんなゲームになるのではと思っています。
これも今までのゲーム性とガラリと変わるので、
おそらく受け入れられる人、受け入れられない人が出てくるのでは、
と思っています。
運営もこれには対策をとっていて、
その一つがSPルールマッチのメモリアル・ディビジョンです。
昔の環境で、カード資産がなくても遊べる、というのは、
新しい環境を受け入れられない人でも楽しめるコンテンツとなると思います。
個人的な話をすると、
自分はそんなに深く考える人間でないです。
なので、運営が出す新情報にひたすらワクワクして楽しんでいます。
変化するゲーム性も好きなデュエプレをやっていることには変わりないので、
「こういうもんか」と素直に受け入れています。
メイ様に関しても「2枚が1枚になってる!発想すごい!」と喜んでいて、
Twitter上の批判的な意見についていけなかったです。
自分は社会に出てからものづくりに関わる企業で働いていました。
ひとつのものを作るのに、びっくりするほど長い時間をかけて、
把握できないほどの多くの人が関わることを知りました。
デュエプレのカードも同じだと思っています。
かなり前から企画が始まり、
プログラマーさんがカードを
スマホゲームに実装し、
テストプレーを行って修正し、
最終チェックを行った上で
自分たちの手元に届いているのだと思います。
これにかかる時間や人数はきっと自分やあなたの想像を超えるでしょう。
こうして実装されたカードに抱く感想は自由です。
批判的な感想ももちろんあると思います。
ただ、その感想を伝える場や発言内容は選ぶべきだと思います。
少なくともTwitterやYouTubeのような誰でも見れる場は不適切だし、
強い言葉で伝えるのはカードを作成された方に対し、
あまりにリスペクトの欠けていると思います。
20弾からの環境はゲームが難しくなりそうですが、
不安より新しいカードを使えるワクワク感が勝っている状態です。
ぜひ一緒に楽しみましょう!
蛇足でした。