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「やってもいいですか」が、言える場所へ。

いま、僕らに必要な場所ってどんなところだろう?

普段、それぞれは自宅や職場、行きつけの飲み屋やカフェ、本屋さんや美容室。色んな場所に訪れては去り、訪れては去りを繰り返している。ずっとどこかに留まるということは少なく、あちらこちらへと出かけている。一方で、自宅や職場だけを見れば1つの場所に留まっているとも思える

便利になった。オンラインで注文を済ませ、誰かが自宅まで届けてくれるサービスが充実してきた。なんなら1日外に出なくっても、僕らはそれなりに暮らしていけるようになった。それでもなお、僕らが外に出ていくのは何を求めているからなんだろうか

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僕の仕事は「まちづくり」と言われる分野に当たることが多い。自分たちの暮らす街をよりよくしていくためのプロジェクト。住みやすい街にしていくことや、暮らしやすい環境をつくっていくこと。それを考える上で、ヒントをもらっているのが「ソンミサン・マウル」と「ポートランド」だ。それは、それぞれがそのエリアや国で一番住みたい街と言われているからであり、共通してそこにあることが「やりたいことが実現できる街」だからである

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この「やりたいことができる」というシンプルかつ最も難しいキーワードが、僕らが場に求めていることかもしれない。例えば、自分のスキルや経験を活かしやってみたいことができる職場や、普段話せないことや聞いてほしいことを気にせず話せる飲み屋、わがままも聞いてくれて可愛くしてくれる美容室。自分のやりたいと思うことが実現できる場所には、僕らはせっせと足を運んでいるように思う。一方で、逆への道は足取りが重い

自分の居場所とは「やりたいことができる」ということかもしれない。そしてやりたいことをやるために、僕らはそれを意思表示する。つまり言葉にしたり、何かしら伝えたりすることが必要だ。そして、そうした時に「そんなのできっこない」ではなく「どうやって実現しようか」と考えてくれる、変な仲間たちがいることも大事なこと

この、環境をデザインしていくこと、仲間を見つけチームを作っていくこと、それが僕がプログラムデザインに携わる中で大切にしていることであり、設計のミソだと思う。いくつかのプログラムデザインの依頼を受けていて、これが起こりやすい環境とは何か、その流れとは何かを今年も色々と実験していきたい

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