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自分で出来る!相続放棄の手続きまとめ
つい最近、相続放棄をする機会がありましたので、手順をまとめておきます。是非参考にしてみてください。
※司法書士さん等に依頼も可能ですが、結構お値段かかるので費用と時間を秤に掛けて自分でするかを考えるとよいと思います。
ちなみに今回記載しているのは親の遺産を相続放棄するケース+遠方で、血縁関係によって必要な資料が増えますので親以外のケースでは別途確認が必要となります。
また以下の通り相続放棄は早めに動いたほうが良いので、必要と分かった時点で動き始めましょう。
相続放棄の申述は,相続人が相続開始の原因たる事実(被相続人が亡くなったこと)及びこれにより自己が法律上相続人となった事実を知ったときから3か月以内に行わなければなりません。
※よく出てくる用語
「申述人」…相続放棄する人。自分自身です。
「被相続人」…相続放棄される人。亡くなった方です。
必要書類・準備物
相続放棄には以下の書類が必要となります。
①相続放棄の申述書
②被相続人(亡くなった方)の住民票除票
③申述人(自分)の戸籍謄本
④被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本
⑤封筒
⑥郵便切手
⑦収入印紙(800円分) ※相続放棄の申述書で必要
⑧定額小為替(300円分) ※住民票を郵送で取り寄せる場合
※その他、戸籍謄本等を取る際の代金
以下詳しく解説していきます。
①相続放棄の申述書
申述書は、相続放棄の意思を伝える書面となります。
入手は簡単で以下裁判所のページの相続放棄申述書(PDF)をダウンロードして印刷します。私はコンビニでプリントアウトしました。
※同じページに記述例もあるため参考に記載下さい。
※以下記載の際に注意するところを挙げておきます。
宛先の裁判所
亡くなった方が最後に住んでいた住所地の家庭裁判所を記載します。
以下管轄区域を参考にしてください。または「○○市 家庭裁判所 管轄」で検索しても出ると思います。
添付書類の欄
「戸籍((除籍・改製原戸籍)謄本(全部事項証明書)」
「被相続人の住民票除票又は戸籍附票」
に☑を入れます。
また私は空いている欄に「被相続人の戸籍謄本」と記載・☑を入れて、
合計3通 としました。
※記入例はそこまで書いてないので不要かもですが、私はこれで裁判所からの連絡もなくいけました。被相続人の欄
死亡日の記載欄がありますが、正確な死亡日がわからない場合は後述の住民票除票に記載があるのでそちらの書類を入手した後に記載します。申述の理由の欄
「相続の開始を知った日」
私は、後日連絡を受けたのでその連絡を受けた日にして「2 死亡の通知をうけた日」に〇しました。立ち会っている場合等は死亡の当日となると思います。
「放棄の理由」
私の場合は絶縁状態であったため「6 その他」に〇して、「被相続人と疎遠であったため、相続したくないから」と記載しました。
「資産・負債」
私は不明でしたので、資産欄の空いている部分に財産は不明と記載しました。負債についても約 ….万円 の箇所に不明と記載しました。
その他は参考例を見ながら漏れなく記入します。
最後に収入印紙800円分を貼付て完了です。
②被相続人(亡くなった方)の住民票除票
住民票除票とは、除かれた住民票のことで、亡くなった方が除かれたことを表す住民票となります。
亡くなられた方が最後に住んでいた市区町村の役所に請求が必要となります。※相続人である場合は委任状無しに請求可能です。
私は遠方だったため郵送の手順を記載します。近隣の場合は役所に出向き交付申請に行きましょう。ここが若干面倒で市区町村によって書式が違うので各自調べて請求が必要となります。
まず、「亡くなられた方の市区町村 住民票除票 郵送」をgoogle等で検索します。例)「○○市 住民票除票 郵送」
上位に、大体その自治体の請求ホームページが出ますのでアクセスします。
ページ内に郵送の請求書をダウンロード場所があるので探して、ダウンロードします。
例えば「佐賀市 住民票除票 郵送」で検索すると以下ページが先頭に表示されます。
下のほうに
住民票の写し等郵送請求書(郵送用)【 PDFファイル:219.1 KB 】
とあるのでここからダウンロードして印刷します。
請求書には必要事項を記載します。
・除票を選ぶ
・本籍の記載に☑を入れる。(親の本籍が不明な場合)
・請求理由には、「相続放棄のため」と記載する
送付先の住所もホームページにあるはずなので、それを記載します。
封筒には以下を入れ、郵便局に出しましょう。
・請求書
・手数料(定額小為替) 300円分
・本人確認書類(免許証・マイナンバーカード の写しなど)
・返信用封筒 (自分宛の記載 + 切手を貼付)
→切手は110円分で大丈夫と思います。
※大体同じはずですが、念のため各自治体HPを確認下さい。
郵送後、送付先から連絡がある場合があります。私は用途等の確認で連絡がありました。連絡がつかないと返送も遅くなるので、電話に注意して対応しましょう。
③申述人(自分)の戸籍謄本
自分の戸籍謄本を取ります。以前は、戸籍の置かれている役所に出向く必要がありましたが、2024年からは最寄りの役所で取得可能になっています。
以下参考リンク
(コンビニ交付サービス対応の地域だとコンビニでも取れるらしいです。興味があれば調べてみてください)
窓口の場合、必要なものは身分証明書と請求代(450円?)位ですが、一点注意として私が手続きした際は「自分の本籍地」を書く必要があり、私は自分の本籍地が曖昧で受付の方に「確かこの辺り…」みたいなやり取りをして何とか合っていて請求できた記憶があります。
自分の本籍地が全く分からない場合は、ちょっと無駄にお金がかかりますが住民票(本籍地記載有り)で取ると確実にわかります。
(※意外と本籍地が必要になることがあるので普段から覚えておくと良いです…忘れているのは私だけかもしれませんが)
④被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本
自分の戸籍謄本と同じく、親の場合は最寄りの役所で取得可能です。
また親の相続放棄の場合、「被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本」であればOKなので出生からのものは必要ありません。
同じく窓口の場合、必要なものは身分証明書と請求代(450円?)と親の本籍地だったかと思います。②の資料等であらかじめ把握してから臨みましょう。
⑤封筒
封筒は以下の用途で使用しますので、100均等で用意しておきましょう。
(A4サイズが入る大きさを推奨)
・相続放棄資料一式の送付用
・住民票の郵送用、返信用
⑥切手
以下の用途で必要となります。郵便局等で準備しましょう。(送付分は郵便局窓口で出したほうが良いので返信用のみ記載)
・相続放棄資料一式の返信用
・住民票除票の返信用
特に注意点として、相続放棄の返信用切手は対象地域の裁判所によって異なります。「○○市 相続放棄 返信切手」等で検索するか、対象地域の裁判所に問い合わせてみましょう。(遺産相続弁護士ガイドのホームページで私は確認しました。)
⑦収入印紙
相続放棄の申述書に張り付ける800円分が必要です。
郵便局やコンビニ等で購入可能です。
私は⑥⑦⑧はすべて郵便局で購入しました。
⑧定額小為替
住民票除票を郵送で取り寄せる場合に300円分必要です。(定額小為替をこの時に初めて知りました…)
郵便局で購入可能です。
準備~手続き完了の流れ
ここからは、私が実際に行った準備からの流れを記載します。
以下の流れで進行します。
①資料準備
②資料送付
③相続放棄の照会書が届く、記載して返送
④相続放棄申述受理通知書が届く(完了)
①資料準備
必要書類・準備物で記載したものを集めていきます。
私が実施した流れは以下の通りです。(確か何度も郵便局に行き、若干効率悪かった…)
「②被相続人(亡くなった方)の住民票除票」を取り寄せるために郵送
※そのために「⑧定額小為替」「⑤封筒」を準備
↓
「②」が届いたら「③④戸籍謄本」を合わせて、最寄の役所で取得
※②を待つのは、親の本籍地を知っておくため。
↓
「⑦収入印紙」「⑥切手」を購入しておく
↓
「①相続放棄の申述書」を記載
②資料送付
ついに準備資料がそろいました。お疲れ様です全工程の90%はこれで終わっています。もう少し頑張りましょう。
では相続放棄にかかわる資料を封筒に入れます。
・相続放棄の申述書 (書き漏れや、収入印紙忘れなどないか確認)
・被相続人の住民票除票
・申述人の戸籍謄本
・被相続人の戸籍謄本
・返信用切手(額は地域による)
※切手は郵便局で購入時の薄い袋に入れておきました。
すべて入れ終えたら、宛先を「亡くなった方が最後に住んでいた住所地の家庭裁判所」宛に記載して、封をします。
郵便局に行って、簡易書留等で出しましょう。(私は普通郵便で出しちゃいましたが、書留等の記録されるものにしておきましょう!)
これであとは待つばかり!資料に何かある場合は裁判所から連絡があるかもしれないので、電話等には注意しておきましょう。
③相続放棄照会書が届く
無事に申請がうまく進んだ場合、2~3週間後に、相続放棄照会書が届きます。(私は長期休みを挟んだので1か月くらいかかり、長らく不安でした…)
特に難しいことはなく、届いた照会書の内容を読み、相続放棄することに問題ない旨を確認して、チェックや署名・捺印をして再度返信すればOKです。
④相続放棄申述受理通知書が届く(完了)
やりました!これが届いたら無事に相続放棄の手続きが完了したことになります。長らくの手続き作業大変でしたが、お疲れさまでした。
(私は通知書が届いたとき、無事終わった安堵から結構テンション上がりました笑)
最後に
私が実施したときは、いろんな情報があり初めてだったことも相まってかなり苦戦&無駄な行動をしました。
少しでもまとまった流れがわかればと思い、今回記載してみました。
良ければ参考にしていただき、無事に手続きがうまく進めば、私としても嬉しく思います。
ちなみに遠方のケースでしたが、親と近場の場合、裁判所に直接資料持って行って確認してもらえるので、近い場合はもう少し楽にできると思います。
最後の最後にですが、親の相続放棄は色々エネルギーを使われたと思いますが、私みたいに絶縁からみたいな親不孝な人間でも何とか元気に生きていますので、一緒に何とか生きていきましょう。ではでは。