アニメーションエイドのジェスドロ入門クラスを受けてきた話
この記事は、アニメーションエイド「ジェスチャードローイング 入門」(30期)を受講した際の備忘録です。
受講する前に悩んだこと、受講した課題のこと、受講して思ったことなどを簡単にまとめました。
わたし自身が受講前に、どうしよう……と悩んだ部分が少しあったので、もしも、どこかで受講しようと思ってるけど悩んでいる……というかたがいらっしゃった際に、ひとつでも参考になれば幸いです。
アニメーションエイドのジェスドロ入門クラスとは
海外3DCGアニメーターによるオンラインアニメーションスクール「Animation Aid」
上記内に、ストーリーボードアーティストの栗田唯先生が講師を務めるクラスがあり、唯先生はジェスチャードローイングと、ストーリーボードのクラスを担当されていらっしゃいます。
栗田唯先生が講師を務めるクラスは4つです。
・ジェスチャードローイング 入門クラス
・ジェスチャードローイング アドバンスクラス
・ストーリーボード入門クラス
・ショートフィルムクラス
今回わたしは、上記の中の「ジェスチャードローイング 入門」を受講してきました。
受講前に悩んだこと
①値段
はい、ぶっちゃけた話題からいきます!
受講料 99,000円 です!
何に価値を感じて、どう金額の高い安いを判断するのかは、人それぞれがお持ちの培ってきた感性と感覚次第なので、あくまで主語は「自分は」という言葉で書かせていただきますが、最初本当に軽い気持ちで講座の紹介を見に行った際は、お高いな……と感じました。
10万円あったら、「欲しかった小型のドラム式洗濯機買えるじゃん」みたいな。
わたしの中で暫くの間、ジェスドロ入門クラス 受講VS 小型のドラム式洗濯機購入 の心理的戦いが繰り広げられ、最終的にジェスドロ入門クラスを受けたいという気持ちが勝利しました。
金額としてはバンとお出しされますと結構びっくりしてしまいはしたのですが
・講義は7週間あるので、実質1コマ15,000円位。
・7週間の間、その道のプロに毎週講義を受けられる、話を聞ける、フィードバックを貰えるとしたら、それは普通では……?
という気持ちで落ち着きました。
そして受講後としましては、「受けて良かった」という言葉に尽きます。
上記を感じた理由はいろいろと存在しますが、まずひとつは、同じく集まったクラスメイトの皆様は、上記の値段を払ってでもジェスチャードローイングを学びたいと思ってクラスにやってきた方々であり、とても熱意がある方々ばかりでした。 その熱意に引き上げられて、自分も多くを頑張れる環境であったということ。
もうひとつは、「放課後システム」 というシステムがあり、受講はジェスチャードローイング入門クラスでも、他のクラスを覗きにいくことができる……というシステムがあったことです。
こちら、わたしは中々時間もなく覗きにいけないことも多かったのですが、とても勉強になりました。
というように、ただ受講して授業とフィードバックを受ける以外にも沢山の学びがある環境に7週間浸れる。……というのは、自分にとってとても大きな糧になりました。
ちなみに、観覧というフィードバックなしの選択肢もありましたが、わたしはTwitter等であげられている過去の栗田唯先生のフィードバックを拝見し、自分もフィードバックを貰いたいな……と思い、今回観覧を選択肢から外しました。
受講してみた感じ、通常受講と観覧組の差は、フィードバックの有無だけでした。それ以外は、受講中に質問をさせていただいたり、クラス内チャットで会話をしたり、立場的には同じクラスの受講生といった感じでした。
②クラス選択
オンライン講座サイトColoso.には「基礎から学ぶ心を動かすストーリーボード制作」という講座があり、こちらの講師は栗田唯先生です。
アニメーションエイドの唯先生のクラス受講は今まではスキップすることはできずに初めから順番ずつに受けないといけない段階式でしたが、30期からは、どのクラスからでも受講できるシステムになりました。
詳しくはこちらで語られております
私はColoso.の講座も受講しており、8つ勉は3回程受講し、ジェスチャ―ドローイングは、はじめてから約2年6500体(日数換算では300日)程の状態でした。
この状態で逆に迷ったのが、「入門クラスから受講するか」「アドバンスクラスから受講するか」でした。
曲がりなりにもジェスドロはやってきたし、どうする……? 申し込みフォームと睨めっこをしながら悩む日々でした。
結論「入門クラスにしてよかった」
(マジでよかった)
クラス選びの際に参考にさせていただき、最終的に入門クラスを選ぶに至った決め手は、過去にびっけ様がTwitterスペースで、砂糖ふくろう様とお話しされていた「#ジェスドロやろうぜ!ラジオ」内でのお話しです。(アニメーションエイドの感想などを語る会でした)
アニメーションエイドとは、についてもお話しされていらっしゃるので、受講に悩んでいる方にはとても参考になると思います。
こちらのスペース内で、びっけ様と砂糖ふくろう様が「8つ勉を受けて楽しいと思った人全員に受けて欲しい」「ジェスドロ入門クラスとアドバンスクラスは交互に何度でも受けたい」というようなニュアンスのお話しをされてらっしゃって、あんなに描ける方々がそう仰るならば入門クラスにはめちゃくちゃ大事なものが詰まっているんだろうな、と考えた結果でした。
このnoteを書きながら上記を聞き返してるんですが、わたしのこの記事を読まなくても、お二人のこの対談を聴けばいいな…と思いました……。
③自分一般人ですが……
わたしは絵を仕事で扱っているわけではなく、趣味の範囲で描いている一般人です。(昔、ちょっとだけ映像業界・映像デザイン業界にいたことがありますが、それはもう遥か遠い過去のことです)
そんな自分が、プロも受講すると言われる講座を受けにいってもいいのか?
仕事にしようと本気で思っている人間でなければ、受講してはいけないのではないのか。
結論:ジェスチャードローイングを学びたいと思ってる人、楽しめる人なら誰でも大丈夫です。
……多分!(※言い切れるほどの自信はない)
入門クラス開始
①WEEK1「自己紹介」
講座の開始前に、事前に自己紹介のメールを栗田唯先生にお送りし、用意されているGoogledriveの課題フォルダに、アップロードできるかのテストを兼ねて、数枚のジェスドロや写真などをアップしました。
講義はオンライン、Zoomを使用して行われます。
Zoomの使用ははじめてだったので戸惑いましたのと、今まで受けてきたオンライン講座では、自分の顔も本名も出さないことが100%でしたので、大分緊張しました。
これには、個人的に「顔出し&本名出しなのかー…」と少し戸惑いましたので、同じように戸惑いそうな方は心構えしていくとよいかと思います。
名前に関しては、希望があれば申告して呼んで欲しい名前で参加出来ます。
わたしは先生とクラスメイトの皆さんに「マワル」と呼んでいただいておりました。
初回は、栗田唯先生の自己紹介と、課題フォルダにアップロードしたものに触れながらクラスメイトの自己紹介を行いました。
その後、初回の講義とWEEK2での課題提出についての説明がありました。
②WEEK2「初めての課題提出」
講義の前に、栗田唯先生の雑談からはじまります。いきなり講義、ではなくちょっとお話ししたいよね~みたいな、明るく楽しい雰囲気です。
WEEK2の課題内容は、下記でした。
「同じヌードポーズを1分・3分・5分で10体以上」
3枚×10枚=30枚描く必要がある為、日程計画を立てながら進めました。
日曜は休憩。
月曜~火曜の2日間で資料集め。
水曜~金曜の3日間でドローイング。
平日の日中は仕事をしている為、帰宅後に上記のスケジュールで取り組むことにしました。
(夏休みの宿題を最終日にやるタイプなので、自分自身の課題遂行能力を全く信用していませんでした。金曜の夜に無理して徹夜しても、パフォーマンスも上がらないので……)
課題をみていただいて、驚いたことは、自分が意識して取り組んだことが全部、唯先生に見抜かれたことです。「え……凄い……」
③WEEK3「もう一回ヌードポーズ」
WEEK3の課題内容は、下記でした。
「ヌードポーズを10体以上」(3~5分)
講義内容は、アナトミーへの意識です。
2週目にして、ヌード・裸体が全然描けないということに気が付きました。
よく考えれば当たり前で、ジェスドロをはじめた初期はクロッキーカフェ様の無料の動画をお借りして描いていたのですが、有料へ移行後はヌードポーズでジェスドロをすることは、あまりありませんでした。数を描いてないものはうまく描けない、当たり前です。
……ということに、この課題に取り組むまで気が付けなかった自分にびっくりしました。
こういうことに自分で気が付ける方が、自然と上手くなっていくんだろうな……と思いつつ、自分はそれに自分で気が付けない(いつかは気が付けるかもしれなかったけれども、時間がかかる)ので、講座を受けた結果気が付けて良かったなと思いました……。
「自分で選んだ課題」ではなく、「人からもらった課題」をこなすというのは、それだけで気づきを得られるんだな、とも思いました。
④WEEK4「しつこくヌードポーズ」
WEEK4の課題内容は、下記でした。
「ヌードポーズを10体以上」(3~5分)
講義内容は、ラウンドへの意識です。
この辺りで今までに貰ったフィールドバックを受けて、自分の中で大きな気づきがありました。
クラスを受ければなんでも教えてくれる、なんて夢みたいな話はありませんが、「自分が今できていることと、できていない(不得意な)こと」を、人様の目線から教えていただけて、かつ、じゃあどうすれば描けるかな?を提示していただけるの、凄く身になりました。
ただ、 描けるつもりが全然描けず、この辺りで若干凹みはじめました。
でも、後で聞いたらクラスメイトの方も結構落ち込み期があったりもしたようなので、そんなもんなのかな……とも思いました。
唯先生のフィードバックはとても優しいんですが、それはそれとして自分の至らなさみたいなものが自分で見えてきてしまったりするのですよね……。
⑤WEEK5「着衣ドローイング」
WEEK5の課題内容は、下記でした。
「着衣ドローイングを10体以上、中身と外」(3~7分)
講義内容は、着衣ドローイングについてです。
中と外ってホッピーみたいですが、服を着ているモデルさんの、中身を想像したドローイングも描きましょうという課題でした。
これが存外難しく、いかに自分の想像力が足りないかと、ヌード・裸体の経験値が足りないことに以下略。
唯先生の描いている動画がシェアされるので、それを見ながら描く姿勢から真似たりしていました。
⑥WEEK6「カフェスケッチ」
WEEK6の課題内容は、「カフェスケッチ」でした。
この週は課題はカフェスケッチでした。
色々あって、この週はきちんとリアルタイム参加出来なかったのですが、唯さんとクラスメイトの懐の広さと、唯さんのフィードバックの鋭さを感じた週でした。
風の噂によると、この回は欠席する予定だったけれども、どうしても1回の欠席が勿体なく感じてしまって、旅行の移動中にクラスに参加した誰かが居たそうですね。一体誰なんでしょう。
(※今までのクラスの雰囲気で、きっと移動中に顔を出しても、先生と皆さんなら許してくれそうだな……と思ったんです……。なんかそういうクラスだったんです……!!!!!唯さんクラスは……!!!)
⑦WEEK7「LOVEドローイング」
最終週は、LOVEドローイング。
今までの課題を踏まえて、自分の好きなものを描きましょうみたいな会でした。
(好きなものがわからない、という方にはお題もあるので安心)
貰った言葉のひとつは、
「僕だけのフィードバックじゃなく、色んな人に見て貰うといい」
つまり、わたしはもう受講しにくるなということ……?(※マワルは考え方が捻くれています)
驚いたのは、この最終週は、今までにアニメーションエイドの唯さんクラスを受講したOB・OGの方に見学席が開かれる、ということです。
普段は7人+唯先生のクラスが、この週だけはなんと数十人規模に。
唯さんクラス文化であり、まさにOPEN……。
そんなこんなで、濃密で慌ただしい7週間はあっという間に過ぎていきました。
受講後
受講後に感じた効果
私は、ひとりでコツコツとやることは、やることさえ分かっていれば苦ではないタイプです。(わからないと苦しい)
唯さんクラスを受講して、一緒にドローイングする仲間ができるかもしれない、みたいなのはスペースとかで聞いていたのですが、「自分には正直全然関係ないや。ひとりでできるもん。」と思っていました。
でも、終わったあとはクラスメイトっていいな…ってなりました。これは不思議な感覚でした。
あと、課題と講義をこなす中「魅力的なドローイングとはなんだろう」「魅力的な線って?」を考え続けて、少しだけ前よりも自分のワンストロークが好きになれました。
(唯さんクラス受講後に趣味で描いた絵を、イラストレーターの友人が褒めてくれたので、人から見ても少しよくなれた?かも?しれません)
これは、どんなセミナーや講座を受けても同じことですが、講座を受けたからといって上手くなるわけではなく、受けた結果自分がどうその内容を噛み締めて、自分のものにしていくか次第であると思っています。
今回、わたしは受講後数か月経ってもじわじわと「受講してよかったな」「あれはとても参考になったな」「ああこういうことか」と思えることが多く、日々クラスで受けた学びを実践していっている最中です。
それを実践し続けようと思えたのは、クラス内で唯さんから受けたフィードバックが全て的を射ているなと感じて、自分の不甲斐なさにグサグサぶっ刺さりながらも、ようするにそこを改善していけばもっと良くなるよという唯先生からのメッセージで、そのメッセージを素直に受け取ろうと思える位に、「唯さんマジすげえな」とクラス内で思わされたからでもあります。
という長々とした文章を一言でまとめると、「受講してよかった」になります。
課題の数がやってみると結構大変なので日常のスケジュールが厳しいとキツイかもなのと、やっぱり金額の有無もあるのであれですが、悩んでるけど……という方は思い切って飛び込んでみるのもいいんじゃないかなと思います。
まあ、唯先生のノリは、8つ勉のときのノリまんまなので、それが苦手な方は辛いかもしれませんが……(最後にそういうことを言う)
最後に
長い文章にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
最後に、一番大事な参考として、私のクラスメイトが言っていた言葉を残します。
「ゆいさんはまず、(クラス説明の際に、実質)クラスが5時間くらいあることをまず最初に説明したほうがいい」
毎回2時間じゃ終わりませんでした。
受講を検討される皆様は、その日の予定は詰め過ぎない方がいいかもしれません。
以上です。
ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?