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2020振返り もがく 前編


今年を振り返ってみたいと思います。

築地ツアーガイドをやってみて、これが自分のやりたいことと自覚できた2019年でしたので、2020年は自分の好きなものをメインの仕事にシフトするための準備の年にしようと考えていました。

2020年、年明けて間も無く、旅行会社で毎週金曜日の午後にインターンを始めました。

その会社は、海外富裕層向けの日本旅行のパッケージを企画する会社でした。旅行の企画と言っても、普通の旅行ではなくて、例えば、お抹茶の体験なら、一般人では決して辿り着けないような、さる流派の大先生によるお茶会であったり、(普通に電話予約できるものじゃないので、さる筋の知合いの方を紹介してもらって、個人的にお願いするような感じ)芝の浜離宮を貸し切ってのディナーとか、そんな感じでした。

だけど、わたし、お手伝いさせてもっておいて何なんですけど、クライアントの要求に対して、「わがままだな、こいつら」と思ったんです。笑

客だろうが、金持ちだか、なんだか知らないけど、わがままだなって。笑

あくまで私の旅行観なのですが、旅って、そこに暮らす人たちの、あるがままの日常生活を垣間見ることだと思ってるんです。だから基本的には、旅行者がいても居なくても、そこで生活している人の日常や習慣や伝統があって、それを旅行者は覗き見するような感覚。だから、旅行者のために、日本ぽい何かを演出したりとか、そういうのって、私が見せたい日本じゃないし、自分のしたいことじゃないって思ったんです。

ちょっと手伝ったくらいで、お前に何がわかると言われそうですが、あまり時間を掛けるのも得策ではないと感じ、インターンを辞めようと思っていたところ、コロナがやってきて、旅行会社もそれどころではなくなり、一旦中断しました。

コロナの影響で旅行業界はどこも大混乱だし、幸いにして会社員は続けていたので、収入はあるにせよ、この先どうしよう・・・。

その頃、地域おこし協力隊の募集サイトをよく見るようになりました。

緊急事態宣言明けてすぐの6月初旬。まだ「他県お断り」の看板が下がる中、協力隊候補の一つであった福井県大野市に1週間ほど滞在しました。

福井県大野市は日本一美味しい湧水が出る町として有名で、市内の中心部に酒蔵さんが4つもあります。実際に大野市に滞在してみると、こんな妄想が膨らむのです。

酒蔵さんとコラボして、日本酒のクラウドファンディングを立ち上げるのはどうだろう。海外出資者にも大野市まできてもらって、酒米の田植え、稲刈り、仕込み、絞り、どれかの工程に参加してもらって、最終的には出来上がったお酒をお送りする。こういう深い関わり方があれば、目ぼしい観光スポットがない田舎でも、海外から人を呼び込むことができるし、旅行よりも、もっと深い体験や経験が提供できると思ったんです。

私のやりたいのはこれだ!と思ったのですが、やってみたいことはあるけど、それをどう実現するのか、知識やスキルがない。だから、一旦東京に戻って、インバウンドPRの仕事とか、マーケティング的なものをかじりたいと思ったんです。

と意気込んでみたものの、コロナで大打撃を受けている業界で、未経験の私が仕事を見るけるのは難しく、いや、本気でやったら出来たかもしれないけど、結局どうにもならないまま時が過ぎ。

ま、今のような仕事を続けながら、収入は維持しつつ、とりあえず移住した上で、地域のことを知るのでもいっかな、という考え方をし始めた夏の終わり。その方が金銭的にも、気持ち的にも余裕があるし。自分の首を絞めずに済むかもしれない。

そして、「移住」「ワーケーション」「多拠点生活」をキーワードに情報を探し始めました。こういうサービスを使って、日本中を旅しながら、ゲストハウスのオーナーにあったり、同じように旅する人たちに会って、そこから広がるものがあるかもしれない。

よし、これだ。

こうして、今年の9月にそれまで住んでいた東京のシェアハウスを出て、放浪の生活を始めたのでした。

後編に続く。

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