
大平戸山、岳ノ越に登ろう
寂峰を彷徨う。
2022年1月19日(水)
群馬県多野郡…上野村/神流町
西上州の薮山通いも早いもので10年を過ぎました。
山岳会などには所属せず独学による単独行を重ねてきましたので、山中の難所では知識や技術が不十分に感じる事があります。
それでも長年の経験値を拠り所にして、これまでは大きな事故も無く薮山歩きを楽しんできました。
西上州の薮山は岩場の難所が多く遭難ギリギリの山行も経験しましたが、薮山を歩く高揚感は他に替え難くその頂に立った喜びは忘れ難き思い出となっています。
今回の目標の大平戸山は上野村野栗の里山で山中は杉や檜の植林地となっており、登路は有りませんが難なく登頂することが可能です。
大平戸山からは上野村/神流町の境界の尾根を辿って岳ノ越(P948m)まで周回して下山しようとした所、行き詰まってしまい野栗前山まで一か八かと植林帯の急斜面をへつって強引に下山しました。
大平戸山は踏み跡が薄く、登る人は少ないでしょうが山中は明るくて良い雰囲気です。
林道に廻る周回ルートならば静かな里山ハイキングを楽しむ事が出来るでしょう。
しかしながら岳ノ越(P948m)付近には目印が無く、登路は不明です。
滑落事故の危険も伴い一般向けでは無いのでとてもオススメする事は出来ません。
☀️晴れ 🌀平穏 🕡6h40m
🐾20,687歩 10.3km ⇅1045m
♨️浜平温泉 しおじの湯 600円
8:15 乃久里神社⇒大平戸山⇒P877⇒P1136⇒
岳ノ越⇒野栗前山⇒龍神の滝⇒野栗キャンプ場
⇒乃久里神社 14:55

ちょっと分かりづらいですが、野栗の集落から細道に入って神社の前の路肩に車を停めました。
冷えてますねぇ〜、朝の気温は−7℃でした。
8:15
乃久里神社(野栗神社)
神社にお参りしてからスタートしましょう。




神社から獣除けのネットをくぐり林道に入ります。

林道を歩いて行くとカーブの奥にピンクのテープを見つけました。
地形図を見るとP675mへ登るにはここから入った方が良さそうです、ほな行きましょか。



8:51
P675m
木に囲まれていて展望はありません。
すぐ下に地形図には載っていない林道が見えます。


林道は目標の尾根に向かいまっすぐ進んでいます、
尾根の取り付きまで林道を歩きましょう。
9:00
尾根取り付き
目印は無いですが踏み跡が有りました。
取り付きから山頂までこの尾根を辿ります。





山中に目印は有りませんよ。


林道に車が停まっているのが見えました。
林道脇で作業員が何やらしています。
「こんにちは」
「邪魔してスイマセンね」
電気工事の様でした。



鉄塔の巡視路を辿っていきます。
歩き良いので尾根から外れて、ついつい進み過ぎてしまいました。





9:51
大平戸山 △964.7m
展望は木越しですが、まずまずでしょうか。
明るい山頂は居心地が良く、時間をとってのんびりしたい雰囲気です。



居心地が良いのでここでランチにしましょう。






陽だまりの山頂でまったりと時間を過ごします、
昼寝したいくらいでした。
10:50
さてと、そろそろ行きましょう。

尾根通しに南へ向かいますが、目印は無いです。
踏み跡も無いので歩く人は少ないでしょう。



明るくて気持ちいい尾根ですね。

下からチェーンソーの音が聞こえてきましたよ。
野栗の里山では山仕事が盛んな様ですね。





尾根から下の林道に降りて歩いて行くと…。

お宝発見⁉️




なかなかの年代物です。
朽ちてしまう前に何とかすれば良いのにね。




11:36
黒部幹線601号



大山や天丸山が良い眺めです。

11:48
安曇幹線2号線233号

尾根は鉄塔の先で切り通しとなって行き止まり!
少し戻って鉄塔の巡視路から林道に降りました。



安曇幹線2号線232号の標柱から尾根に入ります。



12:08
P877m
基準点の標石は確認出来ませんでした。


尾根は痩せていますが、危険箇所は有りません。


少なからず歩く人はいるのでしょう。

12:35
分岐点
大岩が分岐の目印となります。
左手に行けば小丸を経て蓬莱山に、右手に降りれば下山予定にしている岳ノ越方面になります。
まだ時間があるので左手に進んで小丸(1135m)まで行ってみましょう。



尾根にはゴツゴツと岩が目立ちます。




大岩は避けて右から巻いて登っていきます。

目印や道形はまったく有りませんが、
尾根通しに行けば道迷いの心配は要りません。
12:50
P1136m
この時はヨッシャ!小丸(1135m)登頂!!
と思っていたのですが、違っていました。
分岐点から進む際に地形図をパッと見ただけで、
このピークを小丸と決めつけていたのです。
(なんて愚か者なのか😩)
自宅に帰ってから気付くなんて困ったものですね。
小丸(1135m)はもう一つ先のピークで、あと僅かで到達出来たのですがね。
今となっては遅いです、悔やまれるなぁ。
"またいつか歩かねば"と再登を誓います。


ピークの北端から銀雪に輝く浅間山が見えました。
眺めが良く登頂の満足感を味わいます。
↑↑↑
この勘違い野郎め😵

13:00
さてさて下山しましょう。



13:11
分岐点
岳ノ越(P948m)について。
帰り際に駐車地の横で畑仕事していたオジさんに声をかけました。
P948の事を尋ねると、あれは"岳ノ越"だと教えて頂きました。
元々あの山の中腹にあった乃久里神社は山が崩れて里に移ったという事で、地形図の"龍神の滝"の文字の辺りの平地はその時の山崩れの跡だそうです。
大昔の話しだがねと、笑っていらっしゃいました。
植林帯をへつって下山したと言うと、
「よく降りてきたもんだ」と感心して
"胡桃平"から道があるんじゃないか!?
と貴重なお話を頂きまして、
ありがとうございました🙇🏻
ちなみにね
岳ノ越の植林帯はオジさんが子供の頃に檜を植えた覚えがあると言ってたなぁ(笑)


分岐点から西に向かって尾根を辿って行きます。




"胡桃平"から登路がある様ですが、不明です‼️







13:34
岳ノ越 948m
展望は絶無、山名板や標石、基準点など一切無し。
GPSからここがP948と判断しました。


P948から尾根を進むと岩塊に当たります、
岩頭によじ登ると素晴らしい展望がありました。
爽快な眺めに来て良かったと思ったのもここまで!
この先で行き詰まってしまいました。
薮山の中ではよくある事ですが、10m間隔の等高線からは読み取れない岩場でした。


この先は急な岩場でとても降りられません。
ザイルがあれば⁉️どうにかなるかな⁉️
岩塊の鞍部まで戻り、何とか道を探しましょう。
13:50
西側の植林帯を下山します。
ここからは強引に急斜面をへつって下山した為に、
参考にしてはいけません‼️危険箇所は多数です‼️




写真では何てこと無いと思うかもしれませんが
かなりの急斜面で緊張しましたよ。

野栗前山の福寿草群生地に降りてきました。
ふぅ〜と、ここでひと安心。
一か八かの判断でしたが、
下山出来て良かったです。
しかし下山ルートには納得出来ず、
いつかまた来なくてはね。


これが山道かどうかは不明です。
14:17
野栗前山 福寿草園地
数年前にほとんど全滅してしまったと聞きましたが
近年は最上部で少し咲く様で見頃は3月だそうです。
園地の遊歩道は荒れていますのでご注意下さい。



道標なども無く分かりにくいですよ。



14:35
龍神の滝


半分程凍っていました、水量は少ないです。
14:39
野栗キャンプ場
キャンプ場は冬季閉鎖中です。
入口の脇に車を停められそうだけど、
いいのかな!?駄目だろな!!


野栗の集落の細道を歩いて乃久里神社に戻ります。




14:55
乃久里神社(野栗神社)

無事に山行が終わりました。
薮山では地形図から読み取れない岩場に悩まされることが多いです。
常に滑落や道迷いの危険があり注意深く慎重に行動する以外に手段は無いのですが、薮山歩きの魅力を知ってしまってはもう止まらないんだよなぁ。
今回の下山ルートには心残りがあるので、次の機会には野栗の集落から蓬莱山を目標に岳ノ越への登頂ルートを探して再挑戦しようと思います。
長文、乱文にお付き合い頂き、
ありがとうございました🙇🏻
〈おまけ〉
道の駅『上野』でお買い物。


無事の帰還にかんぱ〜い🍺
椎茸のバター醤油ホイル焼きでどうでしょう。
美味しいね、ブリのお刺身は近所のスーパーで半額でゲットです✌🏼
#348 《おしまい》