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雨ヶ立山、布引山に登ろう

堅雪かたゆきかんこ、み雪しんこ。

2022年4月19日(火)
群馬県…利根郡みなかみ町

みなかみ町の藤原地区は全国屈指の豪雪地帯です。
今シーズンは平年以上の積雪が有り、住民の方々には大変なご苦労があった事でしょう。
里には少し遅い春が訪れて、道路や田畑の雪はすっかり消えていましたが、山中にはまだまだたっぷりの雪が残っていました。
藤原周辺は山登りにはとても魅力的な山域です。
しかしながら登山道が整備されているのは宝川温泉から"朝日岳"と湯の小屋温泉から"尾瀬笠ヶ岳"くらいでしょうか。
今回の目標である雨ヶ立山あまがたつやま布引山ぬのひきやまは宝川温泉から林道を辿り雪尾根を登る積雪期限定の薮山です。
B.Cスキーではよく知られた山岳エリアで、積雪期には多少なりとも入山する人はいる様ですね。
入山口に向かう宝川林道を歩きながら2016年の8月に朝日岳に登った時の事を思い返しました。
沢沿いの細道でバシャバシャと音を立てて逃げる獣に驚いた事や、ウツボギ沢の広河原を靴を脱いで渡った記憶が甦ってきます。
雨ヶ立山と布引山は共に山中の雰囲気が良く、朝はいまひとつの空模様でしたが、午後からは良く晴れて雪尾根からの好展望に大興奮となりました。

🌤曇りのち晴れ 🌀平穏 🕤9h38m
🐾31,986歩 18.1km ⇅1385m
♨️仏岩温泉 鈴森の湯 900円

6:20 宝川温泉⇒宝川林道⇒宝川理水試験地
⇒取り付き⇒雨ヶ立山⇒布引山⇒下山口
⇒板幽沢橋⇒宝川林道⇒宝川温泉 15:58


※宝川林道起点の駐車場について

宝川温泉「汪泉閣」の大手門の前を通りすぎて細道を行くと宝川林道の起点に駐車場が有ります。
この駐車場の利用に関して検索すると"温泉利用者以外は駐車禁止"との情報が有ります。
帰りに「汪泉閣」で汗を流す予定にしていたので、大丈夫だろうと駐車場に車を停めました。
駐車場内には利用に関しての案内板などは無く、下山後にも貼り紙等の注意は有りませんでした。
帰り支度を済ませると、日帰り温泉の受付終了時間を過ぎてしまい「汪泉閣」に寄らずに帰ったので、この駐車場利用の可不可は確認していません。
心配な方は「汪泉閣」に問い合わせて下さい。


今日は晴天の天気予報でしたが、
雲が広がり青空を隠していました。
付近の山肌には雪がほとんど見られません。
山中の積雪の状況はどうだろうなぁ?
ちょっと心配です。
雪が無かったら中止も仕方なし!
と歩き始めました。

6:20
宝川林道起点の駐車場
Let's go!

駐車場には他に車は有りません。
宝川林道には通行規制があるので、注意しましょう。
宝川は雪解けで水量が多いです。
林道は積雪で外傾していました。
宝川に落ちない様に気をつけましょう。
宝川林道は雪解けで所々で路面が出ていました。
積雪期に宝川林道を歩く際にはクラックや
山からの落雪に注意が必要です。
山から落ちた雪で、かなり外傾しています。
一歩一歩、慎重に。

7:17
林道トンネル

林道のトンネルを通ります。
積雪量によってはトンネルに入るのに苦労するかも!?
短いけど、ちょっと不気味な雰囲気でした。
トンネルから脱出、ヨッコイショッと!
宝川のど真ん中に大きな岩が落ちています。

7:39
宝川理水試験地
理水試験地の上の広場から入山しました。
地形図を見ると、理水試験地から初沢沿いに緩斜面が続いています。
積雪量も充分で、問題は有りませんでした。
紀行本や山行ブログを散見すると、ここから約1km先の板幽沢いたゆうさわ橋から入山する記録が多いですね。
どちらから入山しても良いでしょう。

理水試験地の上の広場。
この辺りの積雪は約90cmくらいでした。
ここでクランポンを装着!
緩斜面は檜の植林帯となっています。
目印は有りませんでしたね。

8:22
P946
おっ!ピンクのテープを見つけました。
先には林道が通っている様な空間が続いています。
植林帯の作業道でしょうか!?
地形図には道線は有りませんね。
この先でもピンクのテープをいくつか見ましたが、それを追う事なく、歩きやすい場所を選んで登って行きます。

P946のピンクテープ。
標高1000mで積雪量は約2メートル。

9:00
P1155 展望地
スッキリと展望の広がる小ピークに立ちました。
南方の山並みは右端が丸山(武能岳)になります。

ブナ林の平地から小尾根に取り付きます。
ブナの木に赤いペンキマークが付いていました。
ブナの小尾根には無数の🧸熊棚が有りましたよ。
熊さんはまだ寝てる?🧸
小さいね、子熊かな。
ブナの芽吹き。

9:49
雨ヶ立山あまがたつやま 南東尾根 1385m地点
尾根に上がり、少しずつ展望が広がります。

空模様はいまひとつですね。
白毛門の山頂が僅かに見えます。
時折り雲間から日差しが届きます。
晴れないかなぁ。

10:03
P1436

P1436でちょっと一休み。
GoGo!
真っ新な雪尾根に足跡を残して。
西側には布引尾根がよく見えました。
帰りはこの尾根を下山します。
登ってきた尾根を振り返ります。
行く手には険しい岩場が立ち塞がります。
なんてね、西側から軽く巻いて登れますよ。
ホイサッ!ホイサッ!!
よし!もう少しじゃ!!

10:59
雨ヶ立山あまがたつやま △1626.6m
やったぜ!登頂でーす🙌🏼
快晴ならば、大大大展望が広がるでしょう。
雲が多く、展望はスッキリとしませんでした。
山頂の北側に低木林が有りますが、
山名板や目印などは無かったですね。
雨ヶ立山の山頂部には高木は見られません。
低山ながら厳しい環境下にあると思われます。
笹やハイマツ、シャクナゲなどの灌木に覆われているのが予想出来ますね。

尾瀬方面は雲の中です。
ならまた湖?
南方に上州武尊山が見えます。
ちょっと分かりにくいかな。
朝日岳のトップは雲の中でした。
西方は布引山の向こうに群馬/新潟県境の山々が見えます。

11:25
布引山ぬのひきやまに向けて出発します。

うっひゃー!最高だねー!!
雨ヶ立山を後にすると、段々と青空が広がってきました。
気持ちいい〜♬

11:46
P1626

P1626の山頂部には雪が無く、
笹とシャクナゲが出ていました。
何処かに標石があるはずですが、
これでは探す気になりませんね。
布引山まであと少し。
ヨイショ!コラショ!!

12:02
布引山ぬのひきやま 1685m
登頂〜🙌🏼ヤッホッホー!!
ぐるりと展望が広がりますよー♪
風も無く、穏やかな山頂です。
まだ雲が多いですが、少しずつ晴れてきました。

布引山の山頂にも高木は無く、
笹原と灌木帯になっている様です。
山名板は無かったですね。
雲が無ければ、朝日岳が大きいでしょう。
烏帽子から奥には群馬/新潟県境の山々が見えます。
一番奥の巻機山は分かりにくいかな。
雨ヶ立山の向こうには尾瀬の山々が見えてきました。
この先は烏帽子を越えて大烏帽子山へ。
いつか必ずやってやるぜ!

12:10
Let's go down the mountain

P1626の向こうに雨ヶ立山。
背景には尾瀬の山々。
昨年歩いた白毛門の東尾根を遠望します。
快適な布引尾根を下山します。
尾根から振り返って大烏帽子山をズームアップ。
いつか必ずやってやるぜ!
快適〜。
稜線の東側(写真の左側)には雪庇が張り出しています。
近づいてはいけません。
イグルーの痕跡を発見しました!!
小さかったので、ソロかなぁ!?

12:51
P1605
ちょいと遅くなりましたが、ここでランチタイムにしましょうかね。

今日はサクッとおにぎりとインスタントラーメンです。
旨い!旨い!!
西方には朝日岳が大きいです。

13:25
さぁて、出発ー!

雨ヶ立山があんなに遠くに見えます。
よく歩いて来たもんだ✌🏼
ランチタイムで休憩したP1605を振り返ります。
気持ち良く展望の尾根を下山します。
ヤッホー!

13:42
P1460 展望地
一旦傾斜が緩み、前方に上州武尊山が大きいです。
天気が良くなりスッキリと最高の景色でした。
いい時に登る事が出来て嬉しかったですね。

展望地からネズコの樹林帯に降りて、
大展望に別れを告げます。
ネズコの樹林帯に目印を発見!しましたが、
この後は目印のルートから外れました。
地形図を見ながらブナ林の尾根を下って行きます。
雪質は安定し、快適ですよー♫
うわっ!大量の糞が有りました。
カモシカのトイレかな!?
湿地帯に降りて来ました。
ここを抜ければ山道があるはずです。
一度、山道に出ましたが、
山中をそのまま進んだ方が早いので、
再び雪尾根に戻りました。

14:41
板幽沢いたゆうさわ
板幽沢は雪解けの水が勢いよく流れていきます。
ちょっと怖いくらいでしたね。
ここからは雪の林道歩きとなります。

15:00
宝川理水試験地
3時かぁ、疲れたな。
ここでクランポンを外して小休止しましょう。

15:58
宝川林道入口駐車場
ふぅぃ〜、終了〜!
無事に下山となりました。

最高に素晴らしい山でしたね。
雨ヶ立山と布引山は知る人は少なく、
登る人も多くはないでしょう。
何故、今まで登らずに後回しにしてきたのか!?
もっと早くに登っていれば良かったのにね。
こんなに素晴らしい山なら毎年でも登りたいです。
いまひとつの空模様からのスタートでしたが、
午後からは少しずつ晴れ間が広がりました。
寂峰の尾根から望む大展望は素晴らしく、
最高の気分でした。
今回の山行は忘れ難い思い出となり、
将来、今日の事を思い返せばきっと、
この胸の高鳴りが戻ってくるでしょう。

#358《おしまい》

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