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山登ろ 〜 破風山、二階山

深雪の郡界尾根。

2025年2月14日(金)
群馬県…吾妻郡高山村/利根郡みなかみ町

雪山登山の魅力とは何だろう?
山頂から広がる絶景に出会える事が至高ですが、山々を覆い尽くした白雪を踏む事そのものにもたくさんの魅力が詰まっているのではないでしょうか。
多くの人が登る名山秀峰ならば、先頭を行く者以外はそのトレースを辿れば良いでしょう。
先頭を行く者は無心のままラッセルを続け、その一歩を前に進める事以外に思慮の余地はありません。
仲間があれば、先頭を交代しながら長い行列を率いて山頂を目指し、後ろに続く者達は最大の功労者達に「ありがとうございました」「お疲れ様でした」とねぎらいの声をかけるのは登山者の美しい姿ですね。
これも雪山登山の魅力の内の一つだと思います。
深雪に閉ざされた山に一人で登る場合は前段に様にはいかず、自分の力のみで前進するしかなく何度も足を止めて疲れを癒す他に救いはありません。
後方には自分のトレースが一筋、前方には真っさらな雪尾根が静観しています。
ラッセルを止めて下山するのも自由、先に進み頂きを目指すのも自由ですが、計画を完遂した喜びは低山、高山に限らず幸甚の極みであります。

🌤️晴れ 🌀軽風 🕡6h17m
🐾19,823歩 9.77km ⇅560m
♨️高山温泉 いぶきの湯 330円

9:00 駐車地⇒切ヶ久保峠⇒破風山⇒P1088⇒
二階山⇒東群馬幹線⇒林道北山本線⇒駐車地 15:17

上空には爽快な青空が広がっていますが、上越国境は雪雲に覆われています。
日本海側を中心に長らく寒波が居座っており、群馬県北部の山々は雪崩れの危険が高く、とても入山する気になりません。
こんな時は近場の寂峰で雪に戯れるのが良いですね。

9:00
駐車地
出発〜!

林道北山本線と作業林道の分岐の端に車を停めました。
切ヶ久保峠に向かう作業林道は未除雪でした。
スタートからチェーンスパイク装着です。
今日はチェーンスパイクとワカンを持ってきました。
最初からワカンの選択が正解だったと反省します。
スノーシューを持参していれば、それが大正解でした。
さて、行こか!
林道には兎の足跡がたくさん。
こちらは狸かな?
ザック、ザックとツボ足で進みます。
積雪は深い所で30cm位あったかな。
作業林道から別れて、細い山道へ入りました。
ふぅぃ〜、一汗かいちゃったよ。
切ヶ久保峠まであと少しだよ。

9:48
切ヶ久保きりがくぼ
参ったね、ここまで約50分もかかっちゃった。
雪が無ければ15分位だと思います。

朽ちた道標に小さな標札がありました。
北方には細い山道が続いています。
さて、峠から郡界尾根に上がりましたよ。
ホイ、ホイ、ホイ
北方は木越しの寂しい展望です。
雪男現る。
送電鉄塔が見えてきました。
水上線NO.83から高展望です。
南方に子持山が良い眺めでした。
北方に並ぶ上越国境の山々は雪雲に消えています。
たくみの里や吾妻耶山、大峰山は良く見えました。
誰だろね?

10:19
P870
木に囲まれた小ピークです。

標石は雪の下かな?
二本目の送電鉄塔は中東京幹線NO.136です。
たくみの里から泉山、高畠山、鋸山を一望します。
尾根上の積雪は足首から場所によっては膝まで沈みました。
ちょいと、ひと休み。
ワカンに替えよかな?まだ行けるか?
ラッセルが続いて、ペースが上がりません。
まだこのまま行けるだろ!
フゥ、フゥ、フゥ
ゼェ、ゼェ、ゼェ

11:12
破風山はふうやま 1068.0m
ふぅぃ〜と深呼吸。
六年振り、二度目の登頂となりました。
寒風が吹きつけ、顔が痛いね。
木立にしゃがんで、小休止しました。

山頂は大きな反射板に占領されています。
30〜40畳の大部屋くらいあるかな。
反射板の南側に山名板が三つありました。
山の名前って難しいですね。
その土地の独自の読み方もあるし、通称もあります。
破風山も全国各地にあって、
"はふうさん"とか"はっぷうさん"とか。
今回の破風山は"はふうやま"と読みますよ。
帰りに立ち寄ったいぶきの湯で聞いたんですが、
「あんた、こんな雪の中を登って来たのかい」
なんて言われちゃいました(笑)
△三角点は雪の中か?
周辺を掘り返したけど、見つからないや。
山頂から西方の二階山を眺めます。
破風山の北端は切れ落ちた崖となっています。
ロープが無い限り降りる事は出来ません。
⚠️転落にしましょう。

11:30
リスタート

山頂から南の尾根を下ります。
この尾根には登山道が整備されていますが、
破風山に登る人はそれほど多くないでしょう。
山頂から南に降りて、崖下を回り込んで進みますよ。
植林地が伐採されて良い眺めでした。
二階山まで、まだ遠いなぁ。
浅間山が良い眺め♬
破風山の北側から険しい山頂部を見上げました。
西に続く尾根を辿って進みます。
ホイ、ホイ、ホイ
頭から湯気上がってるんだけど、写らんか。
破風山の西の小ピークから展望が広がります。
小野子三山から奥に榛名山が良い眺めでした。
遥か遠くには八ヶ岳の山並みが素晴らしいです。
浅間山もGoodですね👍🏻
残念ながら北方の展望は木越しですね。
積雪がないとなんて快適なんだろう♫
と言っているのも束の間で、再び雪尾根に奮闘します。

12:01
P1088m
北風ピープーだね🌀
汗冷えしない様に気をつけないとな。

北方は木に遮られますが、南方には好展望が続きます。
高度が上がり、積雪量が多くなってきましたね。
足首から深い場所では膝上まで沈みました。
ザック、ザックとツボ足がキツくなってきたね。
二階山まであとひと頑張りだと、
気合いを入れてザック、ザック。
フンゴ、フンゴ〜、登れん!

12:57
二階山にかいやま 1158.3m
やったぜぃ、登頂〜!
樹林帯の中でも風が強く、ランチはパスしました。
朝にしっかり食べたから、何とかなるでしょう。
少し休んで、山頂を後にしました。

山頂は木に囲まれていて、展望は絶無です。
△三角点標石は雪の下ですね。
ここでワカンにチェンジじゃ。
山頂から植林帯の中を南方へ下ります。
サクッと、作業道に降りました。
作業道から広い林道に合流しました。
記念写真をパシャリ。
林道からP1088を見上げます。
前方に破風山が見えてきましたよ。

14:01
林道北山本線

ここで林道北山本線に合流しました。
この辺りまで車で入れば、破風山への登頂は僅かですね。
フゥ〜、ガードレールに腰掛けて作戦会議です。
ここから林道北山本線を辿っても良いのですが、
破風山の南面の尾根筋を降りて近道を探します。
破風山の山頂下を通過します。

14:21
東群馬幹線

送電鉄塔を抜けると、下山ポイントになります。
左手が破風山へ、作業道を直進しても良さそうですが、
地形図を確認して、右手の植林帯に入りました。
道標の後ろの植林帯を抜けて林道北山本線を目指します。
薄暗い植林帯の尾根筋を降りて行きます。
雪の状態も良く、問題なかったですね。
途中で広い林道に出ましたが、地形図にはありません。
林道には行かず、尾根通しに進みますよ。
再び作業道に出ましたが、すぐに行き止まりでした。
行き止まりから山腹の急斜面を急降下します。
下に林道北山本線が見えますね。

14:47
林道北山本線
よしっ、これでショートカット完了じゃ。
あとは駐車地まで林道を歩いて帰ります。

ここでワカンの役目は終わりです。
ホントに持ってきて良かったわい。
スノーシューがベストだったけど(笑)
てくてくと除雪された林道北山本線を進みます。
林道から小野子三山が良い眺めでした。

15:17
駐車地
終了〜!疲れちゃったね。
想像以上の積雪量で非常に難儀しました。
6年前も同じ2月の雪尾根でしたが、ラッセルに苦労する事はありませんでした。
低山と言えど、装備の重要性を再認識しました。
もしもワカンを忘れたら夕方になってたかもね。

今年は各地で例年以上の積雪量となっており、今後に予定している上越国境の山行では計画の中止、変更を考えなくてはならないでしょう。
例年通りの積雪量でも難しい山行があり、年齢的にも無理は禁物です。
自分の体力に見合った計画を立てる事が肝要ですね。

#435《おしまい》

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