M&Aアドバイザリーを辞めたいと思った日
最近M&Aアドバイザリーの仕事を辞めたいと思った。
クライアントの無茶な要望に振り回されて日々9時から27時まで働き、3月に至っては土日がほぼ全て消滅する中で、深夜にふと疲れたなと思うと同時にこの仕事を辞めたいと思った。
現在の会社に入社する時には滾っていた仕事への情熱が最近では顕著に失われている。
入社から数年経過し、年々ライフステージが変化していくにつれて激務プロフェッショナルワークから離れたくなってきた。もうこの仕事が好きではなくなってしまったのである。
サラリーマンは自身の労働力と時間を勤務先に提供する事で給料を受け取る構造である。
一方で自身の勤務先のビジネスモデルもクライアントに対して時間と労働力を提供する事で手数料を受け取るビジネスモデルとなっている。
この構造上では常に全力で働き続けなくてはならない状態になる。
この構造の中で生きる事に疲れてきてしまった。
同じような構造のビジネスモデルである、弁護士・会計士・税理士などの人々もこれを感じる機会はあると思う。
DJ社長の有名な動画の9分くらいからの話は示唆に富んでいる。
自分の仕事にしても勤務先のビジネスモデルにしても自転車を全力でこぎ続けている事そのものである。
原付のスロットルを捻っているタイプの仕事と比較すればどうやったって辛い。勿論このタイプのビジネスはアセットを保有するリスク等あるわけで一概に大変さがどうとか比較して語れるわけではないと思うが、今の自分からはとても青く見える隣の芝だ。
この環境を辞めるとなると
そういうわけで今自分が置かれているM&Aアドバイザリーとして東京の中心部で働き生活する環境を全て捨てる事について考え始めている。
実際に踏み切るかどうかは別にして、どうせなら中途半端にやるよりは思い切りやった方が面白いかなと思っている。
田舎や地方に移住して生活コストを下げて、野菜を栽培しつつ養鶏などやりつつ自給自足の生活をしながら生きるとか。
貯金は多少あるしETFなどの配当金で幾ばくかの収入があるので、どこぞの適当な地方に空き家バンク等で家を見つけてDIYで修復しながら住めば何とかなりそう、などと考えている。
幸いな事にこれまでの人生で田舎含む複数の地方に居住経験があるので、このあたり何ら抵抗が無く、田舎暮らしのコツも身についている。
とにもかくにも、FASの末端職員として働き続けることがもう限界まで近づいてきている。
20代半ばくらいまでの頃であれば多分この環境は良かったのだと思う。当時の自分は投資銀行にいたが(周りの仲間に相当恵まれていたという事も加味する必要はあるが)サラリーマンとして激務に身を投じる事は今よりは苦ではなかった。
当時の自分を今の環境に放り込んだなら中々前向きに働いていただろう。
実際この先いつ辞めるのかは分からないが、誰かの参考になるものを残せればと思う。