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公認会計士資格があれば投資銀行で働けるのか?


会計士資格があれば投資銀行で働けるのか? このテーマ

きっかけは先日、質問箱で届いた一通の質問だった。

元は「新卒でIBDに入社したいが、それが叶わなかった場合、どのようなステップを踏めば良いと思うか」という趣旨の質問だった(Querieの質問箱が荒れ切ってしまい、面倒になり消してしまったためもう見れない)。

それに対する自分の回答はこれである。

要は新卒で入れなかったならさっさと諦めろと言う話である。

残酷かもしれないが、それが現実だし、面接で適性が無いと判断された人がその後何かの間違いで潜り込んだとしても、きっと苦しむことになるのは明らかだろう。

それよりは、自分が適性がある場所で輝く方が幸福かと思う。

大人なんだから何でもかんでも自分の思い通りにいくとは限らないし事を受け入れるる事も必要。IBDで働く事がゴールになっていないか?

(心の声)

ここから連鎖するようにさまざまなコメントや質問がXおよび質問箱で寄せられた。そんな中で浮上してきたのが本記事タイトルのテーマである。

公認会計士になる事で投資銀行への扉が開かれる!(開かれない)

最終的には、「公認会計士であれば投資銀行の面接は必ず受けられる」と怪気炎を上げる珍妙な自称会計士まで出現する始末となり、混沌とした状況となった。

本記事では、自分の元に寄せられたコメントや質問が非常に多かった事から、公認会計士資格が投資銀行の採用判断において過程において何らか有利なのか。投資銀行に在籍しているわけでもなければ、会計士でもない、そんな視点から、つまらないものではあるが私見を残しておきたい。

現役で投資銀行で働かれているという方からのコメント

早々に会計士云々の話から逸れてしまい恐縮だが、投資銀行のM&Aアドバイザリー部で働いているが、FAS出身者などほとんど見かけないし、採用もほぼしていないという趣旨のコメントをいただいた。

まあ確かに投資銀行でFAS出身者ってあまりいないよなと思う。

一見するとFASでFA業務をやっていた人間は投資銀行において即戦力となりそうだが、なぜ採用されておらずほとんど投資銀行にいないのか。

それはそもそも同じFA業務を提供しているとはいえ、両者における考え方やカルチャーが全く異なるからと言うのが個人的な見解である。別業種と言っても差し支えないのではないか。

投資銀行とM&A仲介は別業種、という事を理解できる人は多い。

しかし、投資銀行とFASは別業種、という事を理解できる人はなぜか多くない気がする。

わざわざ染み込んだカルチャーが異なる異業種の人間を採用するのはハードルが高い。少数だが入社したとしても続かないケースがあるかもしれない。それが実際に投資銀行にFAS出身者がほとんどいない理由なのだろうと推察する。

ぼうずさんのコメントは端的にその違いを表していると思う。
FASは会計士的カルチャーが強く、ここで言う所の細かい技術的知識を売っている場所だと個人的には感じる。

FAS出身者が投資銀行にほとんどいない、という話を知っていると、会計士になったから投資銀行で働ける、という意見に少し違和感を感じるようになるのではないだろうか。

M&Aアドバイザリーの経験のあるFAS民(会計士かもしれないし、非会計士かもしれない)が投資銀行にいる事はほぼ無いとの事なのである。いわんやただ会計士資格を持っているという人は、どうなのか?

会計士になれば投資銀行で働けるか

投資銀行業務に関して、会計士として持っている知識が生きる場面こそありはするだろうが、会計士でなくてはならない事はあるのだろうか?

ECMやDCMの業務のどこに会計士である必要や、会計士であることがプラスアルファで求められるのだろうか。

M&Aアドバイザリーにおいて、会計士である必要は何なのか。

会計士がカバレッジをやっているのと、そうでない人間がカバレッジをやっているのとで何が違うのか。

いや、まあ確かにクライアント視点では会計士と名刺に書いてあればなんだか凄そうな感じがあるし、会計マターに強そうで頼れるような気持ちになるのかもしれない。
しかし、だからと言ってマンデートを渡す決定要因にはならないだろう。

つまりは投資銀行の採用側の視点でも、投資銀行と関わるクライアントの視点でも会計士である事のアドバンテージはあまり無いのである。

会計士であるからと言って投資銀行に採用される、または採用される確度が高まるといった事はまず無いだろう、というのが個人的な結論であり見解である。

もちろん、これは2024年時点における話であり、日本における投資銀行ビジネスの黎明期等ではまた違った状況もあったのだろうとも思う。

会計士資格があれば、投資銀行への転職に有利という意見

自分とは意見が異なるのだが、以下のようなコメントが寄せられた。
これらは回答していなかった質問達なのだが、ここでまとめてそれぞれの意見に対する個人的見解を書いていく。

また、誹謗中傷や暴言を匿名で投げてくる暇なヤフコメ君達と、自分が実際に見た、投資銀行で働く会計士がどのような人だったかについても書いていきたい。

転職市場では対象が広すぎる。投資銀行への転職市場で話をしているのだ。
営業の内容やどういう成果を上げたかによっては、可能性は低いがポテンシャル採用があるのではないか。また、トラックドライバーは自分の論調に沿うように議論を飛躍させ過ぎである。

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