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彫師になりたいネズミ4

体を貸してくれた彫師さんに
イラストを見てもらうことがあった

「え!いいじゃんこれ!」

金魚を指さしてくれた
写真をみてそれをちょっとデフォルメにした物
自分で考えて描いたものを褒めて貰えて
嬉しかった

「これ彫って!きまり!」
すぐに決まった

そんな簡単に決めちゃっていいの?
と思いながら
「承知しました」
と一言

結論を言うと
タバコサイズの絵柄に
4時間かかった
2日に分けて行った

師匠からは
「2時間でできるよね」
と言われていました
できねぇ……

2時間という言葉にかなり焦った
しばらくして
「まだそこ?!え?!」
と言われてまた焦った

焦ったおかげで線はガタガタ
けど彫師さんは笑って
「いいよ笑けど凄い汚いね笑」
と言ってくれた 

金魚のお腹の色塗りが終わらなかった

師匠もわぁ汚ぇって顔してた

けど次から言われたのは
「焦らなくていいからゆっくりねゆっくり」
「いくらでも時間かけていいよ」

ペンの持ち方 角度 刺入方法
針の出し方
本当事細かく教えてくれた
「ペンを横にしすぎ」
「3mmだして」
「これは刺入しすぎ」

もちろん師匠も教えくれた
この彫師さんは自分の体を貸してるから
尚の事丁寧だったのかもしれない

師匠から貰った言葉は
まだ何がなんだから分からない時に
教えてくれたものだった
それを今の私はメモしたのを見て
「なるほど、こうだったのか」
と納得している

それを自分の体で彫る時に練習する
ぼかしだったり細い絵だったり
塗りつぶしだったり様々

 おかげで私の足は汚くもかわいい
足となっている
汚くなるに連れて思った
「彫るデザイン悩まなくなったな」

もちろん嫌なデザインは彫らないけど
何を彫ろうかな?ではなく
次はこれだな、かわいいから決定
となっている

飽きそうで迷うと相談してくれた人もいた

その時の、彫りたい自分が好きだった物
と思えば私は愛おしく感じるよ

と、伝えた
その子はどう思ったのかは知らない

アニメのキャラクターも練習として彫った事もある
「飽きるんじゃないの?」
20年近く前のキャラクター未だに好きなら
飽きるも何も殿堂入りでしょ

と思っている


そんな感じで私の足はお遊びから
本格的に練習台になっていった


次に彫師さんと会った時
経過を見せてもらった
何回みても汚くて謝った
「いいんだよ最初はこんなもん」
天使かと思った

そして2個目のデザインを披露した
「え!かわいいじゃん!決まり」
この人は決めるの早い……

2回目のデザインはぼかしを使うことが課題

ちなみに1回目はカラーを使うのが課題だった
(後日ちゃんと完成させます)




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ねずみ🐭彫師見習い
死ぬ気で頑張る覚悟だけはあります……!