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実験バイトのすすめ

 大学生の諸君、皆様の大学には実験の被験者バイトの募集があるだろうか。今回はあまり巷では言われていない実験バイトの魅力について論じてゆこうと思う。なお、読書の皆様の通う大学が総合大学でなかったり、大学院以外がなかったりする場合は募集されていないかもしれない。その場合は悪しからず。

 実験バイトの特色として、短時間でそこそこ時給が良いということだ。勤務時間自体は決まっているものの、その中には実験の説明や同意書へのサイン、実験終了後の後片付けも加えて時間が表示されている場合が多い。そのため、正味の勤務時間は表示時間よりも少ない。
 そこそこ時給が良いという話も、この正味の時間が短いということと関連する。正味の時間が短い割と巷のバイトの時給と同じくらい貰えるため、相対的にではあるが時給が良くなる。例えば、1時間の勤務時間が表示されていて、1000円貰えるバイトに参加したことがある。もっとも、実働時間は40分程であったため、時給換算したら1500円程であった。
 さらに魅力としては、実験バイトをしてもフィジカル・メンタルへの負担が少ないということだ。多くの実験バイトは座ったままの状態で何か大変の作業をするという訳ではないことがあげられる。そもそも実験では、被験者に安静にしてもらう必要があるので、下手に動かれても困る。また、実験を行う上での倫理規定に基づいて、過度ストレスを与える実験は禁止されていることが多い。そのため、実験中に著しい不快感を抱くということもない。
確かにこれっぽっちの報酬じゃあ足りないという反論もあるだろうが、コストパフォーマンスという視点で考えた場合、合理的な判断なのではないだろうか。心身での負担が少ない状態で、簡単な作業を短時間する点でコストは過大ではない。一方で、巷のバイトの時給かそれ以上のリターンが得られるという点では素晴らしい。

 あえて欠点をあげるとすれば、継続的なバイトではないことだ。単発のバイトであるため、一回当たりの時給は良くともこれからももらえる訳ではない。故に、実験バイトを収益の柱とするのではなく、あくまで副業のような位置づけにしておくことが良いだろう。飲食や塾等なんでも良いが、何かちゃんと稼ぐことの出来る収益の柱を用意しておいて、それを補うために実験バイトを使うというのが正しい使い方と思う。こうすることで、本業のバイトにフルコミットしなければならない状況に陥ることはなく、もしバイトを変えようと思い立っても、あまり固執することはないだろう。
全てのことに言えることだが、どんなに素晴らしい長所を持っていたとしても短所がないわけではないのだから、長所を生かして、短所を目立たないようにするにはどうすればよいかを常に意識することが肝要だ。そうすることで、皆様の生活はもっとスムーズなものになるだろう。

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