見出し画像

ChatGPTで遊んでみた。

今何かと話題の「ChatGPT」、ライターにとっては脅威の存在ですよね。
「ChatGPT」とは米新興OpenAIが公開した自然な文章を生成する人工知能(AI)。質問をすると、想像以上に自然で美しく読みやすい文章で答えてくれます。先日ライティングの講師の方に教えていただいてから、おもしろいのでいろいろ試してみたので紹介します。

パスタの作り方を聞いてみた

手始めに、カルボナーラの作り方を聞いてみました。

カルボナーラの完成イメージ

▼ 質 問:
カルボナーラの作り方を教えて?

▽ ChatGPTの返答:

カルボナーラは、イタリアの伝統的なパスタ料理の一つで、クリーミーで濃厚な味わいが特徴的です。以下は、カルボナーラを作るための基本的な手順です。
材料:
スパゲッティ 200g
ベーコン 100g
卵 2個
生クリーム 50ml
粉チーズ(パルミジャーノなど) 50g
塩 適量
黒胡椒 適量
作り方:
スパゲッティを茹でます。茹で時間はパッケージに記載された時間を参考にしてください。茹でる際には、塩を適量加えたお湯で茹でます。
ベーコンを細かく切ります。フライパンを熱し、ベーコンを入れて炒めます。
卵をボウルに割り入れ、生クリームと粉チーズを加えてよく混ぜます。
火を止めたフライパンに茹でたスパゲッティを入れ、ベーコンとよく混ぜます。
フライパンから火を止めた状態で、2のフライパンに3を加えてよく混ぜます。
5のフライパンに、茹で汁を少しずつ加えながら、さらによく混ぜます。
塩と黒胡椒で味を調えて完成です。
以上が、カルボナーラの基本的な作り方です。お好みで、茹でたパスタを水で洗わずに、フライパンで直接調理する方法もあります。また、パルミジャーノ以外のチーズを使用することもできます。

※ChatGPTの返信画面より

すごくないですか? 返答に1分もかかっていません。
「カルボナーラとは何ぞや」から基本的な「材料」「作り方」。文字の量・改行も・リズムもお手本のように美しいですね。勉強になります。
まとめでは「ゆでたパスタを水を使わずに…」「パルミジャーノ以外のチーズを使用して…」などのアレンジまで提案しています。

素晴らしい! そんなことまでできるんですね。
ケチを付けるとしたら、
・何人前のレシピなの?
・「茹でたパスタを水で洗わず…」ってどういう意味?

ということぐらい。おそらく最初からフライパンでパスタとソースを同時に作る方法のことを言っているのでしょう。日本語は正しいですが、内容に少し問題があるようです。

ポエムの創作をお願いしてみた

今度は季節に合わせて、春をテーマにしたポエムの創作をお願いしてみました。

▼ お願い:
春について、ポエムを書いてください

▽ChatGPTの返答:

春の陽射しに誘われて
身を委ねる草花たち
春風に揺れながら
色とりどりの花を咲かせる
そんな中、私たちは
新しい一歩を踏み出す
心躍る季節
成長への期待が高まる
春は出会いと別れの季節
過去を振り返りつつ
未来へ向けて前進する
今を大切に過ごしたい
春はいつも新しい始まりの時
一歩踏み出せば
素晴らしい未来が待っている
躊躇わずに前に進もう
春の陽射しに誘われて
私たちは新たな夢を見る
果敢に挑戦し
自分らしく輝く未来を目指す
というポエムをお届けします。

※ChatGPTの返信画面より

卒業生へ贈るような、希望溢れるポエムを作ってくれました。
ネットから情報を集めキレイにまとめてくれるというのは理解できますが、創作までできるとは驚き。少し照れくさい言葉が並んでいますが、ちゃんとポエムになっています。今後さらに進化していくと、仕事を失う人が続出するのは間違いないでしょう。

同じ質問をしたらどうなるか?

ChatGPTにまったく同じ質問してみると、どうなるのでしょうか? 試しに前出の「カルボナーラの作り方を教えて?」と同じ質問をしてみました。(一度画面を閉じて開き直してから質問)結果、基本の流れは同じですが、文言や表現、漢字や記号の使い方など全体的に変えてきました。
 
変更例)
材料: →【材料】
黒胡椒 → 黒コショウ
その他ちょっとした表現や語尾がまんべんなく変わっていました。

また「※火加減に注意して、スパゲッティが焦げ付かないようにしてください。」などの注意事項が追加されました。

1回目は手順7まであったのが、今回は手順5までと簡略化されました。
 
どうでしょう。コピペチェックをかいくぐろうとしているのでしょうか? 毎回答えを変えてくるなんて、憎たらしいほど優秀です。

ちなみに、2週間前に同じ質問をした時には、
最後に「卵が半熟の場合があるため、お腹をこわさないように衛生面で気を付けましょう」と書いていました。やさしい人柄? が垣間見られた気がします。

流行り言葉について聞いてみた

今度は、昔流行した流行り言葉や、今流行している言葉について質問してみました。ついでに、Google検索と比較してみると意外な結果が出ました。

【流行語対決 ChatGPT  vs.  Google】

質問1 :ナウい
ChatGPT

「ナウい」という言葉は、1980年代に流行した若者言葉で、「今風でおしゃれな」「最新の」「流行っている」という意味を表します。しかし、現在ではあまり使われなくなっています。

代わりに、最近の若者たちは「カッコいい」「イケてる」「最新の」「流行っている」という表現を使うことが多いようです。また、SNSやネットスラングの影響で、新しい表現や流行語が次々と生まれているため、常にトレンドを追いかける必要があるようです。

※ChatGPTの返信画面より

Google検索

「ナウい」とは、かつて流行した若者言葉で、「今風の」を意味する語である。

※Google検索画面より

結果:ChatGPTの勝利
ChatGPTの方がより詳しく、使い方や現在使われていない旨も記載されています(Google検索は1番上の解説を参考にしています)。ただし、ChatGPTは2週間前は別の返答だったので、日が経つと答えが全く変わるようです。


質問2:ケツカッチン
ChatGPT

「ケツカッチン」という言葉は、日本の方言で、主に関西地方で使われるスラングで、「最後の一線を超える、限界ギリギリまで追い込む」という意味があります。例えば、「テスト前夜に徹夜で勉強したら、ケツカッチンで合格できた」というように使われます。

※ChatGPTの返信画面より

Google検索

後ろに予定があるため、押すことができない状態のこと。 「オシリがケツカッチンで、押せないんです。」 といった使い方。

※Google検索画面より

結果:Google検索が勝利
ケツカッチンでは、Googleの方が正解のようです。バブルの時代によくテレビ業界で使われていましたね。関西生まれ関西育ちですがそんなスラングは知りません。


質問3 : 〇〇で草
ChatGPT

「〇〇で草」という表現は、ネットスラングの一つで、何かが面白いと感じた時に使われる表現です。具体的に何が「〇〇」なのかは文脈によって異なりますが、よく「笑える」「面白い」「ツッコミどころがある」という意味合いで使われます。

※ChatGPTの返信画面より

Google検索:

ネット上で使われている「草」は「笑い」を意味する用語です。 読み方はそのまま「くさ」で、書き込む際は「草」だけ単体の場合もありますが、多くは「○○草」とか「○○草生えた」といったように文末に付け加えた形が多く見られ、「笑える」「うける」「面白い」といった意味合いで使われます。

※Google検索画面より

結果:引き分け
ほぼ同じ内容なので、引き分けです。


今回の結果では両者引き分けでした。Google検索は複数表示されるため、正しいかどうか比較検討できるのがメリットですね。ChatGPTは1問1答で手軽な反面、質問するたびに返答が変わるので混乱します。現時点では、Google検索以上にファクトチェックが必須だと言えるでしょう。

芸能人について聞いてみた

最後にベタですが、芸能人について聞いてみました。

※ChatGPTの返信画面より

質 問:
松田聖子って?

▽ ChatGPTの返答:

松田聖子(まつだ せいこ)さんは、日本の歌手・女優で、1980年代を代表するアイドルの一人です。1978年に「赤いスイートピー」でデビューし、その後、「渚のバルコニー」「青い珊瑚礁」「Rock'n Rouge」など数多くのヒット曲を生み出しました。また、映画やドラマにも多数出演し、その活躍は広く知られています。現在も音楽活動を続けながら、慈善活動やテレビ出演などでも活躍しています。

※ChatGPTの返信画面より

なんだか少し内容がズレていますね。
まず、松田聖子のデビュー曲は1978年「赤いスイートピー」ではなく、1980年「裸足の季節」。「女優」というより「アイドル」「ぶりっこ」「聖子ちゃんカット」など優先したいワードが他にたくさんあるように思いました。「慈善活動」に関してもあまり有名な話ではなさそうです。

まとめ

「ChatGPT」にいろいろ聞いてみました。
ライター業界を揺るがす大発明であることは間違いないと思います。
現時点の特徴は

・時間のかかるネットリサーチがほんの数秒
・文章が短く、端的で分かりやすい
・提案などオリジナル要素も入れている
・ポエムなどの創作もできる
・同じ質問にも、毎回返答を変えている
・流行語もある程度は理解している
・時々、ガセネタ? を提供する

今回は系統立てて実験したというより、興味本位でさまざまな質問を投げかけてみたにすぎませんが、それなりに「ChatGPT」の人となり? が見えたのではないでしょうか?

文章がキレイな分、ついつい信用してしまいますが、現時点ではファクトチェックは必須です。ChatGPTはまだまだ進化の途中、私たちはただ怖れるのではなく、上手く利用する方法を見つけなければなりませんね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?