Nikon Z9がセンサー保護幕をつけられたのはメカシャッターレスだからでは。
緒言
Nikon Z9が発表され、そのあらゆる面でのスペックに驚きが広がっている。
そんな中個人的には、センサー保護幕が搭載されたことが地味に気になっている。
レンズ交換時にシャッターが閉まりセンサーを保護するのはキヤノンEOS Rが初出だったと思る。
この仕様は喜びを持って迎られた一方で、キヤノン以外には広がらなかった。
キヤノン以外がやらない理由
少なくとも富士フイルムがやらない理由は上野隆さんが雑誌のインタビューか何かでおっしゃっていた記憶がある。
曰く、シャッター幕のほうが繊細だからである。
センサーにものが触れても汚れるだけだが、シャッターというのは高速で何万回も動くものなのでそちらに何かが触れるほうが故障などリスクが高いからということだ。
富士フイルム以外が明確に答えているところは把握できていないが、おそらく同じ考えなのではないかと思う。
キヤノンであっても、RPに関しては購入層的にシャッターに触れるリスクのほうを高く見積もって非搭載となっている。
http://photo.yodobashi.com/canon/eosr/chapter1_interview/
Z9に採用された理由
それがとうとうNikon Z9で搭載された。
その理由は、「シャッター幕」ではなく「センサーシールド」だからだと思われる。
公式サイトを見れば分かる通り、閉めているのはシャッター幕ではなくセンサーシールドである。
メカシャッターレスの仕様であるためシャッター幕は搭載されておらず、閉まるのはセンサー保護に特化したセンサーシールドなのである。
これは高速で何万回も動くことを想定したものではない。
推測になるが、センサーシールドとしてある程度ものがぶつかることも想定した強度のものとなっているのではないだろうか。
だから搭載できたものだと思われる。
まとめ
ということでガチ系のフルサイズ機としては初めてメカシャッターがなくなったと思われるZ9だが(ゆるく撮る系ではSIGMA fpなどもないが)、電子シャッターのローリングゆがみが克服されていけばメリットの大きいメカシャッターレスが他社にも広がっていくものと思われる。
それに伴ってセンサーシールドというものも他社のカメラにも広がっていくのではないだろか。
その先陣を切ったZ9はやはりすごいカメラなんだと思う。