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新入社員賃上げ、一方中堅・ベテランは…

SNSに入社式の写真がアップされていて、
「新卒社員53人が新たに仲間に加わりました!」なんて投稿を、
この時期はよく目にします。

率直な感想としては、「そんなに採用したんだ」です。

氷河期の頃なら5人とかでしょうね。下手したら、「今年度の新卒採用は見送らせていただくことになりました」なんて企業も珍しくなかったですし。
新卒一括採用なのに。

新卒であぶれたら、既卒はお断りなんて言われ、30歳過ぎたら未経験お断りなんて言われて、気づけば数十万人の非正規やニートが溢れるという、悲惨な状況に。

雇用が不安定なので、結婚はできないし、結婚したとしても、子供は持てないなんて人は、数多くいました。当然少子化は加速します。

それを今更、管理職不足、人手不足とか言っているのは、なにかのギャグなのだろうか。

人手、特に人数の少ない若手の確保に、企業は必死です。
新入社員の賃金を上げるのは、当然の流れだと思います。
ただ、その為に中堅社員やベテラン社員の賃金を下げるって…

正気ですか?


そんなことをしたら、どうなるか。


当然、中堅社員やベテラン社員は、「新入社員のくせに、こんなにもらいやがって…こっちは賃金減らされているのに」という感情を抱いてもおかしくはないです。

そうなれば、「仕事なんてろくに教えないし、無茶振りして潰してやる」なんて考える人も、出てくるでしょうし、パワハラやいじめが発生する危険性は、高くなるでしょう。

そんなギスギスした職場に嫌気が差した新入社員は、あっという間に辞めていくでしょう。よしんば残ったとしても、中堅社員やベテラン社員をぞんざいに扱う企業に、いつまでも残ろうと、新入社員が思うでしょうか?

そんなこと、少し考えれば、誰にでも分かることでしょうよ…


確かに、氷河期世代を生み出してしまったのは、国の失策だったでしょうけど、日本企業も、ちょっと予測能力なさ過ぎじゃないですか?

この国は、然りべくして、凋落していったと、思わざるを得ないです。


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松宅一郎
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