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死屍累々の氷河期世代

最近Xで、氷河期世代のことが話題になっていて、
その中でホリエモンこと堀江貴文氏がこんなポストをしていた。

というよりは普通に大学出て就職してみたいなルートをなんの疑問もなく無邪気に信じてた奴らが勝手に爆死してるだけだと思うんだけど。

堀江貴文(Takafumi Horie、ホリエモン)

@takapon_jp

なるほど、確かにそのルートを無邪気に信じていた人は多かった。
当然私もその一人だ。

というのも、氷河期世代の親世代は団塊の世代であり、彼らは自分の子供に「とにかくいい大学に行き、大手企業に就職すれば安泰」と言い続けてきました。それは彼らが終身雇用・年功序列の恩恵を享受してきた、あるいはそれを目の当たりにしてきたからでしょう。

その結果、その子供の氷河期世代は、熾烈な受験戦争に放り込まれることになります。
氷河期世代は人口ボリュームゾーンであり、その中で勝ち抜いていかなければならないので、競争率は高く、潰れてしまう者も多かったです。

なんとか大学受験を突破したとしても、その先に待っていたのは地獄。


普通に大学を出て就職というルートの、あまりのハードルの高さに戦慄することになります。なんせ誰もが知っているであろう超大手企業ですら、採用人数は数名、それどころか、今年度は採用見送りとかもありました。
そうなると、一流大学の人たちが中小企業の枠を狙ってきます。
わずかな椅子を1,000人以上で奪い合う地獄の椅子取りゲーム。

私が聞いた話ですが、何社も受けて、夏を過ぎても内定0。
しかし11月、公認会計士試験に合格。
その後、半年留年したかどうかは覚えていませんが、超大手企業の内定を獲得。

いやいや、普通に監査法人に行けよとツッコみたかったですが、
それだけ優秀な人でも、内定を獲得するのは厳しかったという話です。


たとえば、漫画家になりたいとか、お笑い芸人になりたいとか、夢を追った結果、現在苦境に立たされているというのならば、仕方がないと言えるかもしれませんが、氷河期世代の大半は、「就職して、結婚して、子育てして、マイホームを購入して」って野原ひろしになりたかっただけなのに…

普通にすらなれなかった。


堀江貴文氏に言わせれば、そんなルートをなんの疑問もなく無邪気に信じてた奴らが勝手に爆死してるだけ。ということなんでしょうね。

ただ、もしもこの後に続く言葉が、「そんな爆死してる奴らなんか無視して放っておけばいい」ならば、それは違うだろうと思いますけどね。

だって、それをしたからこの国はこんなに衰退しちゃったんだから。


氷河期世代の低賃金奴隷労働によって成立してた商品・サービスは、今後さらに値上げするでしょうし、質の担保も難しくなるでしょう。
そしてインフラの維持も厳しくなるのは目に見えています。
これまで消費者が当たり前のように享受していたものが、当たり前でなくなります。


長年使い潰され、もはや自己肯定感も気力もない、
初老・中老にさしかかった負け組氷河期世代は、
寝床で横になりながら天井を見上げ、呪詛のようにつぶやきます。

「もう疲れた」

「もう死にたい」

「国は安楽死を認めてくれ」


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松宅
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