『虐殺器官』エピローグの「大嘘」とは何か?
『虐殺器官』のエピローグには「大嘘」が存在している。
この事実は一時期まで有名だった。
2007年。刊行直後に読者(稲葉振一郎氏)が疑義を呈し、それに対し作者(伊藤計劃氏)が婉曲に答えた。そんな事件もあり、よく知られていたのだ。
しかしながら、肝心の「大嘘」とは何だったのか。具体的にとなると、意外に分かりにくい。
随所に痕跡らしきものはある。だがそのヒントは作中に散りばめられており、生半可なことでは掴めない。そう思っていた……つい昨日までは。
本日とある手法を試してみたところ、呆気ないほど簡単に「大嘘」の確認がとれた。またこの手法は、ほとんどの人が再現可能である。以下、手法とその結果を示す。興味を持った方は、まずは手法だけを試してみて欲しい。
必要なのは2つ。検索機能のある電子書籍アプリ、そして電子書籍版『虐殺器官』である。
特に、最後の方の結果をスクリーンショットすると良いだろう。
では、得られた検索結果とその周辺から、問題の記述を読み解いていこう。
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