ありがとうゼンカイジャー
2022年2月27日の放送で最終カイを迎えた『機界戦隊ゼンカイジャー』
思い返せば、どの辺りからどハマりしたのかよく覚えていません。それほどに毎話楽しく拝聴しておりました。
ぶっちゃけると最初は「何だコレ!?」という印象でした。
戦隊といえば人間だけ、もしくは人間と巨大ロボのバディキャラで構成されているもの。しかし今作はキュウレンジャー以上に人間が1人と人間以外のマスコットキャラ4人で戦隊を構成していました。
そしてキュウレンジャーが個人的に物語が単体・全体で見て、核となる芯の部分も各キャラクターに充てられた単体のスポット回も食べ合わせが悪かったので、近いタイプだからと勝手に嫌な方に考えていたところはありましたね。
結論から言うと杞憂でした。
ゼンカイジャーには、現代が目指すべき人の在り方があった。
ゼンカイジャーの世界では色んな種族の並行世界があり、その中で人間が住む地球とキカイノイドが住むキカイトピアが混ざってしまったことから始まります。
我々でいうところの現代日本のように日本人と一緒に外国人がたくさん住んでいるような状態ですね。
見た目の違いなども受け入れて、それぞれの種族を超えて恋をしたり一緒に働いたりと日常を描いている。
スーパー戦隊においても種族を超えた仲間はよくありますが、変身するのが人間1人、人間じゃない見た目が4人というのはかなり異色でした。
中には同族嫌いの差別的なキカイノイドの仲間もいます。一緒に敵と戦ったり主人公と同じ家でみんなと暮らしたりして過ごしていく内に、徐々に同族への差別も減っていき真の仲間へと変わっていく。
そして主人公が敵地の中で1人奮闘したときには、「つらかったね」の同情ではなく素直に「よく頑張った」と励ましてくれる。
主人公が粉骨砕身「もっと頑張らなきゃいかなかったのに」という自己犠牲は、確かにかっこよく見えるかもしれないけれど美徳ではない。
普段は敵のヘンテコな能力に巻き込まれて面白いことをやってるけど、本筋の物語の部分ではしっかりと締めるところでは締める良さがあって、こういうのが観たかったんだと思わせてくれた。
カオスの中にも一本の太い芯の通ったゼンカイジャーという番組は、とてもかけがえのないものになり毎週楽しみにしながら見ていた。
このまま終わらなくていい、ずっと観ていたいとさえ思った。
気を配りすぎる生温い関係ではなく、こうあるべき本物の優しさが彼らの中に見えた気がしました。
1年間本当にありがとう、ゼンカイジャー!
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