
深夜に最速で読んだら眠れない(今週のアオのハコ)
毎週の心の栄養補給に欠かせない週刊少年ジャンプ、合併号で久しぶりに読めた喜びは図り知れず。
前回のアオのハコを読んでからの約2週間という期間は中々に辛いものがありました。
今回はジャンプ2021年38号掲載の最新話について語ります。
・感想や解説など
前回あんな引きで終わってからどうなるかと思ったら、部活動での雛ちゃんは案の定集中力を欠いた凡ミスが目立ってきました。
更に小休憩で大喜と目が合っても無視をするように視線を逸らす、千夏先輩に見られた時に勘違いさせない気遣いをする。
「しばらく親友はおやすみしよう」この心中のセリフが見えてしまうだけに、軽い表情で思っていても我々にはとても辛い。
この状況に追い討ちをかけるように、「さすが日本代表の娘さんだ」の期待というプレッシャーをかける教頭先生には一言言ってやりたくなるほど。
今までも周りから色眼鏡で見られることが多かっただろう、雛ちゃん自身がどういう人間かをきちんと見てくれる人がどれだけいただろうということが伝わってきました。
そして「こんなときはバカ真っ直ぐなやつと軽口叩きたい」という気持ちになってしまうほど疲れても、千夏先輩のことを思い出して身を引いてしまう描写がしんどすぎる。
僕も疲れたときや辛いときは冗談を言い合える仲の良い人の存在には助けられているので、こんなことも我慢しなきゃいけないほどの雛ちゃんのストイックさが読んでる側としても心にきてしまいます。
「ぎゅーーーっ」の擬音がもうね…まさに心が締めつけられるように、何も言えないって気持ちになっちゃうんですよね。
調子が戻っていつも通り順調に行くかというところで考え事をしながら歩いていると、忘れ物を取りに体育館へ入ってきた人とぶつかって転んだ拍子に足を捻ってしまう不幸。
ただでさえ本番で失敗しないか不安なのに、というところで大喜の登場。
「1人で大丈夫だよ」と誤魔化すもダメなことに気づいている、「でも千夏先輩に見られたら」に「今それどうでもいいだろ」「今は自分のこと1番に考えていいんだぞ」ですよ、もうヒーローですよ惚れてまうやろってやつです。
「 やめてよ やだよ 気付きたくないんだって」
これぞヒロインの3段活用。この展開好き。もうそういうことじゃん。天才か?天才だな。でもこんなの深夜に読んだら寝れない。眠れるわけがない。
三浦先生は青春の甘いも苦いも表現が秀逸で、特別激しい表現を使わずとも読者の心を揺さぶるのが本当に上手い方だと思います。
毎週語彙力がなくなるような気持ちになって、大したことが言えなくなってるわけですが。
目まぐるしい展開ではありますが、まだまだ始まったばかりの作品なのでまだの人も全然追いつけます。
こんなセリフ、物語の中盤から終盤くらいに感じるでしょうが実はまだ17話なんですよ。
来週も期待しかありません!