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マツカンフェス物語#09「マツカンフェスの原点~3年前のミニライブ」

AFF申請奮闘編その9「マツカンフェスの原点~3年前のミニライブ」

2021/05/14 9:55

管楽器修理のお店「マツカン」は11月28日(日)に横浜・関内で音楽フェスを開催することになった。

なぜ修理屋さんが音楽フェスをやろうと思ったのか?
どのように準備を進めてきたのか?
そのへんのところを備忘録として綴っていこうと思う。

前回は「服部さんからの的確なアドバイス」が朝9:55に返ってきたところまで。
その内容について触れつつ、「マツカンフェス」の原点ともいうべき3年前のミニライブについて紹介していきたい。

マツカンがAFFを申請するにあたって課題をいくつか洗い出した。

詳しくは#06で触れたが、メインとなる課題は2つ
課題その1→マツカンは現状補助対象者の条件をクリアしていない
課題その2→補助金受給はイベント終了後。それまでの必要経費の立替をどうするか?

それに対しての自分なりの解決策をまとめて、服部さんへ渡したところ、的確なアドバイスが返ってきたのだ。

課題その1に対する解決策は事前にマツカンが考えていたものと同じで、マツカンと服部さんとで任意団体設立。
「マツカンさんは以前自店でイベントをやっているので資格対象あり」と服部さん。
このマツカンでのイベントというのは3年前2018年2月にお店の中でやったライブのことです。

元々音楽を聴くのは好きでこの仕事をはじめる前は結構コンサートやライブに行っていた。
(皮肉なもので音楽関係のこの仕事をはじめると夜遅くまでお店を開いている関係でなかなかライブに行けなくなった、苦笑)

CDやストリーミングで音楽を聴くのも楽しいけど、生演奏ならではの魅力があるのも事実。

そんな“ライブ”を主催して音楽好きの皆さんに届けることは夢のひとつだった。
それがひょんなことで3年前叶った。
「修理屋さんでライブしたら面白いんじゃない?やってみようよ!」というミュージシャンの方からの提案だった。
ライブ運営は全くの素人だったが定員15名のミニライブならどうにか出来るんじゃないかと清水の舞台から飛び降りる気持ちで取り掛かった。
アコースティックだからPAは不要だが、それでも最低限の会場設営、ギャラの交渉、そこから逆算してのチケット代金設定、集客、当日音楽だけではなく、軽食及び飲み物の用意、周辺住民の方への事前の挨拶などなど、やることはいっぱいだった。

色々と拙い部分はあったが、ミュージシャン、お客様、双方に理解があり、アットホームでハートウォームなライブになったと思う。その柔らかい雰囲気に反して、ライブの内容は尖がっていた。
昭和の歌謡曲やニューミュージックを新解釈でアレンジ演奏歌唱する。ジャズ畑のサックスプレイヤー中山拓海氏とスィングジャズから現代音楽、プログレ、ブラジル音楽、クラシック、昭和歌謡などなど様々なジャンルを歌うさがゆき氏。この二人が織りなす刺激的なパフォーマンス。とてもスリリングだった。

しかし、防音室導入とともに店内でライブをするスペースはなくなり、会場を借りてライブ主催をする余裕は今のマツカンにはない。10年先、20年先、マツカンが大きく育ち、それ相応の売上を稼ぐようになったら、再び音楽好きな人たちが喜ぶような主催ライブをやろう!そんな遠い先の将来の目標となった。そんな遠い目標がコロナ禍をきっかけに実現できるかもしれないチャンスが訪れた。まさにピンチはチャンス!2021年春、文化庁が支援事業として募集を開始したAFF(ARTS for the future!)である。これを利用すればミュージシャンは演奏する場を得られる。音楽愛好家は生演奏を楽しむ場を得られる。まさに「“今”ならではの音楽フェスを企画実現しよう!」それが服部さんとマツカンとの合言葉になった。

課題その2事前に必要となる経費の立替問題は「概算払い」の制度を念頭に置きつつも、それが万が一使えなかった場合は服部管楽器が立替える。しかし、申請自体が審査通過しなければ、事業自体を白紙にするという明確な指針が提示された。事前に明示したマツカン立替可能金額はとても必要経費をすべて賄うには遠く及ばない額だったので、この申し出は非常にありがたかった。「概算払い」制度が使えれば、この心配は杞憂に終わるが、物事つねに最悪のことを想定しなければならない。そんな最悪な状況になってもどうにか解決できる手段(伝家の宝刀)があるのは心強い。

マツカンフェス打合せFacebookメッセンジャー20210514FRI朝02

そして、文末にさらっと「ちなみにこの前のライブハウス、大袈裟過ぎたので、違うところを日程きいております!」という服部さんからの言葉。
これは違うと思ったら、“改めるにためらわず”
この軽やかさと判断の速さと正確さがさすがである。
もともと集客面で自信のなかったマツカンは即座に同意したのは言うまでもない。

申請条件はクリアした。

AFF申請締切日5/24(月)まであと10日!!

つづく

頂いたサポートは管楽器修理に必要なパーツ購入費に当てさせていただきます!あなたのサポートが吹奏楽やオーケストラ、ジャズミュージシャンへの応援につながります🎶