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Hello, Goodbye
Beatles の "Hello, Goodbye" を聞きながら、この話を書いている。
孤独の話をしたい。僕たちは母親の胎内から生まれ出た瞬間、へその緒をきられることで、この世界に産み落とされる。個体としてこの世界に誕生する瞬間である。そしてその個体に、名前をつける。そうして、他の何かではない、その特定の唯一無二の存在を世界に認知させる。
赤ちゃんを見ていると、母親がいないと、人がいないと不安になることがある。夜悪い夢を見ていたのか、それで目が冷めた時に布団に誰もいないと、大泣きが始まる。一人は怖いし、人がいると安心するのだろう。
また、霊長類と人類の比較でよく、人間の幼児は仰向けで安定していられるが、そんなヒト以外の霊長類(サル)はいない、という話を聞く。人間は出産の感覚が短くて複数の子どもを一緒に育てるから、サルと母子のように、ずっと抱きついているわけにはいかないし、仰向けになることで、沢山の人と顔を合わせてコミュニケーションをとることができる。
いずれにしろ、一人は寂しいし、孤独は、人間が本能的に恐怖心を感じてしまう体験なのだろう。だからか、僕たちは、別れは寂しく辛く、出会いは嬉しい。この究極は、死の別れであり、生との出会いだ。
どんな立場であれ、一切の孤独感がない人は、悟りを開いたヒト以外はないであろう。僕には僕の孤独感があり、あなたにはあなたの孤独感があるはずだ。その質感は違うし、程度も違うだろうけど、あるものはある。
僕たちは孤独に打ちひしがれそうになる時、どう人に接してほしいのだろうか。ハグをされて大丈夫だよ、と声をかけられたいのだろうか。孤独じゃないよ、みんな繋がっているよ、と言われたいのだろうか。
僕は、孤独を孤独として共有できたら嬉しいし、人の孤独に触れたときは、"君も孤独なんだ。僕も... 孤独感あるな。君の孤独は分からないけれど、僕は僕の孤独と生きていくよ。" と言われたい。
そんな話をしていた時、友人から送られてきたのが、表題の Beatles の Hello, Googbye だった。
「お、君は君の道を歩いているんだね。おはよう!僕は、私は、自分の道を歩くよ。お互い大変だねぇ。お隣さんの道を歩いているね。いつか交わったらいいけど、交わらなくても、ま、お互い頑張ろう!ではまたね!」
そんな陽気な声が聞こえてくる。これから、孤独を抱えている人と出会ったら、Hello, Goodbye と声を掛け合ってみよう。そうしたら、ひとりひとりが孤独を抱きしめることができるようになる。そんなことを思った朝の散歩だった。
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芸術のげの字も知らなかった素人が、芸術家として生きることを決めてから過ごす日々。詩を書いたり、創作プロセスについての気付きを書いたり、生々…
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